それは、突然に…！

夕方になり足りなくなったタバコを拾いに行き、その足で炊き出しに向かう予定で外出したが、マンションを出た時に自転車を壊したと思う相手の家の前に「お弁当を取っていた時に置いていったお弁当屋のクーラーボックス」を投げつけてから、街の中心部へと向かった。

自転車を壊した犯人が、ある理由から分かっていたゆえの行為だった。

タバコを拾うことは上手くはいかなかったが、炊き出し用に持参したタッパーに豚汁を入れて持ち帰り、マンションに帰って食べた後、再び足りないタバコを拾いに行くことにした。

成果は良くなかったけど、マンションに着いて部屋へと戻る途中にクーラーボックスがあり、その下には中古ゲーム機3つと中古ゲームソフト10数個・それに知らない歌手のCD4枚が段ボールに入っているのが置かれていた。

それを見て「謝罪のつもりな」だと判断したボクは部屋へと持ち帰ったのです。

「罪の償いをしたのだ」から、ボクは自転車を壊したことは許そうと考えました。

誰かに相談しての行為だったかは、わからないけど「自分の尻は自分で拭いたのだ」と判断したから、これで一件落着としようと思います。

新たな居住地に来て散々な目に遇わされたけど、今回の件でボクの心の闇にようやく光が射すことになるやもしれません。

明日朝一番でそれらを売りに行き、多小なりともお金を得られたら、それでタバコと欲しかったコーヒーを買うようにしたいと思います。

ボクの暮らす町の住民のことを悪く書いてきたけど「案外捨てたものでもないのかもしれないな」と、思い直しましたよ。