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WWDC 2020で話題、App Clipsとは何か

気まぐれで更新 #PdMノウハウ の第5回目のnoteです。第4回目のnoteは「不確実性と向き合い続ける」でした。もし良ければ読んでいただけたら嬉しいです。今日はPdMとしてチェックが欠かせない、WWDC 2020の中から、筆者が注目している「App Clips」についてご紹介します。Keynoteや各セッションはみましたが、App Clipsについて書かれている方の記事もご紹介しつつ書かせていただきたいと思います。

忙しい方へのまとめ

長文なので、忙し方に向けたまとめです。ご活用ください。

・WWDC 2020でAppleはアプリ機能の一部分を切り出して提供できる「App Clips」が発表された
・App ClipsはGoogleがGoogle I/O 2016で発表していた「Instant Apps」のAppleにおけるキャッチアップとして捉えることができ、中国の「ミニプログラム」をかなり意識している
・App ClipsはNFCタグやQRコード、Safariやメッセージ上でのリンクをフックとして10MB以下の小さなサイズを瞬時にダウンロードされ、ネイティブ機能を提供できる (フルアプリを入れている場合、フルアプリが起動)
・アプリをいちいちダウンロードしなくてもApple IDでログインしたり、Apple Payで瞬時に決済を行うことができる (ログインが必要な場合は、任意のログイン方法を使用できるがApple IDが推奨されている)
・利用頻度が高く、気に入ってくれたユーザーにApp Clipsからフルアプリをダウンロードする導線を提供できる
通知を送ることもできるが許可が必要且つデフォルトで8時間以内など、様々な制限がされている
・使用例として、WWDC 2020内ではカフェやパーキングなどの決済が取り上げられている

WWDC 2020

日本時間6月23日午前2時からApple主催の開発者向けイベント「WWDC 2020」が開催されました。気になる方は是非、Keynoteをご覧ください。今回はApp Clipsが紹介されているApp Storeの開始時間を指定してyoutubeを貼っておきます。

※ note内のスクリーンショットはWWDC 2020を切り取ったものを使用しています

また、App Clips関連の各セクションへのリンクを紹介します。英語ですが、気になる方はご覧ください。

Explore app clips
Configure and link your app clips
Streamline your app clip
Create app clips for other businesses
Design great app clips

注目すべき、もう2つのアップデート

App Clips以外にもWWDC 2020で発表されたアップデートで注目すべきものをピックアップしておきます。筆者は、中学以来のAndroidユーザーであり、仕事用にiPhoneを二台持ちをしています。

まず、最初はウィジェットの強化です。

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Androidユーザーはおなじみの機能で、筆者も天気アプリのウィジェットをホーム画面に設置してすぐに天気が確認できるようにしています (最近はPixelのロック画面やホーム画面で天気と気温が表示されていますが) 。iOSでも以前からウィジェットは提供されており、ロック画面からでも左から右にスワイプすることでアクセスすることができました。最新情報をサクッと確認したい時などに重宝されてきました。しかしながら、同じ大きさのウィジェット、ワンアクションしないと表示されないなどAndroidとの仕様の差が存在していました。

iOS14では、このウィジェット機能が拡張され、Androidに近づいたと解釈することができます。大きさをS・M・Lの3つから選択でき、ホーム画面に置くことが可能になりました。AppleはApple watchの運用を通して限られた画面の中で機能や情報を制限してユーザー体験を設計・提供してきたノウハウを活かしたと考えられます。

もう一つの注目すべきアップデートはAppライブラリです。

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12年前 (2008) のApp Storeの誕生から、iOSでできないことはないくらいのアプリケーションが登場してきました。今では200万を超えるアプリケーションがApp Storeに存在しています。しかしながら、増えすぎたアプリケーションは最初のメインで使っているアプリ以外、ホーム画面の数ページ移行は何が置かれているのか、インストールした本人ですら把握することが難しくなりました。

