【コマースチャンネルVol24】自動車保険→superapp/エビ養殖のマケプレ・DX支援/EC as a Service/不動産C2C/バーチャルストア構築

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①自動車保険→superapp「Jerry」

設立年：2017/米国
調達金額：28Mドル(Series B)/＠＄450M
主要投資家：FundersClub, SV Angel, Goodwater Capital, Y Combinator, Liquid 2 Ventures
事業概要：
　自動車保険の一括査定appを提供してます。たった45秒でユーザー登録が可能で、app上で50＋の保険会社からAIが選定した最適な保険を購入することが出来ます（保険代理店のライセンスも保有）。また、保険の切り替えも簡単に行うことが出来ます。全米で利用でき、すでに顧客は100万人以上おり、昨年も10倍成長を実現するなど急成長しています。また、大手保険会社の数社にとってはすでに最大のディーラーにもなっているそうです。今は自動者保険のマケプレですが、今回の調達資金で自動車オーナーのsuperappを目指していきます。具体的にはapp上から、自動車修理、保証、ローン、メンテナンス、駐車場までone-stopでのプロダクトを目指します。保険で$250B、ローンで$260Bの市場規模となっており、今後カテゴリを展開することでTAMを拡大していきます。マネタイズは保険会社からの送客課金。保険料自体はリカリングレベニューであり投資家からの評価も高いそうです。
一言コメント：
　自動車というDXが遅れている領域は日本でも大きなポテンシャルがありそうです。特に、オーナーに焦点を当てLTVを最大化するスーパーアプリは面白そう！　
記事リンク：
https://techcrunch.com/2021/08/10/jerry-raises-75m-at-a-450m-valuation/

②エビ養殖のマケプレ・DX支援「xpertSea」

設立年：2011/カナダ
調達金額：20Mドル(Series B)
主要投資家：QED Investors, Obvious Ventures, Aqua Spark, FounderFuel, Bradley Horowitz
事業概要：
　エビの養殖者のDX支援PFを提供しています。具体的には大きく3つ価値を提供しており、①仕入れ業者とのマケプレ機能②販売額の24時間以内即日入金③養殖を効率化・高収益化するSaaSプロダクトの３つです。マケプレでは両サイド承認制となっており、xperSEAが両サイドのニーズをもとにマッチングします。また、販売額の最大80％が即日入金されるため（従来30－60日かかる）、キャッシュフロー的に助かります。さらに、SaaSプロダクトについては、エビの収穫高分析、販路分析、エビの状態画像分析、収益性のポテンシャル分析などを行うことが出来ます。これは、出品時にエビの状態を写真で撮影するからこそ、詳細なDBをxperSeaが構築できているためです。当社は昨年10倍成長し、$30Bに及ぶエビ養殖市場でのさらなる成功を狙っています。1次産業は巨大でDXのトレンドは続きそうです。
一言コメント：
　1次産業のDX＆取引所はこれまで、花き市場、飲食を取り上げたように世界的なトレンドであり、日本でも間違いなく加速する領域！
記事リンク：
https://www.finsmes.com/2021/08/xpertsea-raises-20m-in-series-b-funding.html

③EC as a Service「Cart.com」

設立年：2020/米国
調達金額：98Mドル(Series B)
主要投資家：Clearco, PayPal Ventures, Oak HC/FT, Moonshots Capital, Mercury Fund
事業概要：
　Ec-as-a-serviceという新しい概念のサービスです。具体的には、ストアフロント、マーケ、フルフィル、金融サービス、CS、事業計画策定までワンストップでEC運営に関するサービスを提供しています。ブランド側が複数ツール・ベンダーを使う必要がある従来の運用の煩わしさを解決しています。まさに、EC-as-a-serviceです。導入企業では売上up、運用コスト削減等の成果が現れています。PFを20年11月にローンチしてすでに＄140M調達するなど注目を浴びており、機能拡充のためこれまで7社買収（ストアフロント、マーケコンサル、フルフィル会社etc）しております。年内にあと4つ程度買収予定です。また採用も積極的で今20名のところを300名体制に年内にしていく予定です。顧客は2000社おり、年$700Mのトランザクションをさばいています。EC市場拡大に伴い、より簡単に、より効率的にEC事業を運営したいブランドに支持されており、今後の成長も期待されます。
一言コメント：
　グローバルでブランド向けのプロダクトが大型調達するのを見るたび、EC化率が深化しだした日本はまさにそのフェイズに入っていくのだなと感じます！
記事リンク：
https://techcrunch.com/2021/08/11/e-commerce-as-a-service-platform-cart-com-picks-up-98m-to-give-brands-scaling-tools/

