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更衣室・トイレ 男性の性的プライバシーとその軽視について

女性に対する裸や下着姿といった面は、他人に対して見られるということについて敏感に取りざたされ、ケースによっては単に露出がある程度出ているというだけにとどまらず、ほんの少し性的な部分が強調されている、もしくは一般的にはされているとは考えにくいものですら、炎上の対象になることもある。

その一方で、男性の性的プライバシーというのはあまり問題にされることはなく、むしろ一定以上公開されていても問題として取り上げられないことも多い。

男女の間には確実に性的扱いにおいて差が生じているのであり、それは人が服を脱がなければならない場所でもあり、明確に男女別で空間的に分けられている所であっても軽視されている。

今回は男性の性的プライバシーに関して取り上げていくのだが、まずは実例を見ることとしよう。


男性の性的プライバシーにおける、具体的な事例について

公衆浴場

公衆浴場における男性の性的プライバシーの軽視として挙げられるのは、入浴中に女性従業員が男性の温泉施設内に侵入するケースだろう。

公衆浴場も次に語る更衣室と同様に、女性従業員が入ってくるケースがある。

清掃や点検などの目的で営業時間中にも入ってくるような場合がその実例であり、男性が裸になっている所で堂々と作業しているケースというのがほとんどだ。

もちろん、男性が女性用のエリアに入り込んでしまえばどうなるかは言うまでもない。

更衣室

更衣室におけるケースも公衆浴場と同様の議論が交わされる面もあれば、空間自体が存在しないケースがある。

例えば、学校という空間で女子は専用空間があるにもかかわらず、男子はそのまま教室や廊下で着替えをすべきという感じで男性用に関しては存在しないケースがある。

もちろん、こういった動きに対して疑問を挙げることもあり、男性用の空間も準備すべきという考えもある。

男性であっても羞恥心を感じることもあるだろうし、疑問に感じることもあるだろう。

男性の着替える姿については、周囲に見られてもいいというような性的プライバシーの軽視につながっている。

トイレ

お手洗いといったところも、男性の性的プライバシーが軽視されている空間である。

性的プライバシーの軽視といってもトイレの場合は問題点が複数存在しているので、いくつか状況を分けて論じることとする。

・外から見えやすい空間にある

男性用の公衆用トイレにありがちで、なおかつ昔のトイレにはよくあった形式なのだが、男性用トイレはそこから見えやすいような構造になっていることが、男性の性的プライバシーの軽視になっている。


訪れてみると… 目に付く「古さ」 男性トイレ、外から丸見え

画像を見てもらえればわかるが、ひどいものだと完全に外から丸見えの状態で設置されており、もはやいつでも見てくれていいと言わんばかりである。

通常なら周囲から見えないようにするものだが、男性用の場合にはこういったものもいまだに残っている。

・「今だけ男」女性が入ってくるケース

観光シーズンにおける高速道路などでたまに話題になるのだが、男性用のお手洗いに女性が無断で入り込んでくる。

いわゆる「今だけ男」というものであり、女性用のお手洗いが込んでいるような場合に生じやすい。

もちろん、我慢しきれないということはわかるのだが、男性側のスペースに入り込んでくることで、性的プライバシーを侵害されるのは言うまでもない。

また、このようなケースも許容されるような言説も見受けられるが、実際には建造物侵入罪という立派な犯罪行為である。

しかし、現実に取り締まるようなことはほとんどない。

もちろん、逆のケースなら警察も操作することもあり、実際に筆者自身も男性らしい人が女子トイレに侵入したとして、警察が現場で捜査していた場面を見たことがあるくらいだ。

・そもそも男性のみ併用か男性用空間がないケース

トイレには男女併用のみかそもそも男性用のものがそもそもないこともある。

男性用のお手洗いについては女性用と違い、専用となる空間を用意してもらえないことによって、そもそも男性がお手洗いを利用できないケースや兼用のものまで使われているケースもあり、男性が利用したくても利用を制限されることもある。

この場合では、単なるプライバシー権の侵害だけではなく、排せつにおける利用制限にもつながるため、より男性側が不利益を被る格好となるのだ。

また、次の章で紹介するが、こういったことを普段から行っているためか、男性用というカテゴリーから更に浸食した考えも引き起こしている。

男性用空間における性的プライバシー軽視と更なる浸食

男性専用の空間について、用意されていないもしくは用意されているにもかかわらず、

更に、現在では性的マイノリティーという新しい区分けができたことにより、男性の性的プライバシー軽視をより想起させる事案が起こっている。

以前にも書いた論点ではあるが、復習という観点を含めてここに改めて記載することとしよう。

・トランスジェンダー女性と男性差別

ここ数年でトランスジェンダー女性と女性専用スペースにおける問題が急拡大しており、昨年あたりにも東京都にて、女性専用トイレが共用になったことで、大きな問題となった。

いくつかの公共施設などでは女性専用のトイレがなくなった代わりに、共用トイレが設置されたことで大きな反発を招いたのだ。

あまりに双方の対立が著しいために、ついにデモまで発展しているのではあるが、そこにも双方で大きな対立を招いており、問題が終息するに至っていない。

こういった反応も、男性用の物がないのに比べるとかなり熱量に差があることが確認できると同時に、次のような問題まで起こしている。

・単に男性の性的プライバシーを軽視しているだけではない。

この問題は端的に女性とトランスジェンダー女性だけの対立にとどまらない。

男性に対する性的プライバシーを侵害される問題だけではなく、「男性には不利益を課してもいい」「男性が悪いことにすればいい」「男性なら理不尽なことを受け入れてくれる」という既存の性的プライバシー権の軽視並びに更なる差別的不利益を強化することに本質がある。

現実にもそのような意見を繰り出す愚かな人間もいるわけであり、唾棄すべき様な意見だと捉えられる。

「自分たちこそが身体男性であるトランス女性を男性スペースから排除している」のだと自覚すべきです。

トランス女性のトイレは男性の問題|女性スペースを守る会 (note.com)

早い話が、そもそも論としてトランス女性は女性側の空間に入れてほしいというものであり、そもそも男性から追い出すことは主眼に置かれているものではない。

また、先ほどまであった男性だからこそ軽視されている性的プライバシーのことを鑑みれば、男性側が追い出す話が女性側の反発であるようなことよりも大きくなることは考えにくい。

はっきりというが、上記の舐めた意見はほぼ虚偽と言って差し支えないのだ。

そんなことをしてまで女性が悪くなく、男性が悪いという捏造を行ってまで強引に女性は被害者で男性は加害者をやろうというのだ。

その上で、本来マイノリティーという立場を基に、マジョリティー相手に権利要求をしてきたということからも逸脱しており、その点を碌に修正しないまま知らない顔して反対論を展開しているのである。

嘘まで書いた挙句、差別的な対応をし、男性に対する悪意のレッテルを貼ってまで拒絶するという何とも見にくい対応であり、その上で従来の性的プライバシーの軽視を基としたものを先進的だとさらに虚偽をぶつけるので、とてもまともな人間が行う対応ではない。

単に性的プライバシーの侵害を軽く見ているだけではなく、悪意をぶつけてもいい存在としてまで軽視されるという新しい問題をはらんでいる。

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