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②【理論編】偏食指導したくないけど仕方ないからやる。

あれ?まだ理論編?長くない?やり方はよ!って方すみません。私が一番思ってます。私にとっては大切な部分ですが、正直読まなくていい内容です。
ここでは偏食に関わる原因や目標、その他頭に入れておきたいことについて書き留めていきます。

目次
○どうして偏食へと至るのか?
○それなのに何故偏食指導をするのか?
○嫌いなものを嫌いと言えることが大切
○偏食そのものに向き合わなければならないケース
○家庭との連携は必要か?

○どうして偏食へと至るのか?
特別支援のお子さんは興味の幅が狭く、好きなものに安心があり、未体験なものや先の見えないものには恐怖を感じます。
特に低学年、発達の遅い児童はこれが顕著です。さらに口内の過敏も持っていることが多いので、食感、匂い、味の刺激に非常に敏感です。だからこそ安心して食べられるものしか食べないという偏食に陥りがちです。
同様に豆腐が嫌いだから白いものが嫌いになるなど、食べ物へのネガティブな経験を間違って関連づけて覚えがちです。これが特定のものを食べないことにつながります。偏食の背後には『嫌い』と『好き』この2つに対する強いこだわりがあるのです。

○それなのに何故偏食指導をするのか?

偏食は、好き嫌いのこだわりです。逆にいえば、強い思いが伴う分、子どもに深く切り込める可能性をもちます。
さらに食べ物は食べれば無くなり食べなければ消えないので終わりがわかりやすい教材でもあります。
準備も配膳を工夫するくらいなので、子ども好みの教材を試行錯誤して個別学習を積むよりも負担は少なくできます。
つまり誤解を恐れず言えば、面倒な準備もなく、どの子どもにも対応でき、ラポートも形成できる万能の教材です。反面、安易に厳しく取り上げれば子どもは学校への信頼を失います。給食の時間が嫌で登校を渋るケースは普通小でも珍しくないでしょう。それだけの『諸刃の剣』です。

○嫌いなものを嫌いと言えることが大切
先に言った通り偏食指導はコミュニケーションの指導です。嫌いなものをが出た時に、皿を投げるでも泣き喚くでも苦い顔をしてオエオエ食べるでもなく、可能であれば失礼のないように、「すみません苦手です。」と言え、減らしたり、残せたりすることが大切です。給食を通して、子どもと嫌いなものを減らしたり、好きなものをお代わりしたり、関係が深まってきたらちょっと頑張って嫌いなものを一口食べて褒めてもらう、といったやりとりができること、これを目指した方がお互いにハッピーではないでしょうか?

○偏食そのものに向き合わなければならないケース
肥満対策やインスリン欠乏などの糖尿病等で偏食指導をする場合はまた異なります。食べることが命に関わる分、どうしても嫌いと向き合わざるを得ません。例えば給食をきちんと食べることで、家庭での間食を抑制することができます。これは『健康の保持』が目標になります。この場合はそもそもご飯大好きなので、交換条件で食べさせることは割合大変ではないのですが、将来の健康につなげるには私の経験ではまだ分かりません。
同様に健康の保持として取り組むものに、食を拒否しているケースもあります。アレルギーを起こした。食当たりや嘔吐から食事そのものを嫌がっている場合です。こう言った思考の子は別のこだわりから気長にアプローチしなければならないのですが、まとめられるほど経験がないので、むしろ聞きたい位です。気が向いたら一例の紹介として書くかもしれません。

○家庭との連携
理想を言えば家庭と連携して取り組むことが望ましいですがはっきり言ってお勧めしません。

偏食をお持ちのご家庭は偏食に対してすでに満身創痍であることがほとんどです。戦い尽くして心の折れた相手に「頑張りましょう!」と言うには必勝レベルの勝機を提示しなければなりませんし、下手したら家庭と学校の関係性に亀裂が入ります。やっていることに一切気づかれないようにする方が賢明です。せいぜい学校でなら頑張っているんだなと思ってもらっているくらいがちょうどいいかなと思います。(私が知る先生も参観の可能性のある日は一切やりませんでした)
指導とはいえ各家庭でお金を払って買ってもらっている食事を取りあげたり渡したりしているので、あんまり大手を振るって力を入れていますって言わない方が良いですし、力も入れない方がいいです、できるときに水面下でやっていくのがいいと思います。

さあ、
そもそも理論編ってタイトルおかしくない?だ感じですが、やっと次回実践編!
気長にお待ちください。

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