真に「エース」を名乗るために

エース。どのスポーツにおいてもこの名で呼ばれる選手は一流で、絶対的な戦力だ。唯一無二、唯我独尊、孤軍奮闘、傍若無人…様々なタイプのエースがいると思うが、替えが効かないという点は一致している。

かくいう俺は、新卒1年目の言わば「代わりならいくらでもいる」ってやつである。ほぼ毎日いろいろ言われながらあくせく働いている。後になってみればなんでそんな単純なことが出来ないのか、気づけないのかとがっかりすることもよくある。

そんな姿はもがいている、足掻いている、歩兵、雑兵…そんな風に言い換えられるだろう。しかし、数人の上司達はまるで口裏合わせをしているかのように、こう言ってくる。

エースになるんだろう?
エースになって欲しい。
うちのエースです。

最後のは流石に冗談で言ってる感じだったが、なぜみんなこうもエースという言葉を使いたがるのか。社の風土なのだろうか。はっきり言って入社の時に「エースになりたいです」なんて自己紹介はしてないし、すごく不思議に感じる。

もしかしたら、そういう言葉を使うことでハッパかけてきているのかもしれない。どうしても怠惰に働いてしまう癖のある俺だからこそ、そうやっておだててモチベーションを上げているのかも…と考えたりもする。

ただ、それだけ期待してもらっていると今はポジティブに考えたい。まだまだいろんな人に助けてもらったり頼ってばかりで、戦力とは言いがたい人間ではあるが、いつかその人達に胸を張って「俺がエースです」と言えるように、目の前のことをスピード感を持ってこなしていきたい。

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