沖田純之介 サウンドデザイナー
自社スタジオ、5.1chから9.1.6chへ。その9「DME64Nのファン撤去とノイズ対策」
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自社スタジオ、5.1chから9.1.6chへ。その9「DME64Nのファン撤去とノイズ対策」

沖田純之介 サウンドデザイナー

皆様お世話になっております、株式会社okidesignの沖田純之介です。
私の自己紹介は以下にリンクしてあります。

前回の記事でDME64Nに切り替えたと記載いたしました。その後テスト稼働をしておりますが、問題なく動いてくれてます。前回の記事はこちらです。

自分は作業中にスピーカー切り替えやボリューム変更を行わないので、このシステムでも問題がありません。録音ブースを構えていたら、トークバックとかキュー回線とかも必要ですが、それもないので問題ない訳です。

DME64Nのファン

ところがDME64Nはファンノイズが結構します。「ゴー」と一定の音程で聴こえるのですが、スピーカーから音が出てればマスキングされるので聞こえません。しかし映画の場合は静かなシーン等ありますので、目立ってしまうのです。

抜いたファンの接続端子

ならばファンを撤去しようと思い、DME64Nを分解してファンの端子を抜きいて回転を止めてしまいました。構想ではここに可変抵抗を入れて、ファン速後を遅くしようと考え部品を注文したのですが、「ファンを切って天板を空けておけば大丈夫かな?」と昔ながらのアナログな手法を試して見ることにしました。

ファンを切り天板をあけたままのDME64N

天板を取り作動音を確認すると、ファンノイズが消えたのでかなり静かになりました。ところが基盤からの放熱が結構あり、ラック内部が部屋の温度より10度程上がってしまいます。商業スタジオだとラック内部に空調の風が行くように設計しますが、自社スタジオはそこまでしておりません。
ひとまず2U分空間を空けて、スリットパネルを設置し、別途ファンもつけてみました。このファンは回転速度を落とせるので稼働音は殆ど気になりません。この状態でラック内部との温度差は7度になりました。

スリットパネルとファン

このシステムで慣れが出てきて、気になり始めた事があります。それは基盤から出る電子ノイズで、基盤から1cmの距離で測定すると8kHzの「ピピピピピ」という断続音が42dBで鳴ってます。この帯域の断続音は音楽や映画にあまりないので、とても気になってきました。

基盤から1cm位で測定。8kHzのみが42dBも。

この8kHzを抑えようと、車のデッドニングに使った吸音材をラック内部やスリットパネルに貼ってみました。ラック内部の響きを抑えようという訳です。

吸音材を貼ったラック内部

以前書いた、車のデッドニング記事は以下になります。

吸音材で36dBまで抑えられました。

その結果、基盤から1cmの距離で36dBまで抑えられました。やはりラック内部で響いて増幅されていたのですね。

ラック外では29dB。

ラック外では29dBになり、ほぼ気にならない状態まで持っていけました。

3U分の隙間を開けたラック

そして3U分の隙間を空けて放熱対策とし、ファンを回さない状態でも温度差は11度になりました。

これでも「ピピピピ」が気になるようであれば、DMEの天板を戻して内部ファンの速度を下げた状態で稼働させてみようと思い、
ひとまず来週のミックスはこのままで乗り切ってみようと思います。

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沖田純之介 サウンドデザイナー

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沖田純之介 サウンドデザイナー
株式会社okidesignの代表、サウンドデザイナー。1995年業界入り。 日本音響学会、音楽音響研究会所属。放送大学生。キャンピングカーの旅好き。日本てんかん協会「波」編集委員。長男が #ミオクロニーてんかん #不思議の国のアリス症候群 #閃輝暗転