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限りなく透明に近い物欲

 外に出るたび、私のスタンドって室外機だっけ?と思うほど暑くてぐったりしてしまいますが食欲と睡眠欲だけは変わらず。一方物欲は下降気味で、ドーバーの秋冬立ち上がりを見に行ったものの収穫はなく松屋銀座のルコントでスワンクッキーだけ買って帰りました。渋谷店が閉店した時の嫌な予感が当たってしまい、8月いっぱいで全店閉店とのこと。ハリネズミのシュークリームは連日完売しているようですが、予約できるそうなので気になる方は問い合わせてみて下さい。
 さて、そんな人間の欲求について描いた映画「ビリーバーズ」の感想を。山本直樹による原作漫画は大学生の時に読んで、かなり刺激的な内容にびっくりした記憶が。映画化のニュースを聞いた時はなぜ今?と思いましたが、期せずして非常にタイムリーな作品になってしまいました。
 「ニコニコ人生センター」という宗教団体のプログラムにより世俗から隔離され修行に励めば励むほど、むしろ本能が剥き出しになっていく男女の姿は結局人間の本質なんて変わらないのだと見せつけられるかのよう。困難な状況に追い込まれると、かえって抜け出せなくなってしまうカルトの恐ろしさも同時に感じました。ラストのまさかの「先生」登場は、一瞬だけどなかなかのインパクトでした。
 カルトがニュースを賑わせた20数年前に戻ってしまったかのような昨今、時代が進むどころか逆行しているような気すらします。カルトは私たちには関係ない遠いものではなく、意外とすぐそばに「ニコニコ人生センター」みたいな人たちはいるのです。

 次はヨアキム・トリアー監督「わたしは最悪。」です。賢くて才能もあるのになかなか人生が定まらない30歳のユリヤの物語。正直最初はあまり共感できず、側から見たらちっとも最悪なんかじゃないよね?と思いながら観ていました。でも、それなりに何でもこなせてしまうからこその悩みもあるし要は人ではなくユリア自身がどう思うかが重要なんですよね。自分でコントロールしているつもりでも、どうしても抗えない出来事が起こるのが人生。そんな経験を経た彼女なりの選択はすんなりと受け入れられて、どこか清々しいラストでした。

 少し暑さが落ち着いたと思ったら、来週からまた猛暑になるようなので皆様引き続きお気をつけ下さい。セブンイレブンのカレーフェスで買ったエリックサウス監修のビリヤニが美味しかったので、カレーでスタミナつけたいと思います。流石にバスマティライスではないけれど、コンビニでビリヤニが買えるなんて夢のよう。(家で食べたのでライタをつけました。)デリー監修のカシミールカレーもかなり本格的で美味しかったので、辛いの好きな人にはお勧めします。