そのようは状況の中、iOS14から追加されたのがAppライブラリです。これは、自分で指定したホーム画面に存在するアプリケーションを最後の一ページに自動的にまとめてくれるという機能で、アプリケーションが増えても使いやすく整理することが目的となっています。Appライブラリでは、左上のセクションには機械学習によりサジェストされたアプリが並び、右上には最近追加されたアプリが並びます (ここにApp Clipsも表示されます) 。その他はアプリのカテゴリごとに括られて表示されるようになります。

この2つのアップデートから推測されるアプリケーション開発の実情は、爆発的に増えたアプリケーションたちをエンドユーザーが整理することができなくなり、結局はいつも使うような王道のアプリに可処分時間が奪われるようになってしまったのではないかと考えられます。これはAndroid、iOS両方で起きていることだと思います。App Clipsにも通じますが、ほとんどのユーザーが新規でインストールするアプリケーションの数は限られています。加えて、ユーザーが把握可能なホーム画面におけるアプリケーションの数も限られている中で、利用されるアプリ、つまりは持続可能な収益をあげることが可能なアプリケーションはどんどん少なくなっていると思われます。これは、スマートフォンにおけるアプリ開発が開発者にとって魅力的な市場ではなくなってきているのではないか、その結果として開発、メンテナンスされるアプリケーションの数が減ればApp StoreもGoogle Play Storeの運営元からしたら大きな損失となってしまいます。

しかしながら、この流れを止めることはできず、日々公開されるアプリケーションの数は増えていき、ユーザーのホーム画面は複雑に膨らんでいく一方です。iOSもAndroidも機械学習を用いたアプリケーションの整理、レコメンドに乗り出しています。行動データを基に、どのようなアプリを使う趣向性があるのかを判定し、そのユーザーに最適なアプリを使ってもらうようにしているのではと考えています.

App Clipsとはなにか

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App Clipsとは簡単に言えば、僕らが使っているアプリのほんの一部の機能を切り出し、それだけをユーザーがダウンロードし機能を利用することができる仕組みです。

例として、カフェの決済や街中にあるバイクを使用する機能が挙げられています。もしも、街中にあるバイクを使用する場合、今までは以下のようなフローが必要でした。

1. App Storeにアクセス
2. 専用のアプリを検索する
3. ダウンロードをタップし、数分程度待つ
4. ダウンロードされたアプリを起動する
5. アプリによっては長いオンボーディングを見る
6. ユーザー登録あるいはクレジットカード登録をする
7. 決済を完了させ、バイクに乗る

App Clipsでは以下のようになります。

1. NFCタグにiPhoneをかざす
2. (自動でApp Clipsがダウンロードされる)
3. 専用のカードが表示され、決済完了をポチり (Apple Payが利用可能)

かなりシームレスな体験を提供することが可能になっています。App Clipsはざっくりとはこのように、僕たちが今まで使用していた完全版のアプリ (以下、フルアプリ) のごく一部の機能を切り出して提供することが可能な仕組みです。具体的な仕様を紹介する前に、なぜこのようなApp Clipsが登場のしたのかを考えたいと思います。

Instant Apps by Google

「Instant Apps」はGoogleが提供している、先ほど説明したApp Clipsと同様の仕組みです。Googleの方が早く提供を開始しているため、Appleによるキャッチアップだと捉えることもできると思います。

GoogleのInstant Appsは「Google I/O 2016」で発表され、2017年から本格的に提供が開始されました。今から4年も前になりますね。公式サイトはこちらです。adjustの説明がわかりやすいです。

「Androidプレビューアプリ」と呼ばれており、例としてはGoogle Playでゲームの簡易版をインストールして遊ぶことができるなどが紹介されています。GoogleのプロジェクトマネージャーであるMichael Siliskiは「Instant Appsの役割は、ユーザーが感じるインストールへの抵抗感を和らげること」と説明しています。

察した方もいると思いますが、日本での活用事例をほとんどみたことがない方が多いのではないかと思います。Googleが例として挙げられているパーキングにおいても導入している事例は国内では見当たりません (筆者が調べる限りですが) 。

