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情報過多の世の中で

前回、現代の情報量の多さについて書いてみました。
もやし的にもなかなかの出来だと自負しているので、ぜひ一度読んでみてください。

実践、情報デトックス

まぁ、頑張ったせいで前後編になる、ってアクシデントもありましたけどね。

とはいえ、あの話を疑ってる人も多いと思うんですよ。
だって身の回りには、意外にも膨大な情報を捌いてる人も居ますよね?

いろんなことを知っていて。
何を聞いても答えてくれて。
推論も的確で、計画も上手く立てて。
しかもいくつも同時進行で進めていて。
ほんとに『いつ寝てるんだ?』って疑問になるようなスーパーな人。

こういう人が周りに一人でも居れば『情報過多なわけないよ』って感じるのは当然です。
むしろ割と上手く立ち回ってる人も多いかもしれませんよね。
けれど残念ながら、それらのスーパーな人たちと貴方は同一人物ではありません。
野球選手がどれだけ上手くとも、自分の技術は一ミリたりとも変わりませんからね。
単純に本人が負荷が大きいな、と感じているのならば、一刻も早く情報から遠ざかりましょう。
毒吐き認定されると周囲から人が消えますからね……。

1:スーパーな人のインプット

人は基本的に受けた情報に対して反応することで生きています。
たとえば刺激を断つように、音のない真っ暗な部屋に閉じ込められたらすぐに幻覚を見てしまうそうです。
まさに外部からの刺激(情報)によって反応している証拠でしょうね。

ともあれ、以前も書いたように、情報はあればあるだけいいわけではありません。
適正な情報量があり、用法・用量を守らなくてはいけません。
受け取る情報量は『人の枠』で考えれば誤差程度。

ではスーパーな人にはどんな違いがあるのか。
それは取り込む情報を上手く圧縮しているところにあります。

たとえば100の情報があり、人は30しか受け入れられません。
このまま素直に受け取れば70の情報が流れる計算ですが、多くの人には経験や知識が存在します。
既知の経験や知識は100の中にも多く含まれているので重複するものを省きます。
体感できるものを挙げるなら、昨日の夕飯は何だったかがすぐに浮かばない感じです。
食事は日々行っている『経験していること』なので、意外と記憶に残りにくいんですよね。

こうして100もあった情報量は50まで減らせました。
ここまでしたんだから、20くらい取りこぼしても仕方ないよね、となるのが私たち凡人の悪い癖。
スーパーな人は50の中で共通の情報を探して圧縮。さらにそれらを紐づけてもっと圧縮を仕掛けるのです。
こうして20まで小さくした彼らは、さらに50の情報を貪欲に受けに行く、なんて所業に手を染めます。
まぁ、簡単に言えば『恐ろしく要約が上手い人たち』なんですよね。

さて、そうして情報に圧縮を掛けたため、他の凡人たちよりも高い密度で知識・経験を持っている状態です。
その圧縮の弊害として、情報に欠損が存在する場合があります。
天才肌の人が意外なところでつまづくのはこのためです。

また、新たに得られた100の情報は、改めて手持ちの知識・経験と比較することになります。
そうすると今度はその比較だけで20まで減ってしまい、さらに圧縮を掛ければ10しか残らないなんてことも可能になります。
つまり情報を受け取るごとに圧縮率が上がり、我らが凡人たちとの格差が開いていくわけですね。

2:スーパーな人のアウトプット

今度はアウトプットのお話です。
知っていることに意味はなく、何か行動を起こして初めて意味が生まれます。
けれどアウトプットって、驚くほどやらないと思いませんか?

本を読んで感心した。
講演を聞いて大満足。
異業種交流をして名刺交換。

みたいな感じで、情報を得て終わっていません?
知識が増えた違いはあっても、それだけです。
我々凡人は『得られた知識や技術を塩漬けする癖』があるんですよね。
しかもお金を払ってまで参加した講演でさえ、行動に移さないなんてわりとざらにあります。
もやしさん怒らないから、胸に手を当てて自分に聞いてみてください。
ね、思い当たりますよね?

