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No.654 おきてがみ?

個性が輝く演技で我が心を魅了したのは、2012年のフジテレビドラマ「リーガル・ハイ」(真面目で正義感の強い新米弁護士・黛真知子役)や、2013年のTBSドラマ「空飛ぶ広報室」(理不尽なことには徹底して闘おうとする負けず嫌いな性格の稲葉リカ役。あだ名は、稲ぴょん)で好評を博した新垣結衣(愛称:ガッキー)です。
 
この女優が、原作・西尾維新、漫画・浅見ようの「掟上(おきてがみ)今日子の備忘録」(日本テレビ、10月期「土曜ドラマ」)に挑戦したのは、2015年(平成27年)のことです。
 
キャッチコピーは、次のようにありました。
「寝てしまうと記憶が一日ごとにリセットされるため、守秘義務は絶対厳守!どんな事件も1日で解決する最速の探偵。彼女の体には、忘れてはいけない大事なことが常にマジックで書かれている。」
 
つまり、忘却探偵なのであります。「忘却」だってえ?
寝てしまうと記憶が無くなる? 体に忘れてならぬ事をマジックで書く?そう、これは、もしかして、ひょっとしたら、たぶん、おそらく、我々のように3回目以上の成人式を迎えた「心優しき老々男女の生態」をヒントにした話題作だったのではないかと思われるのです。
 
そのように妄想しただけでも、夢や希望が膨らんできませんか?なぜなら、あのドラマの中には、老人力ともいえる「忘却」の可能性が限りなく凝縮されたものだと言えるからです。それを逆手にとってはいかならん?らん?ん?
 
そう、覚えておこうとするからいけないのです。1日といわず、さっきの事でさえ忘れてしまえる能力の持ち主、それが我々老人力です。立派な「マジック」です。
 
それゆえ、忘れてならぬことは、太字の「マジック」で書きとどめておきましょう。そして、どこかにしまわずに、常に目に触れる場所、例えば、ちゃぶ台の上とか、冷蔵庫のドアとか、テレビの画面とか、トイレの入り口とか、玄関の出口とかに、貼って、貼って、貼りまくりましょう。忍法ならぬ認(知)法「貼り紙の術」は忘却対策の伊呂波ではないでしょうか?
 
先日、カミさん(京子)が、夕飯の「買い物の依頼文」を机の上に置いていました。「置き手紙京子」は意外にも身近なところにおりました。

※画像は、クリエイターMiiさんのタイトル「貼り紙」をかたじけなくしました。お礼申し上げます。