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国語について考えてみた。vol.1ボキャ貧のワケ

最近「ボキャ貧」という言葉をよく耳にする事が多いです。「語彙力」に関する本も書店に山のようにありますね。
大人から子どもまで、語彙力に少なからず思うところはあるのではないかと思われます。
今日は語彙力ということについて考えてみました。

「最近の若者は語彙力無いな〜」

こんな事を言われた事はありませんか?もしくは、言ったこと、ありませんか?

私自身も学生時代、よく先生が言っていた記憶があります。この指摘は恐らく間違いでは無いと思うのです。
では、何故、特に若者は語彙力がないのでしょうか?

その答えはズバリ時代だと思うのです。

守備範囲の広い言葉の台頭

生徒や若者批判ではありませんが、「伝わればいいよね〜」とか「そんな言葉しらなくても生きていけるから〜」などと、
今の自分のボキャブラリーだけで十分生きていけると考えている人が多くみられます。
特に10代、20代に多いです。(私も20代ですが笑)

理由は簡単です。若年層は「守備範囲の広い単語」を使い回す傾向にあるからです。
代表的なものが「ヤバい」です。こいつは本当にヤバいです笑

この「ヤバい」という単語は、とてつもない守備範囲です。「ヤバい」の意味を、使われている日常の文脈から考えるとエグいです。
・食事中のヤバい!(=めちゃうまor激マズ)
・小型動物を見てのヤバい!(=可愛い)
・イケメン、美女に対してのヤバい!(=カッコいい、綺麗だ)
・忘れ物したときのヤバい!(絶望的だ)
etc…
用例を挙げ出したらキリがありません。コイツさえ言っておけば大概事足ります。まさに守備職人、ゴールデングラブ賞ものです笑

極端な話、女子校生の会話を聞いてみると、
「ヤバい」「あーね」「それな」「ワンチャン」「ゆーて」「待って」
これだけで回しているといっても過言ではありません。
ある種、便利ですけどね。

メールの絵文字から始まり、LINEのスタンプのキャッチーさ

時代ということでもう一つ重要なのが、携帯電話、スマホの登場です。
これによりメールとLINEが通信の手段となりました。なかでもメールの絵文字やLINEスタンプは、可愛らしく、ポップかつキャッチーで使いたい要素が詰まっています。

これがよろしくなかった。
だって今まで言葉で表現していたものを絵文字やスタンプで代替してしまったんですから。

これにより、自分の思いを言葉ではなく、絵文字に仮託し、言葉を知らずとも、自分の感情や意にするところを理解してもらえることになったんです。

娯楽の変化

あとは月並みに言われていることですが、本が娯楽の中心から大きく外れ、人によってはもはや娯楽ですらなくなりました。

代わりにスマホが中心に鎮座しているという現状です。

ひと昔前は漫画を読むことすら、あまり良いこととされていませんでしたが、今や漫画すら読まないそうです。

まとめ

この時代の変化を理解した上で、目上の人は若者の語彙力について指摘すべきだと思うのです。
私も学生時代に思っていました。

先生「語彙力が無いな。本を読みなさい!」
私たち生徒の心境「じゃあ先生の学生時代にスマホやゲームがあったとしても、先生は本を読むのか?」

数ある娯楽の中で読書を選ぶ人は少ないと思うのです。だってゲーム楽しいですもんね!YouTubeはハマりますよね!
しかし、「ボキャ貧のままでいい!読書なんかしない!」これはダメですね。

今日の結論は、指摘する側も時代などを理解すること。反対に、自分は、自分が思っている以上に語彙力が無いということを自覚して、意識的に語彙を獲得せねばならないということ。時代のせいにしないこと。

この相互理解をスタート地点としましょう。このマインドの変化で状況は変化すると思うのです。

まとめが長くてすみません。

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