終ワル 短編 別世界

この小説は3年前に書いたものを蘇らせています。

独自設定、捏造、誤字脱字あり。

邪神ロキは徹夜でとある番組を観ていた。

それは世界の終末というタイトルの恐ろしいものだった。

ロキがもう寝ようか、と思っていた頃、こちらを覗く誰かの影が‥‥。

『神さまとて、わしの予言をあてにするのかね?』

無機質な声がロキの耳元で聞こえた。

ベルゼブブのおっさんは流石にありえないだろう。

ロキが声の方を向くとそこには謎の中年の男と小さな金魚がいた。

ロキ「誰‥‥?」

中年の男は何処かで見た覚えがある。予言者のおっさんで。

『わしの名はミシェル・ノストラダムス。残念ながらこの身体は生きてるものではなく、ホログラム技術で復元させたものだ』

隣にいる金魚もおそらくはホログラムなのだろう。

ノストラダムス『あんたに話せば長くなるかもしれんが』

ノストラダムスによれば隣の金魚のホログラムはレモネードとかいう名前らしい。レモネードはポンコツなのだが知識が豊富らしい。

レモネード『宜しくお願いします‥‥』

ロキ「ベルゼブブのおっさんじゃなくてよかったけど君等もそれなりに胡散臭いよね」

ノストラダムスの話によれば、自分とレモネードはトルタ王国の出身で、宮廷魔術師に仕えているという。そのトルタ王国は隣国ピスタッキオ王国との長年の戦争で疲弊していたが、戦後経済復興を遂げ、隣国とも平和条約を結んだという。

ノストラダムスは未来の予言者として重要視されたので、トルタ王国の政府高官と先端技術者が一体となって研究が進み、ホログラム技術で彼が蘇ったのである。レモネードも然り。

ロキ「話が見えないや。つまり異世界なんでしょ?」

ノストラダムスとレモネードは一方的な態度でロキに話して部屋から姿を消した。ロキは眠りにつく。

ロキ「先日、変なおっさんと金魚が僕んとこに来てさ~」

ゲル「夢の話とかじゃないんスか?」

ロキが謎の訪問者たちのことを話しても誰もまともに信じてはくれなかった。その後、ノストラダムスとレモネードのゆくえは誰も知らない。

ロキはため息をつきながらまた寝た。

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