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物語を上手に読めるかな?

読んだ本の管理は、読書メーターを使っている。
その読書メーターで今年も「レビュー大賞」が開催。

毎回、箸にも棒にもかからないのに懲りずに参加。
今年は課題図書が10冊。
これを機に、自らは選ばない作品を読んでみようかな...。

図書館にある作品からチョイスしようとウロウロしてたら、課題図書より先にこちらを見つけました。
レビュー書くのにヒントになるかも...。

「物語のカギ」渡辺祐真/スケザネ

物語なんて勝手に楽しんで読めばいいさと思う一方で物語を上手に読みたい!と、思っている私もいる。

同じようにスケザネさんも、物語を上手に読める人にあこがれていたそうだ。

そこで、物語を上手に読める人は、たくさんの視点を持っていることに気づく。
なるほどー、視点ね。

その視点について、ゲーテやファウストに白鯨だけではなく、呪術廻戦や君の名は、約束のネバーランド...興味を引く漫画等を使って教えてくれているのが面白い。

でもね、斜め読みーだったからだろうか...読んでるときはフムフムとなったのだけど、上手に読める視点が私には身についたのかは疑問...っていうかついてない( ˘ω˘ ; )

身についてないままに、課題図書から選んだ二冊の感想を。
🐈🐈

「書店主フィクリーのものがたり」ガブリエルゼヴィン

2016年度本屋大賞翻訳小説部門一位
これは書店を愛する人たちの物語――島に小さな書店が一つ。店主フィクリーは店内に捨てられていた幼児マヤに出逢う。フィクリーは愛情深くマヤを育て、成長していくマヤは本を好きになり……。

おバカなほど読書好きさんはもっと本が好きになり、読書はじめようかなさんも共感するはず。
だって読めば人生は一度きりではないと思える。
「二十のときに感じたことは、四十のときに必ずしも同じでない」この言葉は、あるきっかけでひとりの少女の父親となった書店主フィクリーが娘へ本の感想を贈った一節。
読書は、今を昔を本を通じ人生を何周も体験することができる。
そこで思う。
人生も然りと。
妻を亡くし偏屈おやじとして有名だったフィクリーも本を読んだことがなかった警察署長さんも、人に本に出会い思いもよらない人生に出会えたのだから。

「ミミズクと夜の王」紅玉いづき

魔物のはびこる夜の森に、一人の少女が訪れる。額には「332」の焼き印、両手両足には外されることのない鎖。自らをミミズクと名乗る少女は、美しき魔物の王にその身を差し出す。死にたがりやのミミズクと、人間嫌いの夜の王。全ての始まりは、美しい月夜だった。それは、絶望の果てからはじまる小さな少女の崩壊と再生の物語。

誰も死なない本もあれば、復讐に燃える本もあるし、泣けて笑えて元気が出る本もあるが、本書は悪人が出てこない本。
えぇー!いい人ばかりが登場するの?
悪役がいないと盛り上がらないのでは。
では悪者とは何か?
誰かにとっての正義は誰かにとっての悪。
本書は、大切な人を欺くのが正義で、大切な人を守ろうとすることが悪となるが、「幸せ」への問いが悪をクソ食らいにする。
森が薫り草木がざわめき月明かりが照らし童話のような絵本のような優しさで読み手を包みこみながら「幸せ」とは何かを問いかけてくれる一冊。


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