第169回直木賞受賞予想!?&第169回芥川賞候補三作品を読む。
☆直木賞受賞してほしいなぁ~
そろそろ近づいてきましたよ~
何がですって?
ほら、日本文学のお祭り!?「直木賞」と「芥川賞」の発表(7/19)が🎉
密かに、月村了衛「香港警察東京分室」以外の直木賞候補作は読了。
読了した、「骨灰」も「木挽町のあだ討ち」も「極楽征夷大将軍」も「踏切の幽霊」も面白かったです。
そのなかでも自分が好きで推したいのは「木挽町のあだ討ち」かな。
世間も注目する賞で、普段は小説を読まない人も手に取る機会が多いと思われ...そこで、手に取った瞬間怯まないほどほどのページ数に、読みやすくミステリー要素もあり感情移入できるので読んでよかったと、思えるはず。
ということで、「直木賞」どの作品になるのか発表が楽しみ。
🎊🎊
芥川賞候補作も、なんと!なんとー!
三作品読みました。
二作品「それは誠」&「##NAME##」は購入済み文芸誌に掲載されており、残り一作品「エレクトリック」は図書館にあったぞー。
三冊とも多感な若者たちを描いた作品で、純文学作品なのに読みやすかったかな。
苦手意識がある千葉雅也作品もラスを除いては面白く読めた。
ではでは、それぞれの簡単感想を📚
🎊🎊
☆「それは誠」乗代雄介
修学旅行で東京を訪れた高校生たちが自由行動日に、主人公の誠くんのおじさんを訪ねるという旅行コースからは外れた小さな冒険を試みる。
男子四人に女子三人の班で、普段なら交わることのないありえない班構成のようだ。
勉強のできる子、足手まといの子、カースト上位の子...。
それなりにみんな悩みがあって、それぞれに優しさもある。
修学旅行の自由行動たった一日の出来事が緩やかに鮮やかに描かれる。
スタンドバイミーのような男子たちが良き(ˊ˘ˋ* )♡
乗代さんといえば、最後の数ページでひっくり返るような仕掛けを持ってくるのだけど、驚くような仕掛けはないが、静かな伏線が効いて私は泣いちゃったよ。
☆「エレクトリック」千葉雅也
1995年、雷都・宇都宮。
インターネットの黎明期。
ないのに、ある。
目の前にいない人にもモノにも繋がることができた時の驚きと喜び、少しの不安を思い出す作品だったかな。
それは青春時代の期待と喜びにも似ている...。
父親との関係、母親との関係、性のめざめとおののき。
高校生男子主人公の心の機敏さが、電気がパチッとショートし微かに焦げたような匂い帯びた感じが好きだったのに、ラストがよくわからなく(?_?)迷子になっちゃったまま読了。
☆「##NAME##」児玉雨子
この作品が一番好きだった💛
著者の児玉さんは、アイドル、声優、テレビアニメ主題歌やキャラクターソングを中心に幅広く作詞提供してるようだ。
だからの作品だったのかな...。
かつてジュニアアイドルの活動をしていた雪那は、少年漫画の夢小説にハマり、名前を空欄のまま読んでいる。
空欄には「##NAME##」と書かれ、読み手が自由に名前が変えられるようになっている。
なるほど、なるほどー。
自分の名前を入れて、主人公や恋人気分になれるスタイルね。
ジュニアアイドルは、今では児童ポルノにもつながる活動に含まれ、大学生になった今でも名前を検索されバイトも就活にも支障をきたしている。
「まともに傷ついてどうする」
傷ついたと自覚したくないから、ジュニアアイドル時代仲良しだったのに距離を取るようになった少女二人。
傷ついていると自覚したくないから、闇だという呪文をかけるなと憤る。
自分を救済(ケア)するために少女二人はどうするのかを読んでほしい。
折れそうで折れないたおやかさも持ち、でも繊細な少女たちの描写が好きだった。
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