中国のミニプログラム

AppleがApp Clipsの開発の背景に、非常に興味を寄せていたのが、中国のミニプログラムだと考えられます。

ミニプログラムはテンセントが運営するWeChatが2016年に構想を発表したと言われています。2017年から中国内で爆発的に普及しました。日本では「スーパーアプリ」という名前で、一つの大きなアプリケーションの中に様々な機能を搭載したアプリが話題になっています。その関係で、一度は調べたことがある、誰かから聞いたことがある方が多いのではないかと思います。今では、中国のWeChat以外の主要アプリも同様の仕組みを提供しています。すでに650万を越えるミニプログラムが存在していると言われているほどの成長しました。日本でもLINEが「LINE Mini app」を発表し、実際に提供が開始されています。

テンセントがミニプログラムを開始した背景にあったのは「WeChat」の公式アカウントサービス事業の拡大の次の一手だと言われています。筆者は中国に行ったこともなければ、中国のアプリを生活で使っているわけではないので、調べた限りの情報になってしまいますが、中国のアプリ市場はすでに過飽和状態にあり、アプリ開発し、ユーザーにインストールしてもらうためには、非常に不確実性が高くなっています。アプリのみならず、ネット広告に使われる必要はどんどん膨らみ、アプリをインストールしてもらうために払う広告費は、持続的な運用が難しいくらい高くなってしまいました。

そのような中国の状況下でほとんどの人が使用するWeChatというプラットフォームが提供を開始したのがミニプログラムであり、ユーザーと開発元それぞれに大きなメリットがあります。

ユーザーは訪れたカフェやレストランで注文をする際にWeChat上で該当するミニプログラムを起動し、メニューを注文、決済も完了することができます。それぞれのアプリをいちいちインストールして使用する必要がないため、待ち時間もなく、スマホの要領を圧迫することもありません。お気に入りのミニプログラムはスターをつけることで簡単にアクセスすることもできます。ほとんどのミニプログラムはゲーム関連らしいですが、投資資金を集めるのはECの有名どころは「拼多多(Pinduoduo、ピンドゥオドゥオ)」という共同購入型のサービスです。WeChatのソーシャルグラフを利用することで、爆発的に成長しました。

ミニプログラムの事業者側のメリットとして、開発費用が安いということが挙げられます。WeChat上で動作するため、OSごとにアプリを開発する必要がなく、調べたところによると今までの半分程度の費用で開発ができるらしいです。また、WeChatの圧倒的なユーザーにリーチさせることが可能で、拼多多などソーシャルグラフを上手く活用した事例もあります。ミニプログラムがあれば、アプリのストアは不要かというとそうではないようです。軽量のミニプログラムは限られた機能を提供しており、対応するアプリが以前として存在しているらしいです。ネイティブアプリの方が機能が豊富で、ミニプログラムで気に入ったユーザーはフルアプリをダウンロードして使用するなどのユースケースが存在しているようです。

参考にした記事を紹介しておきます。

ここまで書くと、WWDC 2020でAppleが発表したApp Clipsとの類似性がわかってきました。

・WeChat Login => Sign In with Apple
・WeChat Pay => Apple Pay
・WeChat MiniProgram => App Clips

異なるのは、WeChatのミニプログラムはアプリの中のアプリでしたが、App ClipsはiOSの中のアプリの一部機能であるという点です。App Clipsの方が一つ階層が浅くなっています (エンドユーザーとしてみたら、意識可能な大した差ではないかもしれません) 。

Appleは今までもアプリ内のアプリについては実験をしていないわけではありませんでした。「iPhoneのメッセージでiMessage対応Appを使用する」で紹介されていますが、大きな成功を収めることができたとは言えませんでした。

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App Clipsの特徴と制約

前置きがとても長くなってしまいましたが、App Clipsの特徴と制約について書きたいと思います。

App ClipsのざっくりとしたコンセプトはKeynoteにもあるように

Light and fast
Easy to discover

です。特に、スピードについては随所で話されています。これは、アプリをダウンロードして使うという今までの体験と大きく改善された体験であることを示しているのではないかと思います。

