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「好き」と「得意」が一致しないこと

私が社会人生活をスタートして、軽く10年以上経過しているが、その中で、結構な時間苦しんできたテーマがある。

それは、仕事において「好き」と「得意」が一致しないことだ。

私はこれまで、社会人生活のすべての期間を、会社などのいわゆる「組織」に所属して働いてきた。

組織の中で仕事が割り当てられるとき、それはまるで「絶対服従」かのような、圧さえ感じる。

断れないし、仕事だからと腹を括って、文句を言わずにとにかくやる。

そんな兵隊のような働き方をしていた私は、気づけばいつのまにか、「嫌い」だけど「得意」な仕事のループから抜け出せなくなっていた。

嫌いなことを続けるのはつらい。

しかし、嫌いだけど得意だから、それなりにできてしまう。
すると、また似たような「嫌い」な仕事を頼まれる。

私の「嫌い」という感情は、いつも置いてきぼりだ。

「あぁ、またお願いされた」
「なんで私ばかり嫌いな仕事をしないといけないのだろう」

そんな被害者意識も染みついていた。

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ところが最近、この長年の苦しみを解放してくれる出来事があった。

とある記事を読んでいた時、私の長年の苦しみに対して、以下のような整理がされていたのだ。

  • 「嫌い」×「得意」=「強み」

  • 「好き」×「得意」=「個性」

上の整理に基づくと、私は日々、「嫌い」だけど「得意」なこと、つまり「強み」を活かして仕事をしていることになる。

そして、それによって成果をもたらし、組織に貢献している。

なるほど、今後も仕事で成果を出していきたいから、そういう意味で「強み」は私の相棒だ。
嫌いだけれど、これからも大切にしよう。

そんなふうに考えることができた。

そして思考はさらに開けていき、長年の苦しみの本当の正体にも気づく。

それは、私自身が「強み」以上に「個性」を活かして仕事をしたいと思っているのに、それが満たされていないことだ。

つまり、現状は「強み」を活かす仕事ばかりで、自分自身が本当に情熱を解き放てるような「個性」を活かす仕事がほぼないため、満たされず、苦しかったのだ。

「嫌い」な仕事はやりたくない。
「好き」な仕事をやりたい。

こういう表現だと、サラリーマンの立場ではとてもわがままな人に見えてしまう。

だから、小心者の私は言えない。
言えないから、ストレスが溜まって苦しかった。

しかし、以下のような伝え方なら、上司にも話しやすいだろう。

「強み」を活かした仕事は十分やってきた。
今後は「個性」を活かした仕事を増やしていきたい。


「強み」とは?
「個性」とは?
の定義については、上で書いたようなことを伝えながら、上司と擦り合わせていけば良い。


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このことに気づいてから、心はとても楽だ。

同時に、働くことが嫌なわけではないということもわかって、ひと安心した。

(実は、苦しみの正体が分からなかった時は、「嫌いなことをやりたくない、とばかり考えてしまう自分は、働くこと自体が向いていないのではないか」とさえ思っていたのだ。)

自分の本心が分かったので、あとはどう行動するか決めるだけ。

今、ひたすら「好き」で「得意」なことを書き出している。
私の「個性」リストだ。


今後、それをどう仕事と結びつけていけるか、とても楽しみである。

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