④不動産C2C「Aalto」

設立年：-/米国
調達金額：13Mドル(Series A)
主要投資家：Sequoia Capital, Greg Waldorf, Defy.vc, Maple VC, Background Capital
事業概要：
 不動産のC2C（販売者と購入者を直接つなぐ）を運営してます。中間業者の排除、そして販売者手数料が1%（通常2－2.5%)ということもあり、販売者は平均して$40k多く利益が得られるそうです。また、MLS（米国の不動産DB）に頼らないことで、Aaltoにしか無い商品が取り揃えていることも強みとなっています。販売者は5分程度の情報登録で簡単に出品でき（通常、契約を結び数週間かかる）、購入者の興味度合いをリアルタイムで把握することができます。販売者に対しては不動産仲介ライセンスを保有するAaltoが価格等のアドバイスも行っております。4月にリリースした当サービスですが、現在88物件が並んでおり、これまでに20件ほどが実際に売買成立に至ったそうです。現在ベイエリアのみでのサービス提供ですが、今後はエリア展開を加速します。
一言コメント：
　不動産、中古車といった高単価商材はiBuyer型が急成長しています。今後純粋なC2Cが成長するのか、とても楽しみな領域です！
記事リンク：
https://techcrunch.com/2021/08/12/sequoia-leads-13m-investment-in-aalto

⑤バーチャルストア構築「ByondXR」

設立年：2015/米国
調達金額：7Mドル(Seed)
主要投資家：Peter Chu, OurCrowd, HTC, Firstime Venture Capital
事業概要：
　バーチャルストアの構築支援をしています。従来の２Dのウェブページでは提供できない、店舗の世界観、エンタメ性等を、3Dのバーチャルストアを用いることで表現しています。本PFを用いることで、店舗をそのまま再現したり、家具のレイアウトをその場でシミュレーションできたりします。具体的なイメージは本動画が参考になります。他にも、P&G、コカコーラ、三菱モーターズなどと取組を開始するなど、大手クライアントとの実績があります。購買行動がオンラインにシフトする中で、3Dを駆使したより一段深い世界観の創造は注目トレンドです
一言コメント：
　購買体験のアップデートの切り口の一つとして３Dを駆使して何ができるのか楽しみです。動画もかっこいいですね！エンプラのブランディング予算に加え、SMBもROIが実現できるとすごいです。
記事リンク：
https://www.finsmes.com/2021/08/byondxr-raises-7m-seed-funding.html

