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いつか産まれてくる自分の子供に「なぜ」を大事にしてもらいたい理由と、その方法

理由

考えることの量を増やし、また質を高めてほしいからです。

「人間は考える葦である」
この言葉の通り、人間にとって最大の武器は考えることだと思っています。
そして、考えることを促し(量)、思考を深める(質)のに重要な役割を果たしているのが「なぜ」というキーワードなのではないでしょうか。

なぜ「なぜ」が重要なのか
量と質両面で見ていきます。

・量について
そもそも考えるという行為は、疑問(5W1H)によって引き出されます。
(「これは何だろう?」「これってなぜだろう?」「どうすればできるだろう?」など)
日常的に疑問を抱くことが、考えることの量の向上に繋がると考えています。

・質について
中でも「なぜ」は、他の疑問にない特徴を持っています。
それは、点ではなく面で、時空間を飛び越えて思考できることです。

①時間
「なぜ」を未来に向けると目的を、過去に向けると原因を考えることができます。
(「なぜ筋トレをするのか?」「なぜこの店は繁盛しているのか?」など)
このような時間軸的に幅を持った思考は、「なぜ」ならではの特徴だと思います。
そう聞くと、例えば「明日どこに行けばよいか?(Where)」という疑問も、一見未来に対して幅を持たせられているように感じます。
しかし、実際には未来の問いに対して未来の答えが得られているので、結局点の思考に留まってしまいます。
一方「なぜ」であれば、「なぜ明日そこに行けばよいか?(Why)」といった疑問に対して「サッカー観戦をするからだ」という答えが得られ、未来の疑問と、それに対するさらに未来の答えが線で繋がるようになります。
このように、疑問と答えの間に時間が生まれて、幅を持った思考を促すことができるのは、「なぜ」が持つ特徴の一つだと思います。

②空間
また「なぜ」を通じた思考は、他の事象に転用できるという特徴も兼ね備えています。
例えば、「算数の時間で、なぜ〇〇さんの解き方は驚かれるのだろう?」という疑問に対して、「先生が教えていない解き方をしているからだ」という答えが得られれば、「サッカーでも、相手が予想できないプレーで意表を突こう」と思考を広げることができます。
このように、疑問とそれに対する答えがその事象のみで完結せず、他の事象への転用を通じて空間軸的にも幅を持った思考が実現できます。

このように、考えが時空間を超えて、点ではなく面で思考を深められることが、考えることの質の向上に繋がると考えています。

方法

では、どのようにして「なぜ」を大事にしてもらうかですが、段階的に実践を積んでいくことが重要だと考えました。

まず「なぜ」が発生するパターンは、行為者とその対象とで場合分けすると、以下の4通りに分類できます。
①子→子
②親→親
③子→親
④親→子
(※親としている箇所は、正確には子本人以外の全ての人または事物が対象ですが、代表して親と表現しています)

例えば、
①子「(自分に対して)なぜシュートが思った方向に飛ばないのか?」
②親「(夫に対して)なぜ釣りが好きなのか?」
③子「(親に対して)なぜ野菜を食べないといけないのか?」
④親「(子に対して)なぜ片づけをしないのか?」
といった具合です。

これらのパターンのうち、発生しやすく、かつ考えることの難易度が低いものから順に実践を積んでいくのがよいのではと考えています。

まず「→子」となっている①④は難易度が高いと考えられます。
なぜなら、子供が客観視をできるようになるにはある程度の年齢が必要で、それまでは自身に焦点を当てることが難しいからです。
またその中でも、言うまでもなく「親→」となっているものの方が発生しやすいはずです。

つまり、
1.②親→親(手本を見せる)
2.③子→親(子供の疑問に答える)
3.④親→子(子供に疑問を投げかける)
4.①子→子(子供が自身に疑問を投げかける)

のように、まずは自ら「なぜ」を大事にしている姿勢を見せ、徐々に子供を巻き込んだうえで、最終的には子供自身にも「なぜ」を大事にしてもらうといった、段階的に価値観を育んでいくのがよいのではと考えています。

おわりに

まだいない、予定もない自分の子供に対しての考えでした。
この記事が誰かの何かに対して少しでも力になれば幸いですし、それが未来の自分や子供に対してであればなおさらです。

ご一読いただき、ありがとうございました。

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