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『天国へ届け、この歌を』スマホ版

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#noteの書き方

短編小説『遠くを見つめる瞳に嫉妬する』

花火って、すごく綺麗。 こんな風にビルの間から、遠くの花火を見ることって素敵。 次々に打…

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短編小説『彼女の瞳に輝く花火』

息も切らせず上がっていた花火は、一時間近くも経つとさすがに連発と闇の間隔が、長くなってき…

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短編小説『ビルの隙間の打ち上げ花火』

やっと、小川の土手に着いた。 風景が一変した。 空が広がった。 日の名残りは、入道雲を紫…

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短編小説『落日の憂鬱』

久々 に浴衣を着て、角帯を締めた自分の姿を鏡で見る。 我ながら年を取ったなと思う。 スー…

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短編小説『悪魔の紋章に変わる時』

「手術したら、治るのですか?」 「手術?」 若い医者は、少し顎を上げて目の前の何もない空…

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短編小説『木蓮の花の香り』

「貴島さん、分りますか?ここのところに黒い影が映っているでしょう。こちらが、4月結果の分…

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オトーサンと呼ばせてください

向かい側に座っている貴島支社長を見ていると、亡くなったお父さんを思い出す。 生きていれば、ちょうど支社長くらい。だから私は、心の中で支社長のことを「オトーサン」と呼んでいる。 でも、呼ばれている本人は、私のことを知らない。 今日、初めて会社で会話を交わした。 今こうやって地下鉄の同じ車両の向かい側の席に座っているのにオトーサンは気が付かない。 何時もの様に、老眼鏡をかけて文庫本を、気難しい顔で本を読んでいる。 今、顔を上げた。目が合った。 今日は、気付いてくれる

こんなおじさんになるはずではなかった

帰りの地下鉄御堂筋は、混み合う。 特に淀屋橋から梅田方面に行こうとすると、京阪の乗り換え…

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短編『誰もがみんな悪魔だったのだ』

秋も深まった頃、進駐軍が名古屋に入ってくるという。噂によれば、戦時中に撃墜された現場を全…

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娘が羽ばたいて飛び立つとき

「お父さん、ちゃんと持ってなきゃだめよ」 せっかくの休みだというのに、娘に無理やり近くの…

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