【コマースチャンネルVol31】ダークストア/ソーシャルEC as a service/「カート」に入れたモノ一元管理プラグイン/ソーシャルEC/Stich Fix for real estate

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①ダークストア「Gorillas

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設立年:2020/ドイツ
調達金額:950Mドル(Series C)/@$3B
主要投資家:Delivery Hero,Tencent, Greenoaks Capital, Fifth Wall, Coatue
事業概要: 
注文から10分でお届けするグローサリーECを運営してます。モデルはダークストア型で、自社で分散型倉庫と配送員を内製し、極限まで効率化を追求しています。ベルリンから開始し現在は6カ国で運営してます。ユーザーは配送コスト$2で、2000商品(小売価格と同額で販売)から購入可能です。直近はフルーツ等の生鮮食品の注文シェアも増えておりスーパーマーケットの代替が進んでいるようです。同様のビジネスモデルは世界的にも流行しており、直近はフードデリバリー企業との連携も加速しています。今回GorillasにもDelivery Heroがリード投資、他にも、Uber EatsとGopuffの連携DoordashのFlinkへの@2.1Bでの出資といったニュースが立て続いています。究極の即配「クイックコマース」が一つのスタンダートとして定着しつつあります。
一言コメント:
クイックコマースは日本でも大手コンビニ、海外プレイヤー含め取組を強化しています。一方海外はスタートアップ勢が領域を牽引してきました。日本でもスタートアップ勢の躍進が楽しみです!
記事リンク:
https://thebridge.jp/2021/09/delivery-hero-is-said-to-invest-in-gorillas-at-3-billion-value-pickupnews

②ソーシャルEC as a service(チャット立ち上げ、友人に意見が聞ける)「Joyned

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設立年:2017/イスラエル
調達金額:4Mドル(Seed)
主要投資家:Rafi Ashkenazi, Yair Goldfinger, Arthur Stark
事業概要:
ECサイト上にチャットを立ち上げ、友人とコミュニケーションしながらお買い物できるシステムをEC企業に提供しています。リアルで友人とお買い物に行く体験のネット上での実現を目指しています。80%もの人が友人の意見を重視しているといったデータもあります。SNSの普及により、SNS上で商品についてのやり取りはすでにされているかと思います。一方でブランドから見るとそのやり取りはブラックボックスとなっているという課題があり、それを内製化しようというのがJoynedです。これにより、ブランドはデータ取得、ロイヤリティ向上につながるそうです。実際、導入企業はCVR390%+、リテンションレート250%+、トラフィック40%+を実現。昨年は$0.5M近い売上、今年は$1Mをターゲットにしています。”Social shopping as a service”というジャンルの注目企業です。
一言コメント:
エンゲージメント強化の観点でも注目されているソーシャルコマース。"Social shopping as a service"として導入できる切り口は、チャット立ち上げに限らず他の機能でも出てきそうで期待!
記事リンク:
https://techcrunch.com/2021/09/29/gamitee-becomes-joyned-as-it-secures-4m-for-social-shopping-platform/

③「カート」に入れたモノ一元管理プラグイン「Carrot Cart

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設立年:2021/米国
調達金額:5.5Mドル(Seed)
主要投資家:Abstract Ventures, Scott Belsky, NextView Ventures, Kindred Ventures, M13
事業概要:
複数サイトに渡ってカートに入れた商品を一元管理するプラグインを提供しています。実に70%もの商品がカートに入れられたまま購入されないという課題があるそうです。Carrotで一元管理することで、ユーザーは複数サイトにわざわざカートの中身を行く必要がなくなります。一元管理するだけでなく、「コレクション作成」「価格トラッキング」「友人への共有」等も提供しています。現状のマネタイズはアフィリエイトモデルですが、今後はブランドに各種機能(競合入札や顧客分析)を提供し月額課金をしていく計画。創業者らは、こういったユニバーサルカート的な切り口においてはグーグルのEC強化の動向をウォッチしているとのことです。
一言コメント:
ユニバーサルカート的な、プラグイン・拡張機能的な切り口は、自社ECサイトがより普及し、購入場所あが多様化するトレンドの中で注目領域です!
記事リンク:
https://jp.techcrunch.com/2021/09/29/2021-09-28-carrot-a-plug-in-that-automatically-categorizes-what-youve-added-to-cart-raises-5-5-million/