App Clipsの起動経路は複数あります。

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NFCタグ : URLが記録されたNFCタグにスマホをかざして読み込み
QRコード : URLが記録されたQRコードを読み込み
地図アプリ : PlaceカードのURLをタップ
Siri : 位置情報ベースのサジェストをタップ
Safari : ヘッダーに表示されているバナーをタップ
iMessageアプリ : URLを送信したときに表示されるバナーをタップ
App Clipsコード : 今年後半に提供する予定 (NFC + QRコードのようなもの)

App Clipsカードは今年の後半に提供される、App Clipsを起動するのに最適とされるカードです。まだ明らかになっていないですが、NFCタグで読み込め、QRコードでも読み込めるといったものになるようです。たくさんの起動経路があり、汎用的に使えそうです。

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ここでNFCタグとは何かについて書きたいと思います。一般の人でも購入可能で、スマホをかざして何かしらの動作をさせることができるタグです。iOSとAndroid両方で使うことができ、テキストを表示したり、特定のアプリを開いたり、Wi-FiやBluetoothのオン・オフ切り替え、電話を発信、印刷など様々操作をスマホにさせることができます。何をさせるかを書き換えるためには書き換え用のアプリケーションが必要になりますが、簡単に扱うことができます。

日本ではSuicaなどを扱うことができるFeliCaが有名ですが、NFCをベースにソニーが独自開発したICカード技術を指します。つまり、NFCの規格の中のひとつがFeliCaという関係になっています。

App Clipsの仕様・制約は以下です。他にも細かい仕様があるため気になる方は調べてみてください。

フルアプリ機能を一部として切り出すため、App Clipsのみを提供することはできない
・App Clips経由でフルアプリを訴求・ダウンロードすることできる
・App Clipsを起動するためのURLはApp Store Connectを使用して登録する
・App Clipsのファイルサイズは10MB以下
・App Clipsはさらに体験ごとにカスタマイズが可能で、アイコンや写真など体験に合わせてカスタマイズすることができる (つまり一つのフルアプリで複数のApp Clipsを提供可能、異なる体験は個別のURLを使用して起動させる)
App Clipsは許可が必要であるが、時間制限 (デフォルトは8時間) がある通知を送ることができる (最大で1週間)
App Clipsでのデータを「App Group」を通じてフルアプリが取得することができる (Apple IDのサインインは不要)
App Clipsでログインをする場合は任意のログイン方法を使用できるが、Apple IDの使用が推奨されている (Apple IDでサインインをすれば、フルアプリをインストールしたのちにログイン情報を引き継ぐことができる?)
・SKOverlayを使用してフルアプリをインストールするよう促すことができる (タスクが完了してからのフルアプリのプロモーションを推奨している)
・SKOverlayやSKStoreProductViewControllerを使用して広告を表示したり、他のアプリをおすすめしたりすることができる
・Limit App Trackingが常に有効になっており、フルアプリやApp Clips間でのユーザー追跡を防止されている
・AppTrackingTransparencyでユーザーを追跡する権限を要求することはできず、nameとidentifierForVendorはどちらも空の文字列を返す
・フルアプリがインストールされている場合、フルアプリが優先され、フルアプリがインストールされていない場合は、App Clipsがダウンロードされる
App Clipsは使用されない場合、数日間でApp Clipsとそのデータを削除する (iOSが判定、頻繁に使用されていればずっと残り続ける)
・App Clipsを利用するとAppライブラリ (iOS14新機能) の右上に表示される
・App Clipsのカードにはタイトル、サブタイトル、画像サイズ、アスペクト比、フォーマットの要件が決められている
・カメラ、マイク、Bluetoothなどの許可を要求し、使用することができる
・バックグラウンド操作はできない
・Apple Payを使ってシームレスな決済を実現できる (他の決済はできない?)

