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完全オンライン授業があったから
私の勤め先は、学校です。
約一年前、コロナ禍で完全オンライン授業を経験しました。私は教壇にたっていないので、スタッフとしてサポートする側です。学校に生徒と先生方が戻った今でも、保護者の相談と状況によっては、オンライン授業を受けることが可能です。
私は、オフィスという少し離れた場所から、完全オンライン授業というものを見ていました。体育の先生は、どうやってオンライン授業をするのか?美術の先生は?スペイン語の先生は?なかなか興味がわきませんか? 一部、ご紹介します。
体育
まるで、フィットネスジム。一時流行ったビリーズブートキャンプを思い出させるような。家にいる間も筋力をつけよう!とみんなでストレッチにズンバ。
美術
課題を毎月1つ。例えば、「美しいもの」。絵でも粘土でもなんでもOK。オンライン授業の時間ももくもくと制作。最終日には、作品をオンラインで発表します。そして、その作品はスタッフの投票で賞が与えられます。作品発表は、保護者と職員のみ閲覧でき、コメントすることができました。私的にもなかなか楽しいものでした。
先生に生徒、それぞれの“色”を感じるもので、普段はオフィスにいる私にとっては、新しい部分の発見が多かったのです。 ”呼び出されてばかりの生徒だから”名前も顔もよく知っている子が、実はとても繊細で優雅な絵を描く子だったり、“英語が話せないから・・・”と私を頼ってばかりいるハーフの子が、チャットでは質問していたり。こんな発見があるなんて、思っていもいなかったので、こうなると、やっぱり・・・女ライン授業の脇にあるチャットにコメントしちゃいますよね。
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さて、完全オンライン授業というこれまでと違った学校で、私が見えてきたもの聞こえてきたこと。
「学びのスタイル」は、個人差がある!ということ。私的には、これが顕著に表れたと思っています(オフィス勤務ですが・・・)。生徒や先生も、いざやってみると・・・「あれれ???」となることも多かったようです。
例えば、
これまでのクラスで積極的でなかった子が、オンラインの授業になると、なかなか質問をするというケース。
これまでよくできていると思っていた子が、オンラインになると力を発揮できないというケース。
提出物の期限を守ったことない子が、オンラインだとしっかり提出しているケース。そして、その反対。
成績にも表れていました。これまでの対面式授業でAを取っていた子が、オンライン授業でBの成績に。対面式授業でCだった子が、オンライン授業ではB+に。
私の業務は、カウンセラーとの連携が求められます。以下、そんな中、聞こえてきたこと。
=オンライン派=
―オンライン授業だと、自分のスケジュールでやれる気がする。マイペースでいい。集中できる。
ーオンライン授業だと、復習できるから。
―オンライン授業中のチャットだと、なぜか質問しやすいし答えやすい。気軽な感じ。
ー苦手な子のこと気にしないでいいあら気が楽。
ー英語に自信ないけど、オンラインだったらタイピングだから発音とか気にしないし、1語か2語で終わる(日本語が第一言語)。
―チャットのコメントが面白いから、授業が楽しい。
―ゲームみたい
=対面授業派=
―仲間とワイワイやりたい。寂しい。
―画面を通してだから、やってる感がない。
―チャットの展開についていけない。
―いつでもポチって出せると思うから、提出期限が守れない。夜提出しよーと思って忘れる。
―落ち着かない。
―現実味がない。
ー夜、いつ寝ていいかわからない。
もちろん、上記にあげた以外にも、色々な声に意見があるでしょう。今でもオンラインの授業に変えたいという相談も多いですし、逆に、再度増え続けたコロナ感染で完全オンライン授業に戻るかもと心配をしている生徒も多いです。
コロナ禍で経験した非日常だからこそ、知っていると思っていた人の新たな発見をしたり、自分自身について気付いたことだったり。私にとってその一つは、オンライン授業で見えた生徒たちに先生方でした。これまでと同じ環境にいたら、きっと・・・
体育のG先生、あんなにアグレッシブで楽しい人だったんだ・・・とか、
あの暴れん坊があんな繊細な絵を描く・・・なんて思わなかっただろうし、
あのハーフの子、ただ英語に自信がなかっただけで、実は質問したり、わかっていることは教えたりできるほどの勇気がある子だった・・・なんて分からなかったんだろうな・・・。
そして、私自身についていえば、私は完全オンライン授業だと、きっと後回し派です。いつでもできるから。昼夜逆転の生活になることは、確実だと思います。在宅勤務になったら、私、どうなっちゃう?なんて不安です。(仕事だから、やるんだとは思いますが、私の仕事裁きと生活リズムが不安です。)私の件も含めて、完全オンライン授業を通しての気付きです。
(追記)このコロナ禍で、多くの世界中の学校や職場が直面しただろう「オンラインでのオペレーション」。これを機に学び方や働き方に選択肢が増え「自分にあったスタイル」を選べるようになるのかもしれませんね。
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