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言語学クイズ1|音声学

今日は、私が好きな音声学を絡めた話をしたい。

この記事を読んでくださっている方のほぼ全員が、日本語はペラペラのネイティブスピーカーだと思う。

「日本人だから、日本語について知っているのは当然」と思うかもしれない。

でも、言語学を学んで、意外に自分の言語であっても知らないことがたくさんあることを知った。

次のクイズを考えてみてほしい。

どうだろうか。

全部「ん」で同じじゃん!何が違うの?

と思っていただけたらとても嬉しい。(逆に理由もセットで即答できる方は、この記事を読まなくてOKですw)

答えは・・・


2番です。


理由は、日本語の「ん」の音声は後に続く音の種類によって変化するから。

いまいち分かりづらいと思うので、それぞれ声に出して読んで欲しい。その際、「ん」のところで声を止めてみよう。

1.しんばし と 3.あんぱん は、「ん」の音を両唇でぎゅっと止めているのが分かるだろうか。

対して、2.あんない は「ん」の音を出すとき歯の裏側あたりで止めている。

「ん」はこの2種類だけでなく、全部で6種類もある。
そしてちゃんと規則表があるくらい。


断っておくと、これらを覚える必要は全くない。

というより、私達は誰かに教わることなくこういった音声の規則を無意識のうちに身に着けている

(外国人の学習者では「担任」を「たにん」と言ってしまうなど、意識しないと上手く発音できないことがある。)

今回は日本語の「ん」にはいろんな発音があることについて解説した。

他にもまだまだ取り上げたい音がたくさんあるのだが、力がないのでこの辺にしたいと思う。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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