④ソーシャルEC「Meesho」

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設立年:2015/インド
調達金額:570Mドル(Series F)/@$4.9B
主要投資家:Facebook, Sequoia Capital India, B Capital Group, Y Combinator, Fidelity Management and Research Company
事業概要: WhatsApp、Facebook、InstagramなどのSNS上で売り手が商品紹介をし、購入につなげるPFを提供しています。サプライヤー、売り手、購入者をつなげる3-side-marketplaceとも言われます。最大の特徴は、売り手が”商品紹介をして稼げる仕組み”があることです。”商品紹介する人(売り手)”はマケプレに出品されている商品で紹介したい商品を選択し、自分の手取り分のマージンを載せてSNS上で拡散します。実際にSNSを通じて購入した人が出た場合、設定したマージンが”紹介人(売り手)”に対して入る仕組みとなっています。アフィリエイトのソーシャルコマース特化版のようなものです。ユーザーの80%は女性だそうです。インドではもともとパパママショップが多く、彼らは手数料の高いamazonではなくwhatsupのようなSNSで商品を売買していました。その商習慣に根ざして出されたプロダクトがSNS上で簡単にビジネスを開始できるmeeshoです。出店者は固定費無料で手数料率も1.8%以下とかなり安価にビジネスが開始できるとのことで急成長しています。今年4月時点で、1300万人の売手と、10万のサプライヤー業者がおり、そこからさらに3倍成長しているとのこと。
一言コメント:
 個人個人のソーシャルグラフをコマースに繋げることをエンパワーする立ち位置はとても面白いです!個人的に「つるはしを売る」系ビジネス好きです
記事リンク:
https://techcrunch.com/2021/09/29/meesho-india-social-commerce-raises-570-million/

⑤提案型不動産検索(Stich Fix for real estate)「Nomad Homes

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設立年:2019/UAE
調達金額:20Mドル(Series A)
主要投資家:Goodwater Capital, Precursor Ventures, WndrCo, Abstract Ventures, Eric Wu
事業概要:
”stich fix for real estate"を自称するように提案型の不動産購買/賃貸PFを提供しています。従来のように沢山の物件から検索するのではなく、ユーザーがいくつかの質問に答えると、エージェントから最適な物件が提案される形式となっています。バーチャルツアー、ファイナンス、契約も全てオンラインで完結するプロダクトとなっています。現在は、パリとドバイで展開中、今後ヨーロッパ他国、米国に進出予定です。この半年でトランザクションは16倍に、また、今ラウンドでは超有名不動産テック企業(Zillow,Opendoor,Compass,Flyhome)のエグゼクティブもエンジェルとして参加するなど注目を集めています。
一言コメント:
商品の探し方の軸をずらすというのは好きな切り口です。特に”提案型”という切り口はいろいろな商材で行われているので、注目です!
記事リンク:
https://techcrunch.com/2021/09/28/nomad-homes-raises-20m-to-create-a-personalized-house-hunting-platform-for-europe-middle-east/

🌟その他調達ニュース


・🌟ダークストア「JOKR」:170Mドル調達(米国/Series A)
https://jp.techcrunch.com/2021/09/30/2021-07-20-powered-by-local-stores-jokr-joins-the-15-min-grocery-race-with-a-170m-series-a/
・法人向けケータリング(シェフがウリ)「Hungry」:21Mドル調達(米国/Series C)
https://www.finsmes.com/2021/09/hungry-closes-21m-series-c-funding-round.html
・チケット販売PF「Dice」:122Mドル調達(英国/Series C)
https://www.finsmes.com/2021/09/dice-raises-122m-in-series-c-funding.html
・🌟コマースCRM「Optimove」:75Mドル調達(米国/Secondary Market)
https://techcrunch.com/2021/09/27/optimove-raises-75m-growth-investment-to-manage-customer-led-journeys-at-scale/
・🌟インフルエンサーのD2C立ち上げ支援PF「Cobalt」:3Mドル調達(米国/Seed)
https://techcrunch.com/2021/09/29/cobalt-launches-from-beta-with-a-2-8m-seed-to-help-creators-launch-products/
・自動車修理業者向けSaaS「AutoLeap」:18Mドル調達(カナダ/Series A)
https://techcrunch.com/2021/10/01/autoleap-drives-technology-for-car-repair-shops-with-new-18m-capital-infusion/
・🌟インドの調達PF「OfBusiness」:207Mドル調達(インド/Series F)
https://techcrunch.com/2021/09/30/tiger-global-backs-india-ofbusiness-at-3-billion-valuation/
・ブランドロールアップ企業「Merama」:225Mドル調達(メキシコ/Series B)
https://www.finsmes.com/2021/09/merama-closes-us225m-series-b-financing.html
・サステナブルD2C「Cleancult」:0Mドル調達(米国/Series B)
https://www.finsmes.com/2021/09/cleancult-raises-25m-in-series-b-funding.html
・電気自転車のサブスク「Dance」:20Mドル調達(ドイツ/Venture - Series Unknown)
https://jp.techcrunch.com/2021/09/29/2021-09-27-dance-raises-another-19-4-million-for-its-e-bike-subscription-service/
・BNPL「Capital Float」:51Mドル調達(インド/Venture - Series Unknown)
https://jp.techcrunch.com/2021/09/29/2021-09-27-amazon-backed-buy-now-pay-later-platform-capital-float-raises-50-million/
・B2Bプラットフォーム「Bijnis」:30Mドル調達(インド/Series B)
https://www.techinasia.com/sequoiabacked-indian-b2b-startup-factories-secures-30m-funding
・🌟ロジスティクスサービス「Ninja Van」:578Mドル調達(シンガポール/Series E)
https://jp.techcrunch.com/2021/09/28/2021-09-26-singapore-based-logistics-startup-ninja-van-secures-578m-series-e/
・飲料D2C「Owl's Brew」:10Mドル調達(米国/Series A)
https://www.finsmes.com/2021/09/owls-brew-closes-9m-series-a-funding-round.html


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