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北海道の中川町に、地元の木と土を使って小屋を建てる「なかがわスタイルの小屋」プロジェクト2

まず、反省

note2回目。
初回のnoteを読み返して、反省しました。
「なかがわスタイルの小屋」プロジェクトなんてタイトルを書いておきながら、ほぼ、相方・藤尾のおバカ話。

あかん!これではあかんで!と自分に言い聞かせ、
今回からは、しっかりと本題に入っていきます。

今年3月に訪れた、中川町の北大演習林

なぜ、木なのか?

僕、元々、木で作られたものが好きなんです。
家にも木でできたものがたくさんあるので、北海道家具工房木工作家さんをオススメしながらご紹介します。

木の家具とか

東神楽町・匠工芸のすでに廃盤になった椅子
札幌・澪工房のUZURAチェア

黒い座面が僕の椅子で、赤い座面が妻のもの。一度ずつ座面は取り替えましたが、どちらも10年近く使っています。初めは白っぽかった木が色濃くなってきました。長持ちして、経年変化を楽しめるのも木の家具のいいところ。

子供の木のおもちゃとか

木の名前が入っているのがお気に入り

木の器とか

札幌・クドツテツトさん
中川町の鬼胡桃(おにぐるみ)のボウル
札幌・辻有希さん
石みたいな木。美しい

北海道には魅力的な作家さんがたくさんいらっしゃいます。

自分で作ったものもあるんです。素敵な木のお皿などを作ってらっしゃる北広島の木工作家「cava craft」さんのワークショップに行って、手彫りでこちらのお皿を。

北海道のクルミの木。彫刻刀で彫りました
裏は大きめの刃で


木に触れていると落ち着く。
手触りもいいし、温度があるからかなぁ。北海道の寒い冬に、特にそう感じます。

あと、全てが同じじゃないというのも好きな理由の一つ。それぞれ、木目が違って個性がある。
だから、ただきれいなものより、節(ふし)があったり、スポルテッド杢(もく)だったり、懸命に生きてきた感じがするものに特に惹かれます。
あ、スポルテッド杢というのは、木が何かの原因によって傷つけられ、そこから雨水が染み込みんだ時にカビや細菌などが入り込んで、繁殖することでできる黒い帯状の模様の事、だと学びました。ちょっと、マニアックかな(笑)。

三笠の内田悠さん。スポルテッド杢のプレート。メチャクチャかっこいい!

木が好き×コロナ禍×情報番組

2020年、春。
世の中が一変しました。

当時は、僕が住む札幌の一大イベント「さっぽろ雪まつり」のあと「1人感染者が出ました!」と速報が入るような状況でした。
それからは、出演している情報番組は毎日、新型コロナウイルスのニュースばかりに。朝の「イチモニ!」ではスポーツやエンタメなど色々お伝えしますが、夕方の「イチオシ‼︎」は、ほんっっっとに新型コロナ一色。全国放送もそうなりましたよね?

僕の役割は元々、美味しいグルメ情報とか、生活お役立ちグッズランキングとか、北海道ならではで言うと雪かきの時に腰が痛くならないやり方とか、そういった題材のロケに行ったり、スタジオでリアクションしたり、そういうお仕事でした。
それが、放送内容がコロナのことばかりになると同時に、コメンテーターのような立場に。
スタジオにいるのは僕以外みんな、アナウンサー。しかも、その中で年長者になっていたから、まあ自然と言えば自然。
そんななか、ローカルの情報番組に出演している者として、自分は、番組は、どうあるべきかを考えていました。
東京と同じことをしていても仕方ない。新しい情報を北海道に落とし込んで、北海道の視聴者の皆さんに必要な情報を届ける。そして北海道の皆さんが不安なら、少しでもそれをやわらげたり、安心できるような放送にしたい。不安になるニュースを伝えなきゃいけない時には、それに対する対策だったり、安心できることをセットで伝えたい。
そもそも僕は、何かに対して知識が豊富な専門家ではありません。元々、コメンテーターでもない。だとしたら、限りなく北海道の皆さんに寄り添った言葉を発したい。
新型コロナで言うと、感染した人、ご家族を亡くした人、医療従事者、保健所で働く人、飲食業の人、観光業の人、行動を制限された子供達など、それぞれ立場が全く違っていて、それぞれの気持ちを想像した上で、今は誰の気持ちに寄り添う事が大切なのか?それで少しでも気持ちが晴れるのか?多くの人が溜まっている不満が行政に向けてなら、煽るわけではなく、それを僕が少しでも発言する事でガス抜きできないのか?

