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「Zola ゾラ」

 A24作品「Zolaゾラ」を観たので感想を。2015年にアライア・ゾラ・キングがTwitterに投稿した148のツイートを元にした作品ということで、まずツイートが映画になってしまうこと、そしてこれがほぼ実話だということにもびっくり。ポップなビジュアルから「スプリング・ブレイカーズ」みたいなノリなのかと思いきや、ツイートするようなテンポで描かれるのはなかなかハードな現実でした。
 華やかなポールダンスやゾラとステファニが並んでメイクをするガールズムービーらしい冒頭から、謎の男の出現により次第に不穏な空気に。フロリダへの旅の途中に映るKKKのシンボルや警官に殴られる無実の黒人男性など人種差別の影がちらつきます。ゾラとステファニの描き方も対照的で、ゾラはなんとか売春をしないで済むようにうまく立ち回ろうとしますが、ステファニは男の言うなりで自分が搾取されていることにすら無自覚。はっきりとは描かれていないものの、多分ゾラはちゃんと教育を受けていてステファニはそうでないという格差が存在しているのです。
 監督のジャニクサ・ブラボは元スタイリストでミュウミュウの女性監督シリーズにも抜擢されたりしていて、ファッションも可愛かったです。特にステファニがブリトニー・スピアーズの「ベイビー・ワン・モア・タイム」そっくりの衣装で現れた時にはつい声をあげてしまいそうに。やっぱりいろんな人に影響を与えているブリトニーってすごい。最初はピンクだった衣装が蛇柄に変わっていったり、役柄とリンクしていたのも良かったです。

 ファッションの話ついでに、映画の帰りに古着屋のサンタモニカで買ったポロのリメイクブラウスとデッドストックのミリタリーパンツ。ここ最近のミュウミュウのコレクションに影響されて同じお店で古着のポロのチノパンも買ったので、久しぶりにプレッピーなファッションがしたいです。

 見出し画像は少し前に銀座の「博多ほたる」で食べた桃のかき氷です。こぼれるくらいの桃が食べられて満足でした。8月後半は心配事が多くバタバタとしていたので、9月からは少し落ち着いて過ごせるといいなと思っています。皆様も急に涼しくなって体調など崩されませんように。