【コマースチャンネルvol32】マケプレでの売上最大化支援/アートの株式化・投資PF/30分配送付きの店舗構築SaaS/自動車ディーラー向けSaaS/インドのクラウドキッチン

EC/OMO/マケプレ領域の注目資金調達ニュースをお届けします(日本でも投資したいと思う企業をpickしてます。関連領域で起業している方/準備中の方ぜひ、ご連絡ください!!)下記メルマガでも配信してます。

また、「2021年海外コマースStartup総まとめ集」を作成しております。ご関心ある方はぜひ、”コチラ”よりお申し込みお願いします。

画像6

①マケプレでの売上最大化支援「Pattern

画像1

設立年:2013/米国
調達金額:225Mドル(Venture - Series Unknown)/@$2B
主要投資家:Knox Lane, Banner Ventures, KSV Global, Carlson Private Capital Partners, Duchossois Capital Management
事業概要:
 ブランドに対してマケプレ上での売上最大化を支援しています。Amazon、Walmart、Tmall、メルカドリブレ等の世界中のマケプレに対応し、ネスレ、パナソニックを始め100以上のグローバルブランドを支援しています。1年以内に売上$1Bに到達する見込みだそうです。Thrasioといったロールアップモデルと異なりPatternはあくまでブランドの在庫を買い取り(ブランド自体は買収しない)、世界中で販売するということです。データドリブンで売上向上を実現するノウハウ(分析、広告&SEO、クリエイティブ、ブランド保護、物流)をプロダクト化することで再現性を担保しています。Patternの創業者達は、直近盛り上がっているロールアップモデルの次にはアクセラレータであるPattern, Packable, Spreetail,Netrush といった会社が熱いと語っています
一言コメント:
 モールでの売上UPノウハウをコアコンピタンスとした事業として、ロールアップ型、アクセラレーター型の2パターンの事業領域が共に成長していて面白いですね。
記事リンク:
https://techcrunch.com/2021/10/06/pattern-bags-225m-ceo-says-e-commerce-accelerators-will-win-the-day-over-aggregators/

②アートの株式化・投資PF「Masterworks

画像2

設立年:2017/米国
調達金額:110Mドル(Series A)/@$1B
主要投資家:Left Lane Capital, Galaxy Interactive, Tru Arrow Partners
事業概要:
アートを細分化した証券として販売する事業を運営しています。ここ数年オルタナティブ資産は大きなビジネスとなっていますが、そのうちの一つがアートであり、直近の他資産(カード、スニーカー、NFTなど)と比較してもリターンが見込みやすいのが特徴です。特にMasterworkでは$1M以上の資産性が既に見込まれたアートを対象としています(通過率2.2%)。Masterwork自身がアートを購入、保管し、SECに登録された適格公募による証券として販売しています。UXとしても株式と同様の取引が可能となっております。マネタイズは年間保管料1.5%、と売買手数料20%となっています。アートに関わらず、Collectable、Rallyといった資産性商品の証券化PFが注目を集めています。
一言コメント:
 モノを証券化した取引所という切り口は複数出てきています。SECにも届け出をだしているようなので、日本で実現するとなると法律面がどうなるのか気になります。
記事リンク:
https://techcrunch.com/2021/10/05/masterworks-raises-110m-to-push-fractional-shares-of-physical-art-not-nfts-into-investor-portfolios/

③30分配送付きの店舗構築SaaS「PideDirecto

画像3

設立年:2020/メキシコ
調達金額:5.25Mドル(Seed)
主要投資家:Flexport, Soma Capital, Y Combinator, JAM Fund, Clark Landry
事業概要:
30分配送網付きのEC構築SaaSを提供しています。彼ら自身は”Shopify with 30-minutes deliveries"と称しています。従来PFを利用すると取られる運送費が高さ、を解決する事業となっています。顧客には飲食店を始め薬局、アパレル店、花屋等多岐にわたっています。マネタイズはSaaSモデルで月$125ドル~となっており、送料は基本ユーザー負担だそう。プランによって、ECサイト構築、マーケティングオートメーションも可能となります。毎月32%成長しており、1000ブランドが顧客で累計50万オーダーを捌くなど急成長しているようです。領域には複数プレイヤーがいますがサイト構築からデリバリーまで一貫して構築しているのが特徴とのことです。誰でも簡単にQuick-commerceを実現できることを目指します
一言コメント:
 クイックコマースが消費者にとって一般化するなかでの、クイックコマースの民主化という切り口のEnablerは面白いです。
記事リンク:
https://techcrunch.com/2021/10/07/pidedirecto-bags-5-25m-aims-to-be-shopify-with-30-minute-deliveries/

