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中年になったらバッグの好みが変わった。

ハンドバッグというものが苦手。
ものは入らないし、かっちりしすぎて服と合わない気がするし。
ましてやキルティングにゴールドチェーンのハンドバッグなんてバブルの生き残りだろう。

トートバッグが大好きで、それもDIESELのトートをいくつも持っている。
特に気に入っているのが黄色い皮のものでガンガン使っても壊れなくて、ヨレてきたところも味に見える。ヒッコリー生地にゴールドの刺繍がはいっているものも大好きで、愛用していた。

特に通勤するときには、財布と携帯とポーチに電子機器が入っているペンケース、お弁当にクリアファイル(なんでか紙の書類などがバッグに紛れ込むことは存外多い)。エコバッグに折りたたみ傘に非常用の裁縫セットまでいれていたので小さいものではお話にならない。忙しかったので毎日バッグを替えるということもできない。あとサブバッグというものがどこかに置いてきそうで嫌なので、タフで大きいトートになる。

と。思っていたのだ。
そうそう好みが変わったりもしないだろうと。

ところがどうだ、今は夏になるとかごのMOUSSYのハンドバッグを毎年ひとつ買い足しているし、アンティークの着物バッグもちらほら。マイケルコースのかっちりしたハンドバッグをじっと画面で見つめているし、いつかDIORのサッチェルバッグは何かのご褒美時に買ってしまおうかなとお気に入りリストにいれている。

きっかけなんてもうわかっているのだけど、在宅勤務になったことだ。
大きいバッグを抱えて通勤する必要がなくなったので、使うのは週末買い物に出るときが主になり、そうなると財布と携帯だけで済んでしまう。車で移動するので傘も必要ない。
あとは最近で言うと、和服を着ていることが増えたため、ショルダーバッグとの相性が悪い。

と、なんとなくわかってはいるのだけど。

あんだけ忌避していたキルティングやモノグラム柄までが最近可愛くみえるのはどうしたことなのだろう。
なんとなくだけど、「女性らしい」ものへの逆のこだわりが無くなったように感じる。自分には絶対に似合わない。自分にはラフでカジュアルなもの。そういう強固な思い込みがあったものが、中年になったら剥がれ落ちてきたようだ。

あとさ、なんとなく、ハンドバッグって、
「大人の使う高いモノ」ってイメージがあったのよね。
バブル時代を見てきた名残なのか。
ふとしてみたら、高いものばかりではないし、もう充分大人であることにも気がついた。何を着ても何を持ってもいいのだ。

そういえば洋服も、明るい色のものが多くなった。
タフでカジュアルなものも相変わらず好きだけど。
もともとカワイイものもキッチュなものも好きなのに、無意識のうちに封印していたのかもしれない。

そう考えると、余計な思い込みなんかが無くなってきて、中年になったらむしろファッション的には自由になっている模様。

大人になるのは、楽しいなあ。



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