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鉄道写真とOM SYSTEM

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OM SYSTEMを知り尽くしているプロカメラマンが、性能や独自機能、その使いどころを分かりやすく解説します。機材の使いこなしや、追加機材の選択の大きなヒントになるでしょう。
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#マイクロフォーサーズ

<連載> 小竹直人・OM-1の魅力 Vol.5/ 深度合成

マイクロフォーサーズ(M4/3)の利点は被写界深度が深いことです。比較するとM4/3でF8はフルサイズのF16に相当しますので、広角側で適度に絞り込むと簡単にパンフォーカスになります。画面全体にピントが合っている写真は見ていて気持ちがいいものです。とはいえ、望遠レンズやマクロ撮影でパンフォーカスにするには限界があります。それを解消してくれるのが深度合成機能です。 パンフォーカスと深度合成 8年ほど前にニコンプラザ新宿(現ニコンプラザ東京)のギャラリーで開催されていた徳川弘

<連載> 小竹直人・OM-1の魅力 Vol.4/ プロキャプチャーモードとライブND

プロキャプチャーモード OM-1の連写機能はE-M1MarkⅢの60コマ/秒から120コマ/秒!(AF/AE固定)に倍増しました。それに伴ってプロキャプチャーモードも120コマ/秒に設定すると最大で70コマ、すなわちシャッターを押した瞬間から0.35秒さかのぼって記録可能になりました。 これまでプロキャプチャーの作例では、野鳥の飛び立つ瞬間やカメレオンが餌を捕獲する瞬間などを目にしてきました。とても画期的な機能で、偶然でも撮れない瞬間を撮影可能にしました。 プロキャプチャ

<連載> 小竹直人・OM-1の魅力 Vol.3/ デジタルシフト撮影

デジタルシフト撮影の魅力 私が最初に手にしたOM SYSTEMのカメラは、OM-D E-M5MarkⅡで、M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROとの組み合わせでした。フルサイズの同一画角相当のレンズも所有していましたが、あまりのヘビーさにストレスを感じていたことからE-M5MarkⅡを広角専用機とし、このフルサイズの広角ズームは手放しました。 それをさらに後押ししたのはOM SYSTEM独自のデジタルシフト機能でした。当時シフトレンズを私のレン