お笑い初期衝動
25.夢とお金
1月8日。養成所初日。
僕は養成所の担当社員に、入学金&授業料20万円を納めた。
同期として養成所に入ってきたのは、30人ぐらいだった。
オーディションを合格したものの、やはり金銭面がネックとなり断念した者もそれなりにいたのではないだろうか。
かつてダウンタウン松本さんの著書に、「貧乏育ちの方が芸人に向いてる」というようなニュアンスのことが書いてた気がするが。
実際のところは、芸人に向いてるような貧乏育ちをしてても、逆に貧乏が故に養成所になかなか入れないというケースもわりとあるのかもしれない。
何をもって芸人として成功に導かれやすいのか、なかなか難しいところである。
タイミングとか、いろんな巡り合わせもあるのだろう。
養成所の担当社員は、はっきりと見覚えのある顔であった。
オーディション中に僕に怒りをあらわにしてた木佐さん(仮名)という、推定40代の男性だった。
木佐さんが、みんなにこう話し出した。
「養成所には3ヶ月に1回、こんな感じでたくさん入ってくるんやけど、3ヶ月後には8割はいなくなってます。」
わざわざ20万も払って入ったのに、3ヶ月後には8割の者がやめてしまうという。
自信をなくすとか、そういう理由なのだろう。
やはりシビアな世界である。改めて気持ちが引き締まった。
それと同時に頭の片隅で、こうも思った。
最初に一括で20万とって、勝手に来なくなる者には特に返金するでもない訳だから…
養成所って儲かるんだな。。
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