⭐その他こまちゃん調達

・自動車ローン「carputty」:8Mドル調達(米国/Seed)
https://www.finsmes.com/2021/08/carputty-raises-7-2m-in-seed-funding.html
・トルコのEC PF「Trendyol」:1500Mドル調達(トルコ/Private Equity)
https://techcrunch.com/2021/08/09/turkeys-first-decacorn-trendyol-raises-1-5b-at-a-16-5b-valuation/
・ベトナムEC PF「Tiki Corporation」:20Mドル調達(ベトナム/Series E)
https://www.techinasia.com/tiki-funding-taiwan-mobile
・ローカルシェフのマケプレ「woodspoon」:14Mドル調達(米国/Series A)
https://techcrunch.com/2021/08/10/woodspoons-food-delivery-service-cooks-up-support-for-home-chefs-with-14m-round/
・消費財向けモバイルクラウドapp作成支援「Aforza」:22Mドル調達(ドイツ/Series A)
https://techcrunch.com/2021/08/12/consumer-goods-software-company-aforza-bags-22m-to-open-u-s-headquarters/
・ラテンアメリカのブランドロールアップ「Wonder Brands」:20Mドル調達(メキシコ/Seed)
https://techcrunch.com/2021/08/12/wonder-brands-picks-up-20m-aims-to-build-marketplace-of-latin-american-e-commerce-brands/
・サブスクD2Cのグロース支援SaaS「Upscribe」:4Mドル調達(米国/Seed)
https://techcrunch.com/2021/08/10/upscribe-raising-4m-wants-to-drive-subscription-first-dtc-brand-growth/
・スポーツ用品PF「Fanatics」:325Mドル調達(米国/Private Equity)
https://www.retaildive.com/news/fanatics-reaches-18b-valuation-with-plans-to-launch-gaming-sports-betting/604797/
・キノコ性代替肉「Fable」:3Mドル調達(カナダ/Seed)
https://techcrunch.com/2021/08/11/mushroom-based-meat-alternative-startup-fable-food-raises-6-5m-aud-will-launch-in-the-u-s/
・car titleのデジタル化PF「CHAMPtitles」:9Mドル調達(米国/Series A)
https://www.finsmes.com/2021/08/champ-titles-raises-8-5m-in-series-a-funding.html
・子供の通学送迎の相乗り「HopSkipDrive」:25Mドル調達(米国/Series C)
https://techcrunch.com/2021/08/11/student-rideshare-service-hopskipdrive-raises-25m-to-expand-and-invest-in-electrification/
・高級時計マケプレ「Chrono24」:118Mドル調達(ドイツ/Series C)
https://www.finsmes.com/2021/08/chrono24-raises-e100m-in-series-c-funding.html

⭐注目コマースニュース

・産地直結型農業ビジネスの国内市場、前年比119％の770億円に／産直ECなど11社を富士経済が調査
https://eczine.jp/news/detail/5191
・外食産業テイクアウト市場、2020年は前年比7.8％減の7兆728億円　客数減や時短営業で/富士経済
https://eczine.jp/news/detail/5094
・住宅リフォーム市場、2021年は6.7兆円を予測　矢野経済研究所
https://diamond-rm.net/market/90887/
・楽天グループ、21年1〜6月期は1008億円の営業赤字、ECは好調
https://diamond-rm.net/market/90998/
・【ゾゾの澤田宏太郎社長が語る“コロナ禍の成長戦略”】　コロナ禍で本質が見えた　　エンタメ性が次の勝負所に
https://www.tsuhanshimbun.com/products/article_detail.php?product_id=5898
・カーシェアリングのTuroがユニコーンになり秘かにIPOを申請
https://jp.techcrunch.com/2021/08/11/2021-08-09-car-sharing-startup-turo-has-filed-confidentially-for-an-ipo/
・Instagramショップに広告機能が追加されeコマースますます本格化
https://jp.techcrunch.com/2021/08/10/2021-08-09-instagram-tests-ads-in-its-shop-tab/
・代替タンパク市場に勢い　将来の1兆元市場に投資家も注目
https://36kr.jp/145654/
・日本発D2C企業の代名詞「FABRIC TOKYO」が実践してきた「LTVを最大化する方法」
https://netshop.impress.co.jp/node/8931
・処方箋なしでも病院の薬が買える「零売薬局」を展開するGOOD AIDが総額2億円のシリーズB調達
https://jp.techcrunch.com/2021/08/12/goodaid-raised-200m-jpy/
・パーソナライズD2CサブスクのSparty、デット20億円含め41億円を資金調達——JIC-VGI、アカツキ、丸井から
https://thebridge.jp/2021/08/sparty-jpy4-1b-funding
・日本のチャレンジャーバンクを目指すナッジが資金調達、次世代型クレジットカード「Nudge」今夏発行予定
https://jp.techcrunch.com/2021/08/11/nudge-challengerbank-will-raise-money/
・デリバリープラットフォームの一元化SaaS「Orderly（オーダリー）」の提供開始および1.1億円の資金調達を実施
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000037788.html
・自社キッチン調理で1週間分のおかずを届けてくれる「つくりおき.jp」運営、シリーズBで15億円を調達
https://thebridge.jp/2021/08/antway-series-b-round-funding