OKR企業での評価導入のポイント
OKR導入を検討している企業からの問合せでよくあるのが「評価制度の導入(アップデート)」方法です。今日はOKR企業での人事評価の在り方について整理してみましょう。
よく言われるのは、OKR達成度を人事評価に繋げてはいけない、というものです。OKRの達成度をもとに評価すると、目標を低くしようとする力が働きます。同じ成果なら、期初に目標を低くしておいた方が評価が高くなるからです。そして評価が報酬に連動しているとなるとその傾向は強くなります。OKRは高い目標を立て、チームの全力を傾けることで成果を最大化することを目的としています。そのため、達成度評価は設定する目標を引き下げる効果があるため相性が悪い、というわけです。
OKR企業における評価のポイント
では、OKRを導入している企業で人事評価をしてはいけないのか、というとそういうわけではありません。達成度以外を確認すれば良いわけです。評価対象とするのは「目標達成に向けた行動の適切さ」や「成果そのものの大きさ」などが考えられます。今回は、行動の適切さを評価するための2種類の方法についてご紹介します。
期末評価の導入方法
まず一つ目が、期末に評価をする方法です。従来の目標管理制度に対する人事評価と似たイメージとなります。期末に、各人のOKRへの貢献度を評価します。特に、チームでの成果創出に顕著な貢献・足を引っ張った方を洗い出して行きます。この方法は、総合的・俯瞰的な観点で評価することが可能となります。具体的な事実を確認することは大前提ですが、個別の事象に引っ張られず、総合的・俯瞰的な観点で評価することが出来るのがメリットになります。注意点としては、やや定性的・感覚的な評価に陥りやすいことでしょう。上司の視点だけでは偏ってしまうからです。よくあるのがヒラメ型社員の評価を高くしてしまう─というものですね。
※ヒラメ型社員…魚のヒラメは上にしか目がついていないことから、下位者や同僚を蔑ろにする社員のこと
そんなデメリットを解消するために使うのが、以下の様な評価表を使い、メンバー全員に回答して貰うというやり方です。所謂360度評価のようなイメージです。こうすることで、上司が見えていない情報を補完することが可能になります。
留意点としては、あくまで参考に留めることです。評価者ではない方は人事評価のノウハウを持たないことが多いため、極端な甘辛・中心化・好き嫌い…といった評価エラーが起きやすくなるからです。
OKRは四半期毎に目標設定→総括を繰り返すため、3ヶ月毎に訪れるOKR期末に行うと良いでしょう。
逐次評価の導入方法
二つ目は、人事評価をタイムリーに実施してゆく方法です。これは、チェックイン・ミーティングと言われる、毎週頭に行うOKRの進捗会議に加えてその週の行動計画を決定する会議で決定した個人ごとタスクの実行状況を元に評価を行う方法です。例えば、下表のように行動計画を決定します。その後、各タスクを誰がやるのかを決定してきます。そうすることで、次週までに各人の取るべき行動が明確になるため、次週のチェックインミーティングで自然と評価が行えるのです。
まずは行動計画を作成し、個人ごとに割り当てる
次週末に、行動計画の遂行度合いを確認し評価する
それを繰り返すことで評価が蓄積される
期末には評価が出来上がっている(デジタルに平均するか・それらを踏まえて最終化するかは企業次第)
このように行っていくことで、タスクの精度を高めようというモチベーションにも繋がるでしょう。
さいごに
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