④自動車ディーラー向けSaaS「Tekion

画像4

設立年:2016/米国
調達金額:250Mドル(Series D)/@$3.5B
主要投資家:Index Ventures, Advent International, Alkeon Capital, Exor Seeds, Hyundai Motor Company
事業概要:
自動車ディーラー向けのall-in-one SaaSを提供しています。一連の業務(リモート営業、在庫管理、支払手続き、金融商品、検索機能、接客予約、顧客分析…)をデジタル化するプロダクトとなっており、API拡充により既存システムとの連携にも対応しています。導入により、ディラーは売上4万ドルUp/月、システム台3万ドル/月カット、紙の節約4000ドル分/月といった効果が見込めるそうです。顧客には、GM、BMW、ヒュンダイ、日産等大手が並んでおり、TEKIONに出資もしています。調達資金でグローバル展開を加速させる予定です。
一言コメント:
バーティカルのオールインワンSaaSはポテンシャル大ですね。
記事リンク:
https://www.finsmes.com/2021/10/tekion-raises-250m-in-series-d-financing-valued-at-3-5-billion.html

⑤インドのクラウドキッチン「Rebel Foods

画像5

設立年:2011/インド
調達金額:175Mドル(Series F)/@$1.4B
主要投資家:Sequoia Capital India, Sequoia Capital, BEENEXT, Goldman Sachs, Coatue
事業概要:
クラウドキッチン事業を運営しています。クラウドキッチンとは来客スペースは持たず調理場のみを保有し、UberEats等のデリバリーPFでの出店・販売に特化した事業モデルです。10カ国で45ブランド、4000+のインターネットレストランを運営しています。自社リソースのみならず、ウェンディーズ等の大手との連携、フランチャイズ展開も実施し拡大しており、売上高では年1.5億ドルを突破しているそう。収益性という観点では1拠点で複数ブランドを製造するのが鍵だそう。調達資金によりテクノロジー強化、グローバル展開の加速、ブランド買収に取り組むそうです。インドでは、Swiggy、ZomatoといったデリバリーPFも自社クラウドキッチンへの投資を加速するなど注目領域となっています。
一言コメント:
 ECにおけるThrasioのようなビジネスモデルがデリバリ領域でも盛り上がっている印象。ECとの違いは場所の制約があることで、そこをどう解決していくかがスケーラビリティの鍵になるそうです。
記事リンク:
https://thebridge.jp/2021/10/rebel-foods-joins-unicorn-club-after-175-million-fundraise-pickupnews

その他こまちゃんニュース


・サプライチェーン可視化「Beacon」:50Mドル調達(英国/Series B)
https://venturebeat.com/2021/10/04/digital-supply-chain-provider-beacon-raises-50m/
・建設用品のB2Bマケプレ「Schuttflix」:50Mドル調達(ドイツ/Venture - Series Unknown)
https://www.cbinsights.com/research/schuttflix-series-a-funding/
・バケーションレンタル「Plum Guide」:9Mドル調達(英国/Venture - Series Unknown)
https://www.finsmes.com/2021/10/plum-guide-raises-9m-in-funding.html
・アフリカの越境EC「Klasha」:3Mドル調達(米国/Seed)
https://techcrunch.com/2021/10/07/backed-by-greycroft-klasha-gets-2-4m-to-improve-cross-border-commerce-in-africa/
・キャッシュバックEC「Shopback」:40Mドル調達(シンガポール/Series E)
https://www.techinasia.com/shopback-banks-40m-funding-east-ventures-temasek-others
・南米の中古車マケプレ「Kavak」:700Mドル調達(メキシコ/Series E)
https://www.cbinsights.com/research/kavak-series-e-funding/
・建築見積もりのEC化(価格の可視化や手続きのDX)「CostCertified」:9Mドル調達(カナダ/Seed)
https://techcrunch.com/2021/10/06/y-combinator-backed-costcertified-lands-8-45m-to-build-the-amazon-for-construction/
・フルフィルメント as a service「Huboo」:82Mドル調達(英国/Series B)
https://techcrunch.com/2021/10/06/pandemic-driven-boom-in-e-commerce-helps-huboos-warehousing-platform-close-81m/
・自宅まで届けるレンタカー事業「Kyte」:30Mドル調達(米国/Series A)
https://techcrunch.com/2021/10/06/kyte-wants-to-build-the-foundation-for-autonomous-rental-car-delivery/
#N/A
・会話形コマース「Wizard」:50Mドル調達(米国/Series A)
https://jp.techcrunch.com/2021/10/08/2021-10-06-marc-lore-backed-conversational-commerce-startup-wizard-raises-50m-series-a-from-nea/
・ペット用品のEC「Alpha Paw」:8Mドル調達(米国/Series A)
https://techcrunch.com/2021/10/08/alpha-paw-brings-in-5-2m-to-carve-out-its-niche-in-the-pet-wellness-space/
・ラテンアメリカの卸売マケプレ「ZAX」:6Mドル調達(ブラジル/Series A)
https://jp.techcrunch.com/2021/10/06/2021-10-05-b2b-marketplace-zax-targets-latin-americas-wholesale-sector-with-6m-in-fresh-capital/



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?