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『文系』大学生のためのG検定攻略

この記事の目的

「2020年 第2回 G検定」を一発合格した地方の『文系』大学生による、『文系人の、文系人による、文系人のための』G検定合格へ向けたアドバイスである。*この記事には、執筆者の個人的な感想が多く含まれています。

はじめに  『G検定』 とはなんぞや?

G検定とは、一般社団法人ディープラーニング協会が主催している検定のこと。公式サイトの概要には次のように書かれている。

ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する。

試験日
なお、2020年においてG検定は3回開催されることとなっている。
①2020年3月14日(土)#終了済み
②2020年7月4日(土)#執筆者が受験した回
③2020年11月7日(土)
受験料
一般:12,000円(税抜)
学生:5,000円(税抜)
*2020年の2回目に限り一般:6,000円, 学生:2,500円だった。
受験資格:制限なし
実施要項
試験時間: 120分
知識問題(多肢選択式・220問程度)
オンライン実施(自宅受験)

G検定の合格者推移
G検定は受験者と合格者ともに年々増加傾向にあり、執筆者が受験した回の合格率は69.0%と高い水準であることがわかる。

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公式サイトから引用(https://www.jdla.org/news/20200716001/)

職種別でみた合格者
やはり、システム系の職種につく方々の受験数と合格数が多い。
執筆者のような学生の割合もそれに次ぐ形となっている。

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公式サイトから引用(https://www.jdla.org/news/20200716001/)

試験仕様の推移位

例年試験時間は120分固定であるが、問題数は年々減少している。
これは後で述べる、試験時間に対して問題数が多く時間不足を回避するためと思われる。

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公式サイトから引用(https://www.jdla.org/news/20200716001/)

G検定の感想

*感想というからには主観的な意見になります。
出題範囲について
①え、公式テキストや黒本からはほとんど出題されてないじゃん。
②え、前半部分ほぼ自動運転や著作権に関連した法律問題や倫理問題やん。
③え、言語・画像系の手法に関連する問題めっちゃ深くエグって聞いてくるやん。
という感じです。つまり、出題範囲の大部分は公式テキストや黒本の守備範囲外から出題されていたようです。そのためG検定の終了後Twitterでは『出題範囲が狂ってる』(誇張あり)という趣旨のTweetが飛び交いました。
試験時間について
①いや、時間全然足らんやん。これにつきます。200問の問題を120分で解くのです。1問に費やすことができる時間は平均36秒です。例えば、初見のような法律問題を目の前に4つか5つの選択肢から最適なモノを36秒で選ばなければならないのです。もちろん200問を解答し終えた後に、再度怪しい問題に戻る場合はさらに早いペースで問題を解かなければなりません。したがって、G検定は時間との戦いでもあります。

G検定の対策について

Q. ほとんど出題されないのならば公式テキストや黒本は必要ないか?
A、全くの初心者ならば、読んだ方が良きです。なぜなら、前提知識がないと問題と対峙したときに、そもそもなんのことや?となりかねないからです。一方で、ある程度の前提知識をお持ちの方は本屋さんで立ち読み1回くらいで良きでしょう。そこで気になった点や知らなかった点だけを後でググれば良いのです。もちろん、テキストを買いたい方はジャンジャン買って経済を・・。*ある程度の基準はテキストを1回読んで8割理解できたらくらいです。理解ですよ。

Q. 何を暗記すれば良いのか?
A, ある程度の前提となる知識があれば、合格ラインはもはやそこで足りるでしょう。というのも、これまでのG検定は、2020年の2回目のように出題範囲がイレギュラーなことも過去のTwitterなどを覗いているとよくわかります。それを見越して関連する知識を暗記するのは効率が悪いでしょう。そもそも、誰がG検定の約半分が倫理や法律関連の問題だと予測できたでしょう。問題を予測してもきっと外れます。諦めてください。

Q. では、何をすべきなのか?
A, ずばり、『ググる力』を養うべきです。G検定では自宅で受験するため、あらゆるものが参照可能です。したがって、Google先生に尋ねることもできるのです。

は?散々書いてGoogle先生に丸投げかよ!!みたいな笑笑

でも、ググるって実は結構難しいのです。そのために前提知識が必要となるのです。すなわち、知らないことはググれないし、知っていることはググれば思い出すのです。この僅かにみえる差は、1問あたり36秒しか許されていないG検定ではとても大きな差になります。
例えば、「CNNにおいて、プーリングが〜〜〜。」という問題。
前提となるCNNとプーリングという知識がなければ、CNNをググり、プーリングをググり、と時間がかかります。もちろん、学習段階ではそれでいいのです。一つづつ着実に分からない用語や概念を調べ整理すればいいのです。ただし、繰り返しますが1問あたり36秒しかないのです。
想像してください。
Googleの検索バーに文字を入力、時にはミスタイプをすることもあるでしょう。Enterキーを押し、HTTP(S)通信の果てに、解説記事にたどり着く。やっとの思いで該当する箇所を探すも、何やら見当違いのことが書いてある。時間を無駄にできないと他の記事に素早く移動し目的のCNNについての概念を理解する。そして次はプーリングについてと。こうなっては無謀です。
したがって、G検定の攻略の鍵は、ググるための前提知識を蓄えておく。ということになります。

G検定の攻略の鍵は、ググるための前提知識を蓄え、効率よくググる!!
ただ、それだけです。

G検定を取得するメリットは何か?

現時点において、G検定を取得すること自体のメリットは少ないように見受けられます。が、少し上げてみます。地方大学生の主観ですが。
①G検定合格者のみが参加できる「CDLE」というコミュニティに参加できる。
②学習時間を含め、AI に関する知識が多少身につく。
うーん。。…くらいですかねぇ。資格ビジネスをする方々の中には、転職に有利です!!とか、名刺にロゴを入れてアピールできます!!とかいう点を強調されていたりすることもあるのですが、基本・応用情報技術者を持っている方が有利だと思うんですよね。G検定はAIを実際に構築するといった問題は出題されませんからね。

とはいえ、AI に興味関心を持って、その分野の入り口へと案内してくれるという役割は大きいのだと思っております。その為に「CDLE」というコミュニティを合格者のみに解放し、活性化を狙っているんでしょう。

AIについて学習する上でお勧めの本

少し古いですが、わかりやすく書いてくれています。少し難しいかもしれないので、もう一つの本と交互に読んでくださっても良きかもしれません。

こちらは、全体像をぼんやり掴むためのおすすめ本です。

ちなみに私のマガジンを合わせて読むと理解が深まるとか。そうでもないとか。どっちなのとか。


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