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ここが、大きな違いなのだろう
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5時間目の国語。3年前にいっしょに組んだ彼女が参観に来てくれた。1週間前に「話し合いがうまくいかなくて。奥井先生の授業を見せてほしいです」と声をかけてくれたことがきっかけだ。
その日のうちにフィードバック。「どうだった?」と聞くと、「私は『話し合い』を深く考えすぎてました」と。「どういうこと?」「話し合いをするって、グループで話し合いをさせて、新しい考えを創造して、それで授業を作っていくイメージがありました。でも、奥井先生の授業を見て、そうじゃないんだって気付きました。これが私の中で、一番大きな学びです」と。
正直、今日の授業は冷や汗ものだった。開始5分で、授業構想の90%が吹き飛んだからだ。子どもたちは、参観者がいると、いつも以上に張り切り、思考力が高まるようだ。それを勘定に入れてなかったもんだから、「幸せ」というキーワードが出てきた時には「どうしよう」と思ってしまった。それでも、いつも通りを少し丁寧に取り組んだ。話し合いも普段通りに取り入れた。そんな中で、「大きな学びだった」と言ってもらえると、ホッとした。
フィードバックの最後。「印象に残ったことを2つ、書いてほしい」とお願いした。僕は、この「2つ」にこだわりがある。1つ目はスッと思い浮かぶ。でも、2つ目は少し考える。この「少し考える」ことが大切だと思っているからだ。こういったことも伝えると、「分かりました」と快く承諾してくれた。
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それにしても、彼女のフットワークの軽さは本当にすごいと思う。何かに行き詰まった時に「ま、そのうち光が見えるだろう」と思う僕と、「だからこそ、学びに行こう」と考えて行動する彼女。ここが、大きな違いなのだろう。そして、これから彼女はどんどん成長していくのだろうと思った。
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