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支援事例「現状では借入金返済ができない」

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令和 3 年 1 月 17 日 沖縄タイムス 経済面掲載

借り換え・ネット活用で

 ◆ 企業名 K社
 ◆ 業 種 中古車販売
 ◆ 所在地 沖縄本島内
 ◆ 資本金 個人事業者
 ◆ 創 業 2012年
 ◆ 従業員 数人
 
【相談】
 以前にもよろず支援拠点のアドバイスを受け、経営改善を図って赤字から黒字転換できた。しかし依然として手元資金は乏しい。半年後には借り入れの元金返済が始まるが、現状では返済ができない。

【回答】
 店舗と展示場の二か所の賃貸料負担のうち、店舗を閉鎖して中古バスを利用した事務所を展示場に設置して経費を削減してきた。家賃の圧縮が図られた結果、昨年の上半期の半年間で何とか赤字からは抜け出すことができた。しかし、コロナ禍の中で売り上げは顕著な回復はできていない。まず沖縄振興開発金融公庫のコロナ関連融資と、信用保証協会の保証が付いたセーフティーネット融資への借り換えを相談した方が良いと判断した。
 そして金融機関に相談する際は、現在、借り入れ条件を変更している融資はコロナの影響を受ける前の融資であったことや、仕入れ資金がないため売り上げが少ないことなどを丁寧に説明するようアドバイスした。
 赤字解消など、順調に経営改善が進んでいるとの評価が金融機関から得られ、金融公庫と保証協会の保証が付いた民間銀行からの借り入れが、3年間の元金支払い据え置きで実現できた。仕入れ資金の確保が可能になり、相談時には月1台しか販売できなかった中古車が、その後は5台まで販売を増やすことができた。
 また、売り上げ拡大のための情報発信として、開業以来、毎日更新していたブログについて、書き方をアドバイスしたところ、ブログサイトへの訪問者が千人を超えた。その影響で店舗来店者数や販売台数も増えていった。
 オークションなどで直接仕入れた車両を修理して販売する場合、経費が掛かり利益は出ないが、低価格車販売の「車のアウトレット」として紹介し、ターゲットを絞り込んで情報を発信する取り組みが奏功した。
 相談者はアドバイスを受けた時、「『店舗の閉鎖は正直、どこかで笑われる』『お客さまが来るのか?』というマイナスイメージがあった」と言う。しかし結果として経費を抑える事ができ、以前にも増して来店者数や販売台数も増加した今は「体裁よりも今が大事だ」と気付いていただいた。
 コロナ禍の続く中で、県民の足としての安い車両販売を続けられるよう、今後もよろず支援拠点としてサポートしていきたい。
(県よろず支援拠点サブチーフ コーディネーター・金城力)

詳しくは >> https://yorozu.ti-da.net/e11799037.html


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