見出し画像

vol.16 自分を全力で生きる、今。

住めば都

お風呂の時間が一日の中で二番目に好きだ

幼少期から群馬県で育ち全国的にも有名であろう、伊香保温泉や草津温泉は車で少し走らせれば到着し、足湯や砂塩風呂含めて温泉が身近な存在だった。

ただ、東京に都を移すまで全く触れなかった文化がある。それが”銭湯”だ。
群馬県にももちろん銭湯というモノは存在する。だけど、車を走らせたらすぐに温泉に入れてしまう環境の中で育ってきたが故に銭湯という選択肢がない人生だった。

東京生活初の都となった杉並区が”銭湯”との出会い

阿佐ヶ谷近郊だと玉の湯、吉の湯。
高円寺近郊には弁天湯、小杉湯、なみのゆ。
と、杉並区には他にもたくさんの銭湯があって、仕事終わりに銭湯巡りをするんが楽しみだった

その中でも小杉湯の出会いは特別で“いろんな銭湯を巡ってみたい”と思えたきっかけの場所。最初の頃は、銭湯に対してどうしても小汚いのではないかという、あまりにも失礼過ぎる勝手な先入観でいっぱいだったし
手ぶらで行ったとき備え付けのシャンプーで髪の毛を洗ったら髪の毛がギッシギシでブルーな気持ちになったことがあり、お風呂セットも準備をしないと気軽には行けないと思っていた。

ネットサーフィンをしている中で小杉湯に関する口コミを見ると“アメニティも揃えてあって嬉しい”、“湯船はもちろん脱衣所もすごくキレイ”、“貸し出しタオルもあって手ぶらでも行ける”など、わたしが懸念していたことがすべて”ないもの”になる投稿ばかり。百聞は一見に如かずということで深夜まで営業しているのも嬉しく
仕事が終わる目途が立つと脳内で最短のルートをシミュレーションし、退勤のタイムカードを切ったと同時に少し早歩きで小杉湯へ向かう。


いらっしゃ~い
はい、四百五十万円です~

と小麦肌のお姉さんがにかっと笑いながら番台で声を掛けてくれる。冗談交えながらも誰にでも平等に声を掛けてくれる安心感。脱衣所もすごくキレイに使われていて、床のびちょびちょ感もない。

洗い場は桶や椅子、アメニティがキレイに整列されていて、身体を洗うネットや持参のお風呂セットで場所取りをする人もなく、本当にキレイで気持ちよく思いやりで溢れている空間そのもの。

小杉湯の魅力は清潔感はもちろん手ぶらで気軽に利用できるのはもちろん、銭湯初心者が何一つ億劫にならずに挑めるのが本当に心に優しい。

お風呂をあがってからもアイスクリームや銭湯の定番でもある瓶に入ったフルーツ牛乳やコーヒー牛乳もあるし、シークワーサーの日にはシークワーサーのジュースも飲める。何よりも漫画のセレクトが個人的に好きでよく読んでいた。

小杉湯が気になる方や初銭湯へ挑戦してみたい方は、ぜひ一度足を運んで欲しいとオススメしたい。

杉並区に住んでいた頃は、少なくとも二週間に一度は銭湯を利用し、しっかりと湯船に浸かってため込んだ疲れをとくかく癒す、ということをよくしていたんだけど都を移してからの約一年は銭湯を探すという余力もなくあっという間に月日が流れてしまい…

なんて、書いていたら小杉湯がとても恋しくなってきてしまった。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?