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書活270日目*頭が悪いと勘はよくない!?

「勘のいい人の特徴」
「勘が良くなる簡単習慣」
この言葉、最近ビジネスシーンでよく聞きます。

あるスポーツコーチの記事を読みました。読んだあと、なんだか胸がざわつきました。

そこに書いてあった言葉
「頭の悪い子は伸びない、勘のいい子が伸びる」そのコーチは語っていました。

トップを育て、才能に恵まれてもなお、努力の天才である人々を見てきた人の言葉です。その言葉に嘘偽りはないのでしょう。

勘がいいとは、どういうことでしょう。これっていくつかの答えがある気がします。経験則から勘を養うことはできるでしょう。

相手が思う事を先回りしてやる。これは相手との関係や似た人との交わりがあるかどうかで養えるのではないかと思います。

例えば、お客さまからのクレーム。高校を卒業した後、学生バイトとして某アミューズメントパークにて働いていました。

その日来たお客さまは男性で、40代くらいの少し強面、こちらからの質問に対してあまり返答をされないと言いますか、非常にわかりづらい相槌を打つかたでした。

周りは混雑していたため、お互いに声も聞きづらい状況でもありました。

私は会計を担当していました。たくさんの土産物を購入されていたので、補佐役の方がついてました。バーコードにて全ての商品を読み取り、会計金額を伝えたところ、釣り銭の出る紙幣をパッと出されたのです。

「◯◯円をお預かりしますがよろしいでしょうか?」こんな風に言った記憶があります。つまり端数の金額は出さないのか?と尋ねたわけです。

男性客は、目線を合わせずどこか遠くを見ていました。手元を確認しても動いている風ではありません。

もう一度確認しても返答がないようだったので、会計ボタンを押しました。すると男性客が烈火の如く怒り狂いました。

「出すって言ったやろ!?」その威圧感に圧倒されて、言葉が出てきません。その当時、18か19になったばかりの社会を知らない人間です。しかも男性に怒鳴られる経験をしてこなかった私は、どうしていいのか分からずにオロオロするばかり。

しかも運が悪いことに、このミスは再度、打ち直しをしなければならないという変なルールがありました。

「お前のミスなのになんで待たなあかんねん!」おっしゃる通り、でもあんた返事しなかったじゃん!!悔しさと悲しさと驚きが相まって涙が溢れてきました。

それでも補佐役の方が大ベテランの方だったこともあり、その怒涛のクレームを聞きながらもあっという間に処理してくださいました。

その後、もうこんな経験はしたくないと思い、声の大きさや出し方、スピードなどを工夫した覚えがあります。

そういう経験値から言うと、クレームに関しての勘は良くなった気がします。

そう勘は経験則で養うことができます。そのほかにも結婚から育児を経験した時に、家族がほしいもの、やってほしいこと、子どもの発熱状況等様々な勘は働きます。

では、いくつかの勘がいいについて、思いつくことといえば、才能です。

20代の頃、役者を志していましたが、「勘のいい役者」というものが存在していると聞きました。それは、空気を感じるだとか、雰囲気を操るだとか、類稀なる才能がないと起こせない奇跡に近いものだと思います。

私にはその「勘のいい役者」が一体どういう人で、誰がそれで、どんな空気を作り出すのかがわかりませんでした。

たくさん舞台を観てもきましたが、目を奪われるというのがそれなのか、定かではありません。

ただ一つ言えること、と言いますか私の忘れられない役者は、努力を努力と思わない天才を超えた鬼才、怪物、変態、そこにいるのに偶像のような人でした。

勘がいいなんて、おこがましいにも程がありますが、芸事などのゴールがあるようでないものに関する勘っていうものは、誰彼できるものではありません。

「頭の悪い子は伸びない、勘のいい子が伸びる」

そう、勘というものは、たくさんの種類があるはずです。記事で求められた勘は、どれに当たるのだろう。

経験則で語る勘?鬼才のような勘?そもそも頭の悪いと勘がいいは、対になるのか疑問に思いました。

俗にいう「頭が悪い」とはそのものを知らないことをいうでしょう。なので知ればいいだけのことです。(興味を持つが前提ですが…)

とあるスポーツコーチの記事を読んで胸がざわついたのは、おそらく「頭が悪い」と「勘」という言葉が同じラインにいない気がしてならなかったからなのです。

我が子には、やっぱり勘のいい人になったほうがいいと伝えるでしょう。

なので私が我が子に対してできること、経験の種を見せてあげることくらいなのでしょうか。それを自分のものにするかは彼女次第という、なんとも歯痒い話に着地してしまいました。

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