再上場銘柄は嫌われる
日本の株式市場ではおよそ3800もの銘柄が取引されていますが、その中には過去において一旦上場をやめて、それなりに御化粧をし直して再上場した銘柄も存在しています。
長期投資家にとっては運命をともにしようとリスクテイクしようとしていたのに上場を取りやめることになって残念な思いをしたりしますが、様々な投資家の短期的な思惑から外れて自由な企業運営で企業のブラッシュアップに努めて、改めての上場となる訳ですが、再上場銘柄への評価は余り高いとは言えません。
筆者が知る限りでは今年は雪国まいたけ(1375)、ローランド(7944)、バリオセキュア(4494)などが再上場したのかと思います。
これらの株価は押し並べて上場時の人気がなく、上場後も右肩下がりが見られます。
すかいらーくHD(3197)、オークネット(3964)、トーカロ(3433)、マクセルHD(6810)、スシローグローバルHD(3563)なども再上場した企業だったかと思います。
トーカロやスシローなどのような比較的上場後の人気が高い例外銘柄もありますが、これらも押し並べて不人気だという印象があります。
かつて筆者はオークネットとの交流を重ねて参りましたが上場をやめるという発表を聞いてがっかりした覚えがあります。せっかく成長しようと頑張っている企業を投資家にアピールしようとしていたのに上場をやめるとのオーナー社長の決断にはきっと意味深いものがあったのだろうとは思いますが、それにしては上場廃止前の業績と再上場後の業績にはほとんど大差がないという印象です。
結果として株価は上場廃止前の方が人気があったように思いますし、再上場した後の人気は今一つといった感触です。多くの企業はオーナー経営の場合、一旦はファンドに依頼してファンド主導での再上場を図ることになりますが、そう簡単にブラッシュアップは出来ません。
それでもトーカロやスシローのようなうまくいったケースもあり、一概に再上場が悪いとは言い切れません。
旧態依然とした経営を続けてなかなか成長しない上場企業ならいっそ一旦は上場をやめて体制を入れ替えて再度成長に向けて挑戦するぐらいの企業運営をすべきかと思うのですが皆様のご意見はいかがでしょうか。
投資家にとっては再上場企業への評価を落として、全く新しいIPOしたての企業に高い関心を寄せがちですが、再上場企業にもきっと言い分はある筈です。
ローランドなど直近の再上場銘柄についても、もう少し調べてみる価値はありそうです。
(炎)
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