<連載>OMと旅する鉄道情景(第9回/神谷 武志)GROUP K.T.R
「失われた鉄道情景」の美を求めて
~旧士幌線・タウシュベツ川橋梁に行く~
水底深く眠る幻の鉄道橋
静かな山あいの温泉町・糠平郊外、ダム湖の対岸に、タウシュベツ川橋梁はあります。
士幌線は国鉄民営化直前の1987(昭和62)年3月23日に全線が廃止になりましたが、実はそれ以前の1955(昭和30)年8月、糠平ダムの完成にともない、誕生した糠平湖西岸へ一部線路を付け替えした歴史がありました。
この橋梁は、水底に沈んだ旧線にかかっていた鉄道橋。列車を支えることがなくなった70年