共演者、プロデューサー、ディレクターさん達とも意見を出し合いながら、ローカルの情報番組だからこそできることを模索してきたつもりです。

1週間の中で唯一、バラエティ色の強い「しあわせ散歩」という街ブラのコーナーを毎週月曜に放送しています。コロナ一色の放送になっても、これだけは続けさせてもらえました。視聴者の方にも息抜きを、と。一緒に出演している土屋まりアナウンサーや、担当の3人のディレクターさんと、「外ロケできないなら、スタジオでテイクアウトのランキングやろう。おうち遊び企画やろう。運動企画やろう」と、どんな企画でもいいから「しあわせ散歩」だけは毎週、休まずやりましょう、と。これは、視聴者の方への思いでもあり、自分達がたまには一生懸命バカやって笑って、バランスを取る為だったように思います。

それでも、「イチオシ‼︎」の放送時間である15時45分から19時というのは、ちょうど放送中に知事や市長の会見が行なわれる時間。そこで外出自粛などの発表がある。その映像を速報で入れて、そのあと感想を求められる。

会見を見ながら、さまざまな立場の人のことを想像し、それぞれの気持ちを考え、スタジオにカメラがおりた時に言葉を発する。声が大きい人ではない、世の中に声が届いていない人の思いを想像し、代わりにテレビで声を発する。

そこで話すためには全国の状況も把握しておかなきゃいけない。東京では、全国各地ではどうなのか?だから全国放送も観る。

そうやってると、結局はずーーーっと、コロナのことを考えているんですよね。

そしたら、けっこう疲れてきました(笑)。

あ、このままではよくない。これは自分の中でバランスが悪いから、バランスを取ろうと思いました。

そこでやったのが、

です。

いやいやいや!意味わかりません!っていうあなたの気持ち、わかります(笑)。

一枚板

元々、木が好きだった僕の夢が、一枚板のテーブルを家に迎えることでした。そんな念願の一枚板を買って、ダイニングテーブルを作ることにしたんです。
伺ったのは、札幌の河野銘木店(こうのめいぼくてん)

受付がこう!
手前に見えるのは、とてつもない大きさの欅(けやき)の一枚板
倉庫にはとんでもない数の一枚板が

ここは木が好きな僕にとっては、ワクワクがとまらない場所。そして、小屋づくりのきっかけの場所になったところです。

元々、ナラ材が好きなんですが、北海道産のナラの木の一枚板なんて、とてもじゃないけど手が出る値段じゃない。すると、ナラの仲間であるレッドオークの一枚板をおススメしてもらえました。その時、「ナラ→ホワイトオーク→レッドオーク」の順に価格が低かったんです。
木目を見ながらコレだ!という一枚板を選びました。
もちろん、テーブルにまで仕上げてもらえるんですが、提案されたのが、自分で仕上げてみませんか?ということ。
その場で考えました。

  • 生放送などのレギュラーの仕事以外、イベントなど、イレギュラーの仕事が一切無くなっていた時で、時間に余裕が生まれている。

  • ひたすら木を削って集中して他の事を考えなくて良い。

  • 何より、木に触っていられる。(笑)

すぐに返事しました。

よろしくお願いします!!!

初めはこんな感じの板
どっち面を表にしようか?裏にしようか?と悩んだり
休みの日には子供達にも手伝ってもらったり
穴の部分は削った粉を使って
こんな風に埋めて
研磨が終わり、いよいよ塗装
おお
かっこいい!
オイルフィニッシュ塗装
これに鉄の脚をつけて完成。お世話になりました!


作業に費やした時間、70時間

ひたすら無心で削って、磨いて、心地よい時間でした。

正直、気持ちの上で大変な時期を、木に救われたんです。

そんなテーブル作りをしている時に、河野銘木店の方にオススメされた展示がありました。

札幌の木、北海道の椅子展


札幌の、とある森から出た木を使って、北海道の家具職人の方やデザイナーさんが作った椅子の展示イベントだったんですが、そこで、ある一人の木こりの存在を知るんです。




違う!実はコイツが木こりだったなんて言うドラマティックな話ではない!!
これはただアメリカンドッグの木の棒を持ってる相方・藤尾や!

いや、どんな気持ちの時にこの表情になんねんっ!

あかん!あかんで!!
結局また、藤尾を出してしまってる!

反省。

さあ、続きは、また次回
よろしくお願いします。

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