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【iPhone撮影】XLR端子で48v駆動マイクを使う方法。その1。


自己紹介

皆様お世話になっております、株式会社okidesignの沖田純之介です。
私の自己紹介は以下にリンクしてあります。

スマホのカメラ

30年近く業界にいるのでフィルムからMiniDVや、DSLR、8Kカメラまでいろいろと経験してきました。これらのカメラはセンサー自体は取り換えられないので、購入した時点からどんどん古くなっていきます。音を扱う弊社でもビデオはCanonXFシリーズまで保持しておりましたが、次々と新しいものが出るのでカメラ購入は一旦控える事にしております。

スマホ用のリグ

その次々と新しいものが出ると言えば、スマホもそうですよね。自分はiPhoneを使ってますが、これも毎年発売されてカメラもどんどん綺麗になっていく訳です。2018年にサウンドデザインさせて頂いた以下のWE ARE LITTLE ZOMBIESも、既に一部iPhone撮影でしたね。
このスマホ撮影、狙いによってはこれで十分と考えております。

音はどうする

そんなスマホ撮影ですが、そのままアプリで取り込めますし、編集も出来、その後も直ぐにアップロードもできます。皆さん知ってる通りかなり便利なのです。
しかしネックなのは「音」「iPhone撮影で音がしっかり撮れないのか」とよく連絡を頂くことがありまして、最近ではテック企業からの問い合わせも増えました。でも解決方法は数点あります。

マイクブームにスマホをとりつけ1人撮影

解決方法1、タイムコードでリンク

撮影部と録音部で分かれている場合には、タイムコードリンクが一般的です。以下の機器で簡単に出来まして、後で編集でタイミングを合わせる方法です。このメリットはスマホ周りに別機器が何も要らないので、カメラマンはスマホだけで撮影できます。デメリットは後で編集ソフトで音を張る必要があり、エディターさんの準備が必要になります。

録音はピンマイクとガンマイク

解決方法2、スマホで録音する

撮影編集を1人で行う様なビデオグラファーさんは、極力後作業を少なくしたい筈ですから、カメラに音が入っていると便利ですよね。スマホ用の外付けマイクは沢山出ておりますが、どれもカメラ周辺2m位の距離までの録音という感じです。ここに録画アプリのまま、ピンマイクとガンマイク等を左右独立で録音出来ればとても便利ですよね。

マイクブームにつけたiPhone。

アツデンMC-1

そこで便利なのがこのアツデンMC-1、これがあるとスマホやDSLR等に左右別の音を入れられます。ピンマイクとガンマイクが左右別々に収録できるのです。詳しくは以下の動画をごらんください!

アツデンMC-1PH

しかしこのMC-1はファンタム電源が無いので48V駆動のマイクは使えませんでしたが、新たにファンタム電源対応の「MC-1PH」が出ました。これは外部バッテリーを繋げると48VがXLR端子にかかり、一般的なガンマイクが使える様になります。これでスマホで本格的な音収録が可能になりました。

マイク出力が重要

しかし問題もありまして、MC-1PHにはゲインがありません。マイク出力がそのまま録音されるので、録画アプリ側で増幅する必要があります。大きな音量を録音するならばそのままで大丈夫と思いますが、通常のインタビュー程度ではどうしてもゲインが必要になってきます。
そこでアプリ側で増幅すると、低い音量を上げる訳ですから、ノイズも一緒に上がってしまい「サー」という音が多少入ってしまいます。
そこで色々実験した結果、マイクは電池駆動させて、インラインマイクプリアンプを使う方法に辿り着きました。これはファンタム48Vで28dBも増幅出来るので、ノイズも格段に減りました。

スマホにはインターフェイスが必要

MC-1PHのアウトを直接スマホのイヤホン端子に繋ぐとモノラル録音になってしまいますので、左右独立ステレオ収録するにはスマホとの間にオーディオインターフェイスが必要になります。
インターフェイスは色々実験した結果RODE AIMicroがベストです。これはスマホに接続すると2chのオーディオインターフェイスになるもので、このAIMicroの入力にMC-1PHの出力を繋ぎます。

RODE AIMicroの手前で左右反転

AIMicroの標準アプリはモノラル出力

理由がわからないのですが、AiMicroの標準アプリでヘッドホンモニターするとモノラル出力になってしまいます。これはメーカーHPにも記載があるのでしょうがないと思っていたのですが解決方法がありました。以下のアプリで録画をするとAiMicroでもしっかりステレオでヘッドホン出力が可能になります!


左がピンマイク?右がガンマイク?

MC-1PHは左にプラグインパワー対応のミニジャック、右に48vのXLR端子が接続されてます。弊社の場合はミニジャックにワイヤレスピンマイク、XLRにガンマイクを接続します。すると編集でも同じ様に左にピン、右にガンになる訳ですが、テレビ業界に長くいた性でしょうか、「左にガンマイク、右にピンマイク」という接続が体に染み付いており、MC-1PHだと接続が逆なのです。
そこで左右反転する為、MC-1PHのアウトからミニジャックで出力したものをインターフェイスの前でケーブルにて左右逆に接続して、「左にガンマイク、右にピンマイク」に変更しました。ケーブルはこちらを使ってます。

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