スーパーな人は、そういう意味ではとても素直に実行します。
実行することで技術と経験を得られます。
しかも『適性の有無』の確認ができ、経験したことで記憶にも強く紐づきます。
先ほどの欠損部分はこれで補完されますし、より高密度の情報へと最適化されます。
記憶に残ることはつまり、次に得られる情報量を増やせるのと同じ意味なので、日を追うごとに能力が拡大していきます。
ただの一人の凡人だったはずが、気付けばスーパーな人になっているわけですね。

3:スーパーな人の自己改革

情報圧縮能力によりインプットが増え、アウトプットで欠損を補って情報密度を上げるまではお話しました。
ここからさらにヤバくなっていきます。

新たに得られる情報と手持ちの情報とで比較する際に、一致しないまったく別の情報とも紐づけを試みます。

「え、だからどうしたん?」なんて思った方は、是非とも想像を膨らませてください。
基本的に比較することは簡単です。
特に機械は正確かつ高速で『一致』を発見することができます。
まさにAIとかプログラムの得意分野ですね。

対して『関連性』を見分けることは苦手です。
これは情報に含まれる重要度のパラメーターが、比較情報によって異なるからです。

たとえば『カレー』を作る際に、牛肉を入れるかどうかを考えたとします。
シーフードであれば関連性がゼロで、ビーフであれば100、ポーク・チキンであれば50。
と、牛肉の重要度が作るものによって変わっていきます。
けれど、使われるかどうかわからないような重要度の数値を事前に用意するのは難しい。
結果、比較する情報が足りずに苦手分野になるわけですね。

ちなみに人は明確に情報を持っているわけではありませんが、『何となく』とか『フィーリング』などで仕分けしてしまいます。
他の情報から類推する、とでも言えばいいでしょうかね。
このように、入力されていない新規のパターンを見つけるのは機械には難しく、人が必要な場面だということです。
まぁ、今後のディープラーニングでどう変化していくかは不明ですけれど。

さて、本題です。
関連性がある中で重要度を比較するには人が必要ですが、別の情報との紐づけはさらに難易度が上がります。
何せ『料理』と『タクシー』のように、まったく別物の情報を紐づけようとしているわけですからね。
いうなれば『風が吹けば桶屋が儲かる』的な紐づけが常時行われているようなものです。
外から見るとただの妄想癖のある変人ですが、ひとたび実を付ければ誰も追いすがれません。

たとえば先ほど挙げた『料理』と『タクシー』の組み合わせならUber Eatsや出前館です。
『カメラ』と『通信』でZOOMだったり、『電話』と『ATM』で振込詐欺だったりね。

個人にフォーカスすれば、イーロン・マスク氏なんてまさにその典型例です。
彼は『車』と『モーター』と『ノートパソコンのバッテリー』を紐づけて、テスラモーターズを作りましたからね。
他にもアップルのスティーブ・ジョブズ氏が作ったiPhoneは、家電を集積した持ち歩けるパソコンです。
我ら凡人たちが理解ができるころには置き去りにされている好例じゃないでしょうか。

4:まとめ

こんな風にスーパーな人たちの考察をしてみました。

1:要約が上手い
2:素直にアウトプット
3:無関係そうなモノでも紐づける

理解しやすいようにインプット、アウトプットの順で書きましたが、脱凡人を目指すなら逆です。
まずは自分の中にある情報をアウトプットによって掘り起こし、最適化を目指しましょう。
レシピとにらめっこしてる時間で作り始めるのです。
成功・失敗に関わらず、料理を完成させた貴方はきっと「次はこうしよう、ああしよう」と考えますよね。
それがまさにアップデートです。

そうして改めてレシピを見ると、最初は気付かなかった苦労した点に注釈が入っていました。
同じレシピではあるものの、これは作ったからこそ得た新情報です。
もちろん、苦労に紐づいた新情報は記憶に残りやすく、次回のインプット・アウトプットの両方にいい影響を与えるでしょう。

賢い人は『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』と言いますが、ほとんどの人は愚者側です。
気にせず経験して学んでいきましょう!

★あとがき
自分が持つ情報だけで十分だと感じ始めると、新しいアウトプットもインプットもしなくなります。
つまり新しい文化や技術を取り入れなくなるため、ある意味でこれが『老化』と言えるかもしれませんね。

#もやしいため #日常エッセイ #アウトプットの重要性 #考察 #天才

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