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日本おとぎ話

現在の日本で暮らしていると、おとぎ話の王女でも昔はとても食べられないアイスクリームが食べられる。ドラえもんのひみつ道具まではいかなくとも便利な道具がたくさんある。

加えて、戦後から高度経済成長の間、時代の流れの中で汗水流さずにお金が入ることもあった。

戦後日本はおよそ40年間、ものすごく便利になると同時に、ものすごくお金儲けがしやすい世の中が続く、おとぎ話のような国だった。

「むかし話」から「おとぎ話」

日本人はつい60年前まで牛車を引いていた。そこから60年かけてほとんどの日本人が牛をあつかう技術を失ってしまった。

代わりに新しく自動車という油で動く機械に置き換えられた。

農地は開発され、田畑の維持管理をしないで済む代わりに道ができ、店や家が並び、土地の賃料や売却した利益が農家に入った。

株をすれば高度成長期。みるみるお金が膨らんでいった。

できたお金で新車を買いエアコン掃除機洗濯機の最新機種を買うことで豊かな生活を得てきたのが日本のこれまでだ。

豊かさは自らが耕すのではなく、お金で手に入れるものでもあることをどこかで認識している。

わずらわしいむかし話を捨て、お金を手に入れて魔法のような豊かなモノを買い取ってきた。

そんなおとぎ話もいつかは弾ける。もうはじけているのかもしれないし、まだ続いているのかもしれない。

ただもうそろそろおとぎ話にしがみつかず、おとぎ話が泡で弾けた現実世界を見るべきだ。

煩わしさの代わりに手に入れた豊かさには少なからず歪みがある。広い国土の中の狭い都市部に人が集中しすぎるよりもある程度、農村部で自然と対峙する人がいなくては成り立たない。各地で川は干上がりうっそうとした藪が増えている。

おそらく放っておけば、都市部がパンクし、開拓民のような人たちが里山に繰り出すだろう。その時に一から作り上げるのではなく、これまで先人が積み上げた生きる知恵を頭に入れて開拓に乗り出したいものだ。

都市部がパンクした未来、田舎が衰退した未来にもっと目を向けて準備をしていくのもアリかなと思います。

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