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ヘンなものが垂れ下がる。怪談・逢魔が時物語「幾何学模様」

霊能力も無いはずなのに、不思議な体験をした。

私は寝つきがとても悪い方である。
その夜も、ベッドに入り2時間ほど経っていた。

やっとうつらうつらとしてきたので、
(ああ、やっと眠れる~)
このままスゥーッと眠りに落ちていけるはずだった。

寝落ちする瞬間、
なぜか突然、再びハッと目が覚めてしまう。

それは無理やり起こされたような感覚だった。

すると、すぐ目の前3センチほどの高さに何かが居た。
目の前過ぎて、はっきりとはわからない。


半透明で、幾何学模様的な顔つきの
ヘビのようなもの……。


得体の知れない物体が垂れ下がっていたのだ。
目を開けた途端、それはスルスルスルっと
天井の闇に消えた。

まるで、イタズラが直前で見つかって逃げていく
かのように。

サ~ッと素早く、音もなく天井に吸い込まれる
ように消えた。

その夜から数日を置いて現れるようになった。
二度目か三度目にもなると、怖さより腹立たしさ
が勝った。

眠りを妨げるそれを捕まえようともしたが、
天井に上がっていく速さには為す術がなかった。

そのうち出てこなくなったが、あれは何だったのか。



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            ・投稿 べるくさん(女性)

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