見出し画像

#26 やまなし

先々週の土曜日、わたしは山梨(やまなし)県を訪れた。
新宿発でE20中央道を通って、まずは談合坂SAに立ち寄った。
談合坂SAは秋田県のSAと比較してレストランがあり、活気のあるSAだった。中でもテナントとしてすき家が入っていたのは意外だった。
お土産コーナーには東京と山梨のどちらのお土産が買えるようになっており、この場所が山梨なのか東京なのか分からなくなっていた。一応山梨にあるようだが。

次に浅間園へシャインマスカット狩りに訪れた。
シャインマスカットは、種なしで皮ごと食べられる緑色のぶどうだ。園の方は身の小さい方が美味しいとおっしゃっていたが、器量が悪くとも多少大きい方が喉にしみるぐらいの甘さがあり、これぞぶどうという感じだった。

続いて桔梗屋本社を訪れ、消費期限が明日に迫った信玄餅の詰め放題と工場見学をした。詰め放題は最後に袋を閉じないとならず、袋から漏れた分は1個につき100円を別途支払わないといけないという制約つきで、最大22個まで入れた人がいたとか。デフォルトで配られるのが8個、追加で欲しい場合は、その数を自己申告する形で、ちなみにわたしは12個詰めた。
工場の外はきな粉のいい香りが漏れていて、これぞ信玄餅の工場という感じがあった。見学で驚いたのは、ベルトコンベアで流れてくる信玄餅のひとつひとつを手作業で16人の従業員が梱包している姿だ。レーンは2つあり、各レーンの両脇に4人ずつ並び、あの結びの部分をまさか手作業で行っているとは思わなかった。お疲れ様です。

昼食は桔梗屋の近くにあるハイジの野菜畑でとった。
洋食ランチで、スパゲッティやハンバーグなど洋食の王道という感じのメニューだった。一度に多くの量を食べたい派にとって、スパゲッティの麺をうまくフォークに巻きつけて食べることは難しく、フォークにいくらかの麵がぶら下がったまま食した。本当はもっと上品さを追求し、コンパクトに食べたいが。

昼食後は、勝沼庭園を訪れた。
この庭園は、ハーブ庭園として有名な場所で、ガイドの方に案内を受けながら園内を回った。
はじめに見たのが、レモンバーベナというハーブ。レモンという名が付いているだけあって、葉の裏側を指で数回こすって匂いをかぐとがっつりとしたレモンの香りを楽しむことができた。勉強など集中力を上げたいときに最適なんだとか。
次に回ったのが、通路の途中にあった謎のハーブ。葉を一枚とり、聴講者全員が摘み終えるまで匂いをかがずに待つよう指示を受け、それに従った。全員が摘み終えると解説は再開した。その葉は実は匂いはしないとのことで、今度は無臭なのかい、と思ったがそのあと、葉を両手でパンっ挟んだあと食べてみてほしいという指示があった。食べていいの?と思いながらも食して2秒後ぐらいに口の中に甘みが広がった。そう、この葉は明治R-1やポカリスエットに入っているステビアだったのだ。
次の場所でははたまた葉の裏側をこすった指を乾燥肌の気になる場所に塗ってみるように指示があった。このハーブは、ローズゼラニウム、別名「美肌草」と呼ばれるものだった。葉をこすった指はしっとり感があり、塗った箇所はツルツルの肌触りになった。欧州では最もお肌に良いハーブとして1820年ごろから一般的に愛用されているそうで、乾燥葉を入浴剤として使用するとアトピー性皮膚炎などの症状緩和になるらしい。
ガイドの方曰く、ハーブには色々な種類があるが、かりんやザクロ、ブルーベリーも仲間であるそうだ。

最後に双葉スマートICを通ってシャトレーゼベルフォーレワイナリーでワインの試飲を行った。移動中には雲の隙間から太陽光が神々しく差し込む薄明光線をみることができた。自然現象は不思議だらけだ。
ワイナリーからみた風景は、山々に囲まれた谷部に一軒家が軒を連ねている「ザ・山梨」という風景だった。
赤ワインと白ワイン、ぶどうジュースの試飲をしたが、やはりわたしはお酒よりもジュースのほうが甘く好きだと悟った。

今回山梨県をバスツアーで訪れたのだが、非常に充実した時間を過ごせたと思う(自画自賛)。非日常の体験に1日を使うのは、疲れるがやはり楽しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?