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ZINEを作ろう UGO vol.7編

コミティア145にコミック小説『UGO』を携え参加致しました。どうも、おきおよぐあじです。

その節はお世話になりました。

『UGO』は水彩紙にペンや水彩・アクリルを使ったアナログ素材をソフトを使って編集しています。今回は『UGOvol.7』の制作過程の記録を記事にしました。
作り方は特に決まっていないので、いい道具やソフトやがあれば教えていただけると嬉しいです。

【1.1冊に収める内容を決める】

電子書籍の場合、1冊が何ページなのかは特に制限がありませんが、冊子を作る場合には、ページ数は4の倍数である必要があります。
『UGO』の場合、表紙・裏表紙を含め1冊24ページか28ページに設定しています。4の倍数であるということを除くと根拠のない数字ですが、制作期間などのスケジュールが立てやすいので特に理由がない限り28ページになるようにしています。(スケジュール通りに進んだことなんかないこの口が言ってみる。)

『UGO』はある程度まで全体の文章が出来ているので、その文章を1冊に収まるように区切りのいいところで内容を調整します。今回は ナナシというキャラクターが便りを受け取ったところから島を出ていくまで を描くことにしました。

【2.全体のレイアウトを考える】

1で作った文章に漫画を挿入しながら全体の配置を考えます。できれば見開きでの色や時間の印象を統一したいので、その辺りのことも考えながら何をどのページに配置するか決定していきます。

黒いのは、たまたま。

最初は紙に書きだし、最終的なレイアウトはAffinityPublisherというソフトを使って決定します。本・冊子などの印刷物や電子書籍など、複数のページをデザインするのに使われているDTPソフトです。
ClipStudioでも同様の作業ができるのですが、『UGO』のようにセリフではないテキストを複数ページにわたって意図した通りに配置する際には、PublisherやInDesignのようなDTPソフトを使うことにしています。使っているフォントや文字の色の管理が楽です。

AffinityはEPUB対応していないのが難点。PDFで書き出してEPUB変換する方法も考えたのですが、なぜかPDFで書き出そうとするとエラーが起こります。できるはずなのに、なぜ。
それ以外にPublisherに不満はありません。

【3.ラフを描く】

やっとこさ何ページにどんなコマと文章を配置するかが決まりました。ここからは見開きごとに原画をつくっていく超アナログ作業になります。
レイアウトを見開きごとに書き出ししてA4コピー用紙に出力して、1コマ1コマの構図を決定していきます。

ラフ。

【4.原画:トレス、ペン入れ、着彩】

ラフを水彩紙にトレースし、ペン入れを行います。使っている水彩紙はウォーターフォード・ホワイトの300g/m²、インクはホルベインのアクリリックインクです。

ペン入れをして消しゴムをかけた状態。黒く塗りつぶすところ、忘れているよ。

証券インクや極黒というインクを使うこともあります。線の黒を濃くしたかった、耐水性を高めたかった、という理由から今回はアクリリックインクを使いました。乾くのが速すぎてちょっと扱いづらいかもしれない・・・。ちょうどいいインクはないもんかのう。リターダーを使うことを考え中。

着色 1層目

乾いて消しゴムをかけたらアクリル絵の具で着色します。段々濃い色を塗っていきます。

着色 2層目、3層目

着色が終わったらスキャンしてゴミをとります。

スキャナの方である程度ゴミをとる設定にできるのですが、その設定にすると、私のキャラクターたちの小さなお目々がゴミ認定されてのっぺらぼうのようなお顔が大出没。以来、スキャン後にコツコツとるようにしています。

【5.原本】

2.で作成したレイアウトを複製して、スキャンした画像を当てはめていきます。セリフや効果音など絵とズレているところがあれば修正します。この作業を何と呼んだらいいのか分からないので、適当に原本作業と呼んでいます。
このあと自分以外の人に原本をチェックしてもらい、問題がなければ入稿作業に移ります。

AffinityPublisherで原本作業中

【6.入稿】

原本作業が終わったら、印刷会社に入稿するためのカラー設定(CMYK)に変更。印刷用の補正をかけます。文字の色をK100に統一して、見開きごとに3mmの塗足しをつけて書き出します。
印刷会社に入稿して完了です。いつも計画通りに終わらないので、印刷代金が高くなってしまいます。
本当に間に合わないときは、自分で面付けして、お友だちを呼んで製本したりもします。

来た

次回もお友達に迷惑をかけないようにしたいと思います。それでは。

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