ログインなどのユーザーのデータに関してのAppleの記述は興味深いので紹介しておきます。App Clips内のデータはユーザーが使用していない場合は削除されてしまうため、それに依存したようにアプリケーションをしないようにする必要がありそうです。

Limit the amount of data you store and handle yourself.
If you need to store people’s data — for example, login information — store it securely. In addition, don’t rely on the availability of data you previously stored on the device — the system may have removed the app clip from the device between launches and deleted all of its data. If you store login information, securely store it off the device.
Human Interface Guidelines - App Clips

以下の記事を参考にさせていただきました。大変わかりやすくまとめ、説明されているので是非ご覧ください。

公式ドキュメントを紹介しておきます。

Developing a Great App Clip
Human Interface Guidelines - App Clips

App Clipsの使い所

フルアプリの切り出された機能を提供するApp Clipsの有効な使いどころはWWDC 2020で紹介されている事例を含めて以下です。Apple Payでの決済が全ての事例で使われており、その他の使われ方は紹介されていませんでした。

街中の自転車 : NFCタグを使って貸し出す
コーヒーやスムージーのショップ : 地図アプリからApp Clipsを起動し事前注文、店頭でNFCタグを読む取り、決済を行う
レストラン : 地図アプリなどから起動、テーブルのNFCタグ経由で支払い、テーブルの予約
美術館 : 作品横にQRやNFCタグを設置して、音声解説を提供、メッセージでシェアされて美術品を購入

Keynoteでは世界最大のローカルビジネスの口コミサービス、Yelpを使用した例も紹介されていました。

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フルアプリが必須であり、App Clipsを単独で提供できないため、フルアプリですらしっかりと運営できていない事業者にはApp Clipsは導入し活用するハードルは高いかもしれません、Yelpのようなプラットフォーマーが機能を提供することが可能性としては高いのではないでしょうか。日本では食べログやRettyなどが、メニューデータを構造化して持ち、決済までを提供することは想像することができます。

App Clipsに対する見解

ここまでApp Clipsの概要や仕様、制約について書きました。過不足などある場合はご指摘いだければと思います。最後にApp Clipsを導入するにあたっての見解を書きます。

中国のミニプログラムとの大きな違いの一つは、App Clipsはそれ単体で提供することができないため、開発者に対する負担は大きく変わってないと思われます。ミニプログラムの成功は、ユーザーの利便性と開発者へのメリットが上手く合致して爆発的な成長がなされました。App ClipsはiOS所有者のみしか利用することができず (市場が絞られる) 、開発者はフルアプリの開発もしなければなりません。この違いが開発者にとってどのようなハードルとなるのかが気になるところです。もしかしたら早々のアップデートで、App Clips単体で提供することができるようになる可能性もあります。

WWDC 2020で紹介されている事例は決済が伴いものばかりです。App Clipsの大きな利点はApple PayやApple IDでのサインインをシームレスな体験の中に埋め込み、より良いユーザー体験をへと革新させるところにあります。そのため、今までwebで提供できていたような体験をそのままApp Clipsとして提供することには向きません。なぜなら、App Clipsを使用したユーザーのデータは数日使われなければOS判定で削除されてしまうため、継続的なコミュニケーションをユーザーに提供したい場合には不安定であるためです。その度に完結され、アプリ独自の機能を提供することには強い利点が生まれますが、確かに決済などが主な例なると思われます。

App Clipsのみを簡易的に開発し、単体で提供することができるようになるか。現在の制約、プッシュ通知の送信やデータ保存、ユーザー行動を追うことができるか (IDFA取得の問題は別の問題として取り上げられていますが) などをどのように今後捉えていくかで、ミニプログラムのような成功を収められるかが決まってきそうです。決済におけるシームレスな体験は素晴らしいので、各事業者が対応するというよりも大きなプラットフォーマーが決済の一部のみを切り出して提供するなどは可能性としてありそうですが、それ以外で各事業者がどのような機能を提供してくるのか楽しみです。

末尾に全体を通して参考にさせてもらった記事を紹介します。ありがとうごございました。


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