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「ビルド・ア・ガール」「DUNE/デューン 砂の惑星」

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 映画の感想2本まとめて。まずは「DUNE/デューン 砂の惑星」から。今作は壮大な物語のほんの序盤、え?ここで終わり?と思わないように。一体いつになったらあの夢の少女が出てくるの?とかなり焦らされましたが、くすんだトーンの多彩な砂の表現がすばらしく長尺でもずっと観ていられる美しさ。顔が隠れていて最初は分からなかったけれど、SFにまさかのシャーロット・ランブリング様が!などキャスティングもいちいち豪華で趣味がいいのはさすがドゥニ・ヴィルヌーヴ監督。早く次が観たくなりましたが、パート2公開予定の2023年まで首を長くして待とうと思います。

 次はビーニー・フェルドスタイン目当てで観た「ビルド・ア・ガール」です。「退屈な田舎から連れ出してくれる王子様」を待つのではなく、自分の力で未来をつくろうとする16歳のジョアンナの姿に笑ったり心配になったり励まされたり。「自分を探すより、作ろうよ。失敗したらまたやり直せばいい」と言えるのは若さゆえかなと思うと同時に羨ましくもありました。事実とはいえ娘にあれだけ言われても、音楽を諦めないお父さんもナイスキャラ。ジョンのジョアンナに対する接し方も大人でよかったと思います。

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 さて、映画の話題とは少々外れてしまうかもしれませんがハロウィンの夜に起きた事件のことを。私は10年以上京王線沿線に住んでいるので、あと数時間違えばあの場所で逃げ惑っていたかもしれないと背筋が凍ると共に怒りがこみ上げてきました。それに加え「アメコミ作品の悪役のマネをした」とあたかも映画や漫画が原因のようなマスコミの報道の仕方にも疑問を感じました。ちゃんと作品を理解していればあんな身勝手な犯行には及ばないし、現実とフィクションの区別がつかない人間が軽々しく「憧れた」などと言うべきではないと思います。総選挙の結果にもがっかりしたし、しばらくどんよりした気持ちに。本当にこれ以上物質的にも精神的にも貧しい国にならないように、ちゃんと選挙に行って意思表示をして偽善でもいいから人に優しくできる余裕を持っていたいです。私がダークサイドに堕ちずにすんでいるのは映画や家族や可愛いもののおかげなので、それをちゃんと守っていけるような社会であってほしいしそうしなければと思う出来事でした。

 少々暗くなってしまったので、もふもふの胸毛が可愛いおかゆ嬢をご覧下さい。肝臓の数値も安定し、前にも増して元気いっぱい。おかゆ嬢の幸せも守っていかないとね。