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時間を使ってでも思いを共有すること

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愛知県は非常事態宣言解除に先立ち、休校期間を1週間短縮し、25日から授業を再開すると発表した。分散登校や時差登校で実施し、6月1日から通常授業を始めるとのことだ。

国や県の方針は出たが町としての方針は確定していない。そんな中での学年主任者会。「きっと、町としてはこうなるだろう。だから、そうなった場合は自校ではこうしたい。この、こうしたいのところで意見が聞きたい」。ま、そんなような内容であった。あれこれと話はするのだが、地に足がついていないような会議であった。そりゃそうだ。今話している内容が吹っ飛ぶ可能性があるのだ。その証拠に、この会議が始まる5分前にも変更の電話があり、レジュメの一部が大きく変わったのである。ノイズが大きすぎて、話し合いの意味すら分からなくなりそうであった。

この会議を受けて学年会を開く。先ほどの内容を伝えるだけでもよかったのだが、あれこれと話し合うことにした。いよいよ子どもたちが来るのだ。これまで以上に気持ちや思いを共有しておく必要があると考えたからだ。その一つが、25日から始まる分散登校についてだ。この日から1週間、午前と午後に分かれて登校することになっており、3コマずつある。そこで何をするか。こういう時は、それぞれの思いを伝えることが大切である。特定の誰かの発言が、ベクトルをそちらに向けてしまうことは避けなければいけない。

そこで以下のようにした。
①分散登校でしたいことベスト3を付箋に書く。
②輪番で、一つずつ自分の意見を伝える。
 ③3周したら、合意形成をはかる。

僕たちがやりたいこと。それは「遊ぶ」であった。とにかく遊ぶ。軟禁状態からの解放のためにある程度の「選択権」を与え、学校内で自分のしたいことをさせるというものだ。例えば運動場で好きなように遊ばせる。例えば、運動場と図書館と教室とPC室であればどこに行ってもよいなど。とにかく「学校楽しかったな」「明日も学校に行きたい」。そんな気持ちになってほしいのである。確かにコロナの問題は大きい。しかし、そこを何とかやれるようにするのが僕たち教師の仕事である。そんなところまで共有して終えることができた。

たった1時間の学年会だった。「これやるから」「これするから」で済ませてもよいが、そこにどんな意味があるのか。まだまだ有事が続く。これから第2波、第3波と続くのではないかという予想もある。また、いつこのような非常事態になるか分からない。僕たちが今すべきことは、会議の時間短縮のために動くのではなく、時間を使ってでも思いを共有することであると考えている。

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