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バリュー&グロース銘柄発掘情報【バリュー】住友商事(8053) 2021/11/16


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---------------------------2021/11/16

       バリュー&グロース銘柄発掘情報 第18号

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 プロフェッショナルの執筆者を中心に、グロース銘柄&バリュー銘柄を毎回1銘柄発掘してレポートする内容です。
 毎月第1第3火曜日配信、1回に1銘柄の深掘りレポートです。


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               【目次】


■はじめに
■【バリュー】住友商事(8053) 客員アナリスト 水島寒月


※本メルマガの一部内容を、億の近道へ抜粋の上掲載することがございますので、あらかじめご了承下さい。


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■はじめに


【バリューグロース銘柄プロジェクトより】

 当サービスは、金融のプロフェッショナルを中心とした執筆者が、その時々の注目銘柄の中からバリューもしくはグロースの企業をピックアップし、分析するものです。
 スタンスは中長期投資です。
 ぜひあなたの株式投資ライフにお役立てください。


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■【バリュー】住友商事(8053)

【会社概要】

◆沿革


 同社は戦後、住友グループの不動産管理会社から総合商社に発展した歴史を持ちます。
 1919年に設立された大阪北港が大阪北港地帯の造成と隣接地帯の開発など不動産経営を推進。44年に住友ビルデイングを合併し、住友土地工務と改称。さらに戦後の45年11月、日本建設産業と改称し、商事部門への進出を図りました。
 大手総合商社5社(三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、丸紅、住友商事)の中では、最後発の「戦後派」の総合商社と言えます。

 52年に住友商事と改称。住友グループ各社の製品を中心に取り扱いに従事するとともに、鉄鋼、非鉄、機電の3部門に重点傾斜する戦略により、60年代の重化学工業の発展期に業容を拡大しました。特に、住友金属工業(現・日本製鉄)のシームレス油井管の取扱いは、同社の成長に大きく寄与。同製品を取り扱う金属部門は、歴代の社長を輩出する主流部門となります。

 資源部門に強みを持つ三菱商事、三井物産や生活消費分野に強みを持つ伊藤忠商事に比べ、幅広い分野で利益を積み上げる収益構造を特徴としてきましたが、一方で「コア事業」の確立も課題となっています。

 15/3期は、非資源分野が堅調だったものの、資源市況の下落などで資源分野中心に合計3103億円の減損損失が発生。連結純損益は732億円の赤字となりました(14/3期の純損益は2231億円の黒字)。
 続く16/3期も非資源分野の堅調が持続したものの、資源市況の低迷が続き、マダガスカルのニッケル事業、南アフリカ鉄鉱石事業、チリ銅・モリブデン事業などで計1951億円の減損損失が発生。連結純利益は745億円にとどまり、会社側の期初計画2300億円を大きく下回りました。
 17/3期以降、連結業績は改善しますが、21/3期は連結純損益が再び1531億円の赤字に転落します(20/3期は1714億円の黒字)。新型コロナの感染拡大に伴う経済活動停滞、資源市況下落などの影響に加え、大口の減損損失や不採算案件の整理など構造改革の推進に伴う一過性損失の発生(合計で3510億円)が大きく響きました。

 これまでの新規投資の方向性に課題があったものと考えますが、一方で、大口の減損損失の計上により、コスト構造は大きく改善しています。
 兵頭誠之社長は15/3期~16/3期の構造改革時に経営企画担当役員として指揮を取り、今回も社長として陣頭に立っています。今後の中長期的な収益改善に注目したいと思います。


◆事業概要


 21/3期の連結ベースの売上構成比(外部顧客からの収益)は、金属20%、輸送機・建機15%、インフラ8%、メディア・デジタル9%、生活・不動産24%、資源・化学品24%となりました。
 同社は住友グループの不動産管理会社から出発しただけに、「祖業」ともいうべき生活・不動産では安定した収益力を有しています。また、メディア・デジタルも安定していますが、この2部門での積極的な新規投資が期待されます。

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