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お笑い初期衝動

45.直営業のチラシ

同期のロッキンチェアー、ドルバッキー(僕のコンビ)、それと同期のカスというコンビが直営業に出演することに決まった。

1組15分ぐらいの持ち時間だっただろうか。

ドルバッキーは4,5分のネタが2,3個ある程度で、しかもどのネタもつまらない。どう考えても、15分爆笑の舞台などできるわけがない。

ここは相方・川田と話し合い、「今回はクオリティ度外視で、15分なんとかやりきることだけ考えよう」ということになった。

場所は、商業施設の仮設舞台。
チラシもしっかりと出来上がった。

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漫才師として出るのに、僕はスーツも着ずに、MA-1を着てる写真。
その辺の素人と何ら変わりない、芸人オーラ0の写真。
ちゃんとしたチラシなのに、ちゃんとしてない自分達の写真というギャップに、僕はちょっと笑ってしまった。

いや、笑ってる場合ではない。

こんなんで僕達は売れるのか?


自分達の圧倒的な華の無さ、しかもおもしろくもないネタ。
その現実を直視すると、ゾッとする思いだった。
が、その辺は深くは考えないようにした。

現実を直視しようものなら、前向きに活動できなくなってしまう。
そのことの方が、もっとこわかったのだ。



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