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隣りの宝もの

深夜0時、隣で眠るあなたの寝息に耳を澄ます。
どうかこの健やかな呼吸が止まることなく
永遠に続きますように、と祈る。

貴方はよく、人生は70年で十分と言うけれど
わたしは80歳のあなたにも90歳のあなたにも会ってみたい。
白髪だらけのおじいちゃんになっても、あなたの素敵な優しい目尻と美しい笑い皺に何度でも恋に落ちるでしょう。

貴方はよく、わたしに幸せになってほしいと言うけれど
わたしは隣りにあなたがいれば幸せで
あなたを抱きしめる瞬間はすべてが満ち足りていて
他に何も要らないとすら思えてしまうのです。

貴方はよく、わたしに充分すぎるほどの優しさと愛情を注いでくれるけれど
わたしはまだあなたへの愛情を上手く表すような言葉を見つけられずにいます。
好き・愛している・尊敬・憧れ・愛おしさ
どれも正解で、どれもあなたへの愛情を表すには物足りなく感じてしまうのです。

でも、これだけは自信があります。
間違いなくあなたは、わたしの人生における大切な宝もの。
そんなことをもしあなたに言ったなら
変なひとだ、と嬉しそうにわたしを笑うでしょう。
少年のように綺麗な頬を撫でたい気持ちをおさえて
明日のあなたに会えることを楽しみに、
今日もわたしは眠りにつく。


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