夜の友 映画

映画とは、私にとって単なる娯楽を超えた存在だ。日々の喧騒を忘れさせ、別世界に行ったような感覚になる。特に、アクションやアドベンチャー映画のスリルと興奮は、日常生活の一部として欠かせない時間だ。これらのジャンルの映画は、ただの映像ではなく、私にとっては生活習慣、心の栄養と言えるものなのだ。ダイ・ハード、ワイルド・スピード、ミッションインポッシブル、ジョン・ウィック、ターミネーター、マトリックス、ランボー、インディ・ジョーンズ、レイダース、スタンド・バイ・ミーこれらは何度見ても新しい発見がある。分かっているけど、楽しめる。決して飽きることがない。
日中は、仕事や家事、いろいろな日常の責務に追われ、忙しい一日を過ごしている。映画を見始めると、これらとは全く異なる時間の流れになる。アクションでは敵からの攻撃で死んでしまうかもしれないという緊迫したシーン、アドベンチャーでその先にはなにがあるのかわからない未知の世界への進行、これらが織り成す物語に没入すると、まるで現実から解放されるかのようだ。時間を忘れて映画に没頭することもよくあり、映画の魅力を強く感じている。
このように映画に夢中になると、日中に映画を観ることは、日々のスケジュールに支障をきたすことがある。1日映画を観続けてしまって、なにもできなかったという罪悪感とともに夜を迎えてしまうことがある。そこで私は、一日の終わり、寝る前の時間を映画鑑賞の時間としている。この時間は、私にとって特別な時間となっている。日々の疲れを忘れ、心地よい眠りにつながる時なのだ。
寝る前の映画鑑賞は、一日の締めくくりとしての役割も果たしている。ベットに横になり、スクリーンに映し出される映画の世界に没入することで、心身ともにリラックスすることができる。アクションやアドベンチャー映画の高揚感や物語の展開に心を奪われながら、日々のストレスや疲れを忘れ、iPadの重みで手が疲れてくるころには、心地よい眠りへと誘われる。
このように、映画は私の日々の生活に溶け込んでいる。夜の静けさの中で映画を観ることは、日々の活動からの回復を助け、新たな一日への活力を与えてくれるのだ。映画は単なる娯楽ではなく、私にとっての生活の一部と言える。夜が深くなってくると、映画が私の心を開放し、非日常の世界を作り出してくれるのだ。
毎晩の映画鑑賞について、周囲からはよく「そんなに映画に夢中になったら寝れなくなるのでは」と心配される。実際のところでは全く異なる。
映画の中で特に心を躍らせるのは、盛り上がる戦闘や息をのむアクションシーンだ。これらのシーンは、私の心を高揚させ、スカッと気持ちよくさせる。日常の悩みや疲れを一時的に忘れさせてくれるのだ。
ヒーローが敵と対峙する緊張感ある瞬間、その勝利の喜びや時には避けられない敗北の悲しみを体験した後、物語が一息つくタイミングで、私もまた一息つく。これらの熱狂的なシーンが終わり、物語が次の段階、つまり落ち着いた展開やつなぎの話に移ると、不思議と眠気が訪れる。この穏やかな過渡期に、私は自然と睡眠の世界へと誘われる。まるで映画のリズムが私の睡眠サイクルとシンクロしているかのように、私は穏やかなシーンで自然と眠りに落ちるのだ。
このため、多くの映画でエンドロールにたどりつくことがない。アマゾンプレミアムの視聴期間が終了し、結末を知らずに終わる作品も珍しくないのだが、それもまた映画鑑賞の一部として受け入れている。
このベットでの映画鑑賞は、ただ映画をみるという行為以上のものだ。日々の疲れを癒し、心を落ち着けるための手段であり、静かな夜の時間を彩る特別な時間だ。映画の物語に没入することで、現実から離れ、心をリラックスさせて、穏やかな眠りに導かれる。このリズミカルな鑑賞時間は、私にとって夜の休息とリフレッシュを提供してくれるのだ。
この夜更けに映画をみる私の日常には、一つの不思議な現象がある。それは、映画のストーリーが、私の夢に影響を与えないということだ。一般的には、夜間に見た映像やストーリーが夢に反映されることが多いと思われるが、私の場合はその逆だ。映画鑑賞による興奮や感動は、夜の静寂の中で一旦落ち着きを見せ、日常の出来事が夢のキャンバスに映し出される。明け方、眠りから覚める時間に見る夢は、映画のドラマティックなシーンやキャクターとは全く無関係。代わりに、私の日常生活での出来事や、感情が夢の中で増幅され、様々なシーンや物語が複雑に絡み合いながら展開される。この夢の中では、日中に経験した喜びや悩み、成功や失敗が拡大鏡のように映し出され、新たな形で再構成される。時には、現実では気づかなかった感情や、隠れた思いが夢の中で顕在化することもある。
私の夜は、映画と夢の二部構成で成り立っている。第一部は映画の世界への没入で、日常から離れて異なる時空を旅する。そして第二部は夢の世界で、現実の生活が新しい形で表現され、心の内面が反映される。私の夜の過ごし方は、映画と夢が織りなす美しいシンフォニーのようだ。映画のリズムは心を刺激し、夢のメロディーは心を癒す。これらが交互に現れることで、夜の時間が一層特別なものへと変わっていく。
私にとって、この夜の過ごし方は、ただの時間つぶしではない。心と感情を豊かにして、自分自身と向き合う時間なのだ。この夜ふかしの相棒によって、私の人生はより豊かで多彩なものとなり、夜ごとの心の旅を楽しむことができる。夜の時間をより特別な体験へ変えてくれるのだ。
さて今晩は何を観ようか。

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