見出し画像

【気付き】芸術と科学

「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」に行ってきました。ピカソ、クレー、マティス、ジャコメッティの作品を時代背景と共に追うことができます。

私は、大学で自然科学(物理)を学びました。その頃は芸術には関心がなく、自分とは関係のない世界、感覚的でわかりづらい世界と思っていました。しかし、芸術と科学の共通点というか、関連を感じることがあり、この2つの分野に関心を持っています。(まだ、わかりやすく言語化しきれていません。。)

最近は、芸術鑑賞を趣味にしたく、たびたび美術館や展覧会に行っています。

https://www.nmao.go.jp/events/event/20230204_berg/

展覧会の面白さ【歴史という文脈の中で鑑賞できる】

展覧会には、色々な形式がありますが、海外の美術館からいくつか作品を借りてテーマに沿った配置で鑑賞をすることが多い印象です。特に、作品が作られた時代背景や作者の思い、経験を知ることで、作品を見た時の印象が変わったりするのも面白いところです。

ピカソは、従来の表現を根底から覆すような作品を多く残しました。展覧会では、ピカソの初期の作品から、新しい表現を模索する過程で描かれた作品、晩年の愛をテーマに残された作品など、表現を探求し続けた、一生に思いを馳せることができます。

科学史に感じた面白さに近い

科学史という分野があります。科学の歴史ですね。
私は、「量子革命」という本を読んで興味を持ちました。

この本では、量子力学という物理の一大分野がどのように構築されていったのか、その黎明期の様子が、各科学者を主人公にドラマチックに描かれています。

量子力学は、それまでの物理の考え方を超えた新しい概念でした。そのため、多くの科学者を巻き込んで、議論を戦わせることで、今の理論が構築されていきました。各科学者の、自然のありのままの姿を理解したいという思いがぶつかり合う描写に大変感動しました。

この、本を読んだのは私が大学を卒業した後ですが、学生のころに読んでおけばよかったと後悔したほどです。というのも、大学ではこのような心を動かされるような感動を得られなかったからです。大学で学ぶ自然科学は推薦されている教科書があり、その内容は純粋に学問に特化し、わかりやすい形で書かれています。歴史や科学者の切磋琢磨の過程は割愛され、科学的な事実が理論的に書かれているものでした。(もちろん、学問を学ぶ意味では大変意味のあるものです。)

芸術と科学の共通点【新しいものを創造する情熱】

今回、展覧会に行って、感じたのは「表現を追求する情熱」です。
ピカソをはじめその頃の芸術家たちは、新たな表現を模索し、互いに切磋
琢磨していました。その様子は、作品を見ればよくわかります。その時の、情熱が伝わってくるほどに。

科学にも、同じような流れがありました。量子力学の黎明期はそのことがわかりやすく、それぞれが己の理論、自然観を武器にこの世界の姿を描写しようとしたのです。

芸術と科学、この2つの分野を支えたのは、登場人物たちの情熱でした。

大事なのは情熱だよね

結局、今回の気づきとしては、情熱を感じるのって大事だよなぁってことです。特に、芸術=情熱、科学=論理、みたいなイメージがあったのですが、根本はどちらも一緒で、「世界を描写したい」なのかなと思いました。科学は、そのフォーマットが論理なので、裏にある情熱は隠され気味な気がしました。(芸術の方が、情熱を全面に出しやすいのかも)

科学にも芸術的な情熱があって、それを学生に感じてもらえれば、科学を志す若者も増えるのかなぁとか考えました。論理性だけが残って、情熱がなくなった社会人も多いよなぁとかも思いました。(自分への戒めでもあります。。)

芸術と科学については、今後も気づきや考察を言語化していきたいです。

今日の気づきは以上です。頑張りましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?