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#161 経営指針を作るべき理由03

前回に引き続き、経営指針を作るべき理由について
今回は、経営計画について書いてみたいと思います。

これまで、経営理念、10年ビジョンを具体化し、それらを実現する道筋を
経営方針としてまとめてきました。
経営計画は、経営方針をさらに具体化するもので、経営目標を達成するための手段、方策、手順を示すものです。

経営計画の意義と必要性

経営理念、10年ビジョン、経営方針と一貫性があること
また策定にあたっては、知恵や情報を集めて体系的に行うことが大切です。
ありたい姿と現状のギャップについて理解し、
それを埋めるために計画を策定するという意識を明確に持つこと、
その上で必要なことは、策定段階から社員が参画することです。

そうすることで、一人一人が日常の行動を計画に結びつけて考え
自ら何をやるべきかを考え行動できる主体的な社員に成長します。
こうした取り組みが、働きがいのある環境をつくり、社内で共通認識が生まれ、
目標達成への機運が高まっていきます。

中期経営計画と単年度経営計画

中期経営計画では、現状の事業の数字の積み上げではなく、10年ビジョンと経営方針(3〜5年)で実現する道筋を計画として明らかにすることが目的です。
数値目標の策定として、目標とする売上や経常利益などを決めます。
具体的には5年後の①経常利益を想定する
②固定費(人件費、減価償却費、その他の経費)
③経常利益+固定費=限界利益(付加価値)
④(経常利益+固定費)÷限界利益率=売上高を決める

経常利益を決めるのは難しく、規模や業種、状況によって目標とする金額は変わってきますが、借入返済額、投資資金、資金の確保などを考慮して計算していきます。
また、検討に際しては、実効性を高めるために5W 1Hの観点で具体化していきます。

事業展開の見直し

時代や顧客ニーズの変化に対応するために、これまで展開してきた業態から新たな業態への転換ということも視野に入れて、中期的な計画を検討しましょう。
業態を単なる店舗形態と捉えるのではなく、
自社の顧客のセグメント(細分化)に対して、どのように自社の価値を届けるチャネル(販売経路)を通じて、知ってもらい、購入いてもらえるのかも検討しましょう。

新製品・新サービス開発・新市場開発

持続的な成長を目指す強い企業づくりには、継続的な新製品・新サービスの市場投入があります。顕在化されたニーズと、顕在化されていないシーズに対応するために、何を開発すべきか、単に新製品の開発だけではなく既存製品やサービスに付加価値を加えたり改良したり検討します。また、開発に必要な経営資源の調達、社員の能力開発についても計画して、自社の潜在顧客はどこにいるのかを検討しながら市場を開拓していきます。

オープンイノベーション

特に中小企業の経営資源には限界があります。今後の事業展開を考える際に、自社に不足する能力を他者から調達、共創することも視野に入れることにより、事業の成長スピードを速めることが可能になります。
例えば、自社製品開発を目指そうと考えた時に、自ら工場を立ち上げるには時間と費用もノウハウも不足します。単なる下請けや外注という関係ではなく、自社のビジネスモデルを構成する重要なパートナーと考えることも成果につながるでしょう。

次回は、中期経営計画の働きがいのある企業づくりについて書いてみたいと思います。

今日も良い一日でありますように
ありがとうございました。

godaigenso

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