息子・惣一郎は、今月で1歳6カ月。
歯もだいぶ増えてきて、
食事も自分でスプーンを使える時もあるくらいになった。

卒乳のタイミング

WHOでは2歳まで授乳するのが望ましいと言っているようだ。
保育園に通う子たちは、かなり早くから卒乳する子もいるようだ。
惣一郎は保育園には通っていないので、
今すぐ卒乳しなければという焦りはない。

おっぱいは精神安定剤

栄養を補給のために飲んでいたが、現在は精神安定剤的になっている。
しかし、そろそろ卒乳の時期なのではないかと妻は感じている。

卒乳は突然に

惣一郎は、お風呂から上がり、いつもならおっぱいの時間。
せがむ惣一郎を抱き剥がし、お布団へ。
寝かしつけは、ここ最近は私がしている。
寝かしつけられているのは、惣一郎なのか私なのかは不明だが。

卒乳の涙

寝かしつける時、「まだ寝たくない!」と泣くことはよくある。
今日の泣き方は違う。おっぱいをくれなかったことで泣いている。
いや、おっぱいをくれなかったママに対して泣いている。
おっぱいはママの愛だった。これ以上の愛情表現はない。
肉体から栄養を直接与える。
生後半年間くらいは、妻は授乳のため、食べても食べても痩せた。
それほど、母の授乳は子にとって重要であり、愛であった。

母の愛情

もちろん、愛情がなくなったわけではない。
しかし、惣一郎には厳しい洗礼だった。
もう自分の力で生きていきなさい!と。
そんなことは分かりやしない。分かりたくもない。
いつものように暖かく包まれながら、至福の時を過ごしたい。
いつまでも、永遠にその時が続けばいいとさえ思ったはずだ。

だから、涙が止まらない

何度も泣き止み、何度も思い出し泣いた。
父の無力感。もちろん、おっぱいが出ないからこそ、
一緒に添い寝ができる。
出てしまえば、私に欲しいとせがんであろし、
思わず与えてしまっただろう。
ただ、一緒に眠りにつく。

暗闇のリビングで

寝かしつけの終わったリビングで妻と語らう。
卒乳は、母にとっても卒乳である。
もうおっぱいをあげるという行為で愛情を注ぐことはなくなる。
子は少しずつ、親の元を離れていく。
一人で歩き、一人でものを食べ、一人で生きていく日が来る。
さみしいことだが、嬉しいこと。

毎朝、涙が出る

朝、起きると惣一郎がいる。
こんなに幸せなことはない。また今日も会えたと涙が出る。

日々、成長していく姿に感動しかない。
しかし、あれもできない、これもできないかわいい我が子は
もう明日にはいなくなる。
そのスピードがあまりに速いので、つい涙が出る。
だから、今日を一緒にいたい。
永遠に目に焼き付けていたい。

この文章を書きながら、また涙が出る。


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