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【要約】家なんて200%買ってはいけない


家なんて200%買ってはいけない! https://www.amazon.co.jp/dp/4877713417/ref=cm_sw_r_cp_api_i_XZnnFb6D1395Y

上念司さんの著書の要約です。飛ばしている部分もありますので興味のある方は書籍の方をご覧下さい。独特の毒舌が楽しい一冊です。

家なんて200%買ってはいけない

ロバートキヨサキの言葉
「金持ちはお金を出して資産を買う
貧乏人はお金を出して負債を買う」

空き家問題

2040年に空き家率40%
家余り、相続しても維持費と固定資産税が大変

日本の住宅ローンは残債リスクがある

アメリカの住宅ローンは残債リスク0。アメリカはノンリコースローンが主流で、返済が行き詰まったら家を銀行に渡す。銀行はローンを証券化して市場で売却する。やりすぎたのがサブプライムショック。

一方日本の住宅ローンは残債リスクがある。家を売り払っても債務が残る。売却時に家が値下がりしていた場合はゼロではなくマイナスからのスタートになる。

デフレだと家も値下がりするので、家を売ってもローンの足しにはならない。ローンが払えなくなった人は仕事が順調でない人。仕事も家も失い残債が残りとてもしんどい。家賃払いの場合は収入に合わせて引っ越せば良い。

持ち家はある程度居住すると上物の評価がゼロになり土地のみの評価となるが、郊外や地方の土地は空き家問題により資産価値が低いため、結局のところ賃貸で資産を持っていないことと同じではないか。

持ち家は不動産相場の上昇トレンドにない限り損をする。30年後の不動産価値の予測は超困難。不確実なものを確実なものと誤解すると悲劇が起こる。

住宅ローン金利の考え方

住宅ローンの固定金利の金利変動プレミアムは0.8〜1.5%くらい。(変動が1%前後、固定が2.5〜3.5%程度)プレミアム分を超える金利上昇があると固定金利のほうがお得になる。金利上昇は予測困難なため、リスクは大きくリターン(所有する不動産の価値)は小さいのではないか。なおインフレになると収入が増えるが金利(変動)も上がるため負担は変わらない。

タワマン節税はいずれ終わる

タワーマンションを購入すれば相続税の節税につながるという考え方をタワマン節税という。相続税の評価額の算出方法では、低層階も高層階も部屋の広さが同じだと土地部分の評価額は同じ。実際は高層階と低層回階は3〜4割の価格差がある。ゆえに高層階の高額物件は購入額と評価額の差額を節税可能。なお、現金相続の場合、相続税評価額=現金価値でなんら節税メリットはない。
例えば1億円相続したい場合、1億8000万のマンションを8000万借金して買う、マンションの評価額は6000万。相続財産はマイナス2000万。実際はマンションを売ったり貸したりして利益を出せる。
本件は国税がパブコメを取り始めており、スキームが終わる可能性が高い。また売るのが長期化すると価値が下落するので注意。物件の流動性は需給関係で決まる。

マンションの修繕積立金、家の維持費

国交省がガイドラインを出している
不当に安く修繕積立金を設定している物件は要注意。家ももちろん維持費がかかる。要注意なのは売る時はカタログスペックのみ(駅からの距離や間取りなど)で評価。設備に金かけても評価はされない。

金融政策が不動産相場最大の変動要因

人口動態と土地神話は算術級数的に作(2.4.6.8.10〜)、金利は幾何級数的に作用(2.4.8.16.32〜)。金利のインパクトが大きいことを知るべき。バブルもそうだった。公定歩合と総量規制がきっかけで崩壊した。

都心の土地は規制緩和によって増えている(高層マンション)ので注意。

家を買わないで不動産投資をする方法

REIT(不動産の投資信託)の分配金を家賃の足しにして賃貸に住むという方法もある。REITは不動産よりも流動性が高く、利回り2〜3%。

マイホームの備え付け家電は売却時の評価要素にならない。住み潰すならいくらカスタマイズしても構わないが、もしも売る可能性があるのなら家は極力ただの箱に近づけること。残念ながら、日本の不動産市場では設備や住空間は評価されづらい。

安藤忠雄や、デザイナーズ物件について

安藤忠雄は普通の3LDKに住んでいる。デザイナーズは芸術であり住む場所ではない、決して居住性が高いとは限らない。安藤インスパイア系は中途半端。本当のアートを突き詰められるのは一部のお金持ちのみ。

【感想】家を建てても良いのは「土地持ち」と「お金持ち」「地方拠点の自営業」だけかな

すでに相続された土地がある、または相続などにより土地を買う資金力が十分にあるような方、開業医のように地域に根差して仕事をされている方でなければ、基本的にはわざわざ家を買ったり建てたりする必要は無いのかなと感じます。(居住地域によって多少事情が異なってくるとは思いますが)

また家は基本的には住み潰す前提で建てる方が良いかと思います。郊外などあまり資産価値の高くない土地に家を建てる場合は住み潰せるだけの人生設計が必要だと思います。ただ駅から遠いバス頼りの住宅地などは今後数十年のうちに自治体の都合でインフラが衰退してしまうと陸の孤島になってしまうので老後住みづらくなる可能性があり、要注意ですね。





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