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縁をつなげるclubhouseの前向きな使い方

こんにちは。大久保です。

最近流行り始めたclubhouse。色々な意見がありますよね。
既に流行していたアメリカでは差別や批判、中傷の場にも使われたりと少しネガティブな意見もあったりします。

日本でも使われ方や広がり方を見ていると「相互フォロー歓迎」とか「攻略法」の文字があり「大丈夫か?」と思うことも。んー、何をしに来たんだ、この人たちは?

若干の気持ち悪さを感じつつ、本来SNSは使い方次第で有用でコミュニケーションの可能性を広げるはず。

それを今日、体感しました。
自分なりのclubhouseの使い方と、そこで出会った素敵な人たちを紹介したいと思います。


「知っているけど知らない人」と初めて話すツール

clubhouseは音声を主としたSNS。トークグループを作って誰かがスピーカーとして話し、それをまた誰かがリスナーとして聞くというもの。
ラジオの公開収録があちらこちらで行われていて、ガラスの向こうで聞いてるリスナーが手を挙げて気付いてもらえたらブースに入って参加できる、という感じでしょうか。

とにかく「話す」ことがメインのSNSなので、一度話してみよう、ということになりました。

きっかけは、熊本で「竹の、箸だけ」をコンセプトにお箸を作られている会社、ヤマチクの3代目山崎 彰悟さん

山崎さんとはTwitterでは繋がっていました。

今やメディアにも引っ張りだこのレストラン「sio」でヤマチクさんのお箸を使った僕は、その使い心地に感動してすぐに購入。実際に家での使い心地もとても良く、感想をツイートしたことで山崎さんと繋がりました。
しかし実際にお会いすることも、直接お話したことも今までありませんでした。

そんな山崎さんをclubhouseに招待したことがきっかけで、「せっかくだから一度話してみようか」となったんです。

知っているけど(あまり)知らない人と話す。緊張するけど、このツールならではの機会です。せっかくなので何を話そうか結構必死に考えました。


自分の声で気持ちを伝える気持ちよさ

僕は山崎さんのように、ものづくりをしているわけではありません。ものづくりの現場の方と話す機会もほとんど初めて。どんな話をしたら面白がってくれるか、喜んでくれるのかを考えました。

ただ業種・業態が違う以上、同じフィールドで話すことってよほどの知識がないと難しいですよね。よくある「有益な情報」を提供するのは難しいと思いました。とはいえ、話す必要がないかといえば、そんなことありません。フィールドが違うからこそ、お互いが普段できない話ができます。

情報は伝えられないけど、気持ちは伝えられるはず。ものすごくシンプルに、これまでヤマチクさんのお箸を使った感想や感動を直接伝える機会にしようと決めました。

朝7時。「おはようございます!」の元気な挨拶から始まりました。在宅勤務で一人の時間が続く僕にとっては新鮮な時間です。

一応、お互いなんとなくは知っているものの簡単に自己紹介。声を聞くことで、今までぼんやりとしていた相手の輪郭が濃くなっていく感覚です。

「とりあえず話してみよう」というスタンスだったこと、お互いが比較的フランクなタイプだったことで、あまり力まずに話せました。自然とお互いの話をしながら、その流れでヤマチクさんのお箸の感動について伝えることができました。

Twitterを使って文字では感想を伝えていたけれど、自分の声を使うとまたさらに感情が乗る気がします。

気持ちとしては、一緒に朝の散歩をしている感じ。力を抜いてあまり気も使わずに楽しく話をしていました。顔が見えないのもある意味良かったのかもしれません。

二人で話すだけかな、と思っていたものの、事前のツイートで知ったのか聞いてくださる人たちがいました。

それがとても素敵な縁の繋がりでした。

点から線へ、線から縁へ

聞いていたのは、
井上豪希 さん
でした。

お三方と山崎さんは元々顔見知り。むしろ僕が「初めまして」で、知り合いの中に僕が入ってしまった形でした。せっかくなので3人も一緒にお話をすることになりました。

食のクリエイティブデレクター。たくさんの食材や生産者と関わりながら、良いものを広めつつ、また生産者の課題を解決するお手伝いをされているようです。

ご自身でホームパーティ・食事会を開催することもあり、ヤマチクさんのお箸を実際に使っていたことで、山崎さんと交流が始まったそうです。

ヤマチクさんと同じ熊本で活動する果物(柑橘類、桃など)の生産者です。

ハナウタさんと僕は、Twitterで少し繋がっていたものの話すのは初めまして。ヤマチクさんとは同じ熊本のブランドとして交流があり、素敵なエピソードをお聞きできました。

奈良を拠点に活動する川東履物商店。「HEPサンダル」は中川政七商店、ジャーナルスタンダードなどでも取り扱われる、「懐かしくも今らしい」現代ならではの履物です。

むねさんとは、オンラインサロンで繋がりはあったもののこちらも話すのは初めて。山崎さん、井上さんとはすでに繋がりがあったようです。井上さんはHEPサンダルの履き心地に感動し、そこからむねさんを知ったそうです。


ヤマチクさんを含めた4人に共通するのは「自分が良いと思うものを作り、広め、繋げている」こと。

ヤマチク・山崎さんは、竹の箸を作ります。
「たかが箸、されど箸」。お箸の重さや太さで、調理の際の負担や使いやすさ、食事の時に口に入れた時の感触が変わります。
僕も実際に使っていますが、菜箸は軽くて掴みやすいから料理が楽しくなりました。食事も「美味い」から「美味しい」に変わるような使い心地です。
お箸でこんなにも違いを実感するとは正直思っていませんでした。比べないと分からない微妙な差かもしれないけれど、それくらい良いものを突き詰めて作っています。


ハナウタカジツさんのHPにある「会話が弾むおくりもの」というフレーズ、とても素敵ですよね。果物を届けた先のことを考えているのだと思います。
ハナウタさんは自分たちが作る果物と一緒にヤマチクさんのお箸を送ることがあるそう。果物は味わったら姿はなくなってしまうけれど、良いお箸を一緒に送って使ってもらうことで、熊本の果物をまた思い出して欲しい想いがあるそうです。一度繋がったお客様を大切にしたい、という気持ちが伝わってくるエピソードを聴くことができました。


HEPサンダルのむねさんは、「ものづくり」の立場で山崎さん、ハナウタカジツさんと通ずるところがあると感じました。インタビューを読んでみても、その想いや信念が感じられます。

短い時間だったためあまり話はできなかったけれど、これを機にもっと話を聞いてみたいと思いました。


井上さんは、そういった作り手の生み出したものを広げ、繋げています。ご自身でヤマチクの箸、HEPサンダルを使いながら、それを紹介し輪を広げていく。他にも生産物の持つ価値を見出したり、新たな商品に生まれ変わらせることで、生産者に広がりを与えています。


この繋がり、広がりは「本当に良いものを作りたい、届けたい」という気持ちがあるからこそ。お話を聴きながら、この4人も繋がるべくして繋がったと感じる方達でした。
(ますます自分がなぜココに……?と思いましたが)

初めは2人で話すつもりが、結果的には4人に。時間の都合で1時間でお開きになりましたが、これまでの気持ちや想いを伝えられた良い時間になったと思います。まだまだお名前が出ていた方もいたので、また機会があればお話したいですね。


素敵な人と素敵な人が繋がるツールに。

実態の見えづらいclubhouseですが、本当に使い方次第ですよね。

今回実際に使ってみて、自分には「友達同士で繋がりながらお互いが新たな友達を紹介し合う」というスタイルが合っている気がしました。

信頼できる人が信頼できる友達を紹介し、繋げて広がっていく。素敵な人を紹介しあえる場を手助けするためのツールとして使えばいいんじゃないか、と。

普段は近付けないような人の話が聴ける、という点はとても魅力的です。それは上手な使い方じゃないかなと思います。

一方でこういったSNSが始まると「フォロワーを増やそう」「数こそ正義」という声が多く聞こえるけれど、僕はその方向はあまり前向きにはなれません。知らない人を数だけ増やしてどうするの?というのが正直なところ。悪い人も中にはいますからね。

そんないきなり、小嶋陽菜と仲良くなれることなんてないんだから。
なれるなら、なりたいわ!!小島瑠璃子とも!!コジマ姓になってもいいです、まったく。ふー。

招待制という部分が少し引っかかりつつ、少しネガティブな意見も多いclubhouse。

使い方次第で、今ある縁を繋げながら深めていくツールになるはず。
上手くSNSと付き合いながら、素敵な魅力ある人と繋がっていきたいとですね。


文・大久保忠